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人事部・経営者必見!人事評価制度の種類・導入の際のポイントとは

2020.07.09

企業の成長戦略に欠かせない人事評価制度は、経営において重要な位置を占めている。ところが、人事評価制度を導入している企業でも制度を活かしきれていなかったり、導入を困難としている企業もあるのが事実だ。そこで本記事では、効果的な人事評価制度の活用をするために理解しておきたい制度の種類から導入のポイントまでを紹介していく。

1.人事評価制度の種類

人事評価制度は、従業員の処遇・配置・育成について検討・決定するために役立つ制度である。従業員と企業の双方にとって極めて重要な決定に関わる制度であり、評価方法はある程度分散させたほうがバランスのよい効果を追求できる。そこで認識しておきたいのが、人事評価制度の種類だ。3種類ある人事評価制度の種類について、それぞれ解説していく。

1-1.能力評価
能力評価は、従業員が持っている能力・知識・資格などについての評価だ。これらの能力は、企業が求めている業務遂行に役立てることができるかどうかが鍵である。潜在能力を指すこともあれば、一定期間における実行力を指すこともある。人事評価で後者の実行力を重視すると、後述するコンピテンシー評価にも似た評価になりやすい。企業によっては、従来の能力評価よりコンピテンシー評価を重視するところもある。企業ごとのルールが個別に設けられている評価であり、数値化された企業間の共通ルールは特に存在しないのが特徴だ。

1-2.成果評価
成果評価では、評価期間内に発揮された従業員の成果や能力を判断する。企業が課した目標に、いかに達成したかを数値化して客観的に評価するのだ。売上・利益など、定量的に評価できる結果材料があれば評価しやすくなる。しかし、営業職のように成果を数値化しやすい任務ではない従業員もいる。例えば企画職や総務職など成果を数値にするのが難しい場合は、課題への達成度について定性的に評価するのが1つの方法だ。また、上司・同僚・部下などの関係者からヒアリングすることによって成果を数値化する方法もある。

1-3.情意評価
情意評価では、従業員が持つ職務への意欲が評価の対象である。企業が設定した目標を達成する従業員は高評価に値するが、目標に到達しなかっただけで従業員を低評価とするのではバランスの良い人事評価とはいえない。担当業務に取り組む姿勢や組織内での協調性、責任感などの評価も合わせてバランスのとれた人事評価となるのだ。ただしこれらの評価要素は、課程があいまいにもなりやすい。そのため、あらかじめ理想的なロールモデルを設定し、その人物像にどこまで近づくことができたかを評価の仕方とすることもある。

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2.評価手法の種類

人事評価を適正に進めるにあたり、役立つ評価手法がある。どの手法を用いるかによっても人事評価の結果に影響するが、評価の幅を広げることにも役立つのがメリットだ。よく導入されている3つの評価手法について、紹介する。

2-1.コンピテンシー評価
コンピテンシー評価では、企業内で高い成果を上げている従業員の行動特性をモデルにする。業績の高い複数の従業員に共通する特性をモデル化することも可能だ。モデルとする特性に、評価対象となる従業員の行動がどの程度沿っているかを評価する手法である。コンピテンシー評価を用いると、一定期間内に発揮された個別の能力を判断しやすい。また、目標達成しているモデルがあるため、モデルの行動を目標とすれば従業員が成長しやすいというメリットもある。つまり、能力評価にも人材育成にも役立つのだ。

2-2.目標管理制度
目標管理制度では、あらかじめ設定した目標に向かい達成度を評価する。設定する目標は、個別でもチーム別でもよい。目標設定することにより、1人1人の従業員が目標に前向きになれるのがメリットだ。同時に、そのゴールは企業全体の目標達成にもなり得る。ただし、設定する目標を企業や上司が指示するのは好ましくない。従業員の自主性を重んじるため、従業員が自ら設定した目標であることが重要だ。その一方で、企業に貢献する目標を設定する必要性もある。目標管理制度で決める目標は、具体的であるほど従業員のモチベーションにつながりやすい。目標に到達するまでの課程も重視しておきたい。

2-3.360度評価
360度評価は周囲から多面的に従業員を評価する手法で、多面評価や周囲評価とも呼ばれる。上司・同僚・部下など複数の従業員が他の従業員を評価するため、情意評価を補うのに役立つ。評価する対象となるのは、主に勤務態度や任務への意欲だ。360度評価により、上司からは見えない側面が見えてくることもある。その結果、人事評価に妥当性や公平性が加わり信頼できる評価となりやすい。評価を受けた従業員も、複数の立場からの意見として任務の向上や改善に向かいやすくなるのがメリットだ。

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3.人事評価制度のポイント

人事評価制度を導入・活用するポイントは、どこに置くかによって効果に違いが出てくる。企業ごとに基準は違えど、従業員が納得し企業の成長に役立つ人事評価制度は何に注意しておけばよいのか紹介する。

3-1.明確性
人事評価は、評価される側の従業員が納得し信頼できる内容であることが重要だ。人事評価を受けた従業員は、評価内容を参考にして自身の成長と企業への貢献を目指すためである。企業の信頼にもつながる人事評価は、従業員1人1人にわかりやすい方法や目的・目標でなければならない。いつおこなわれるのか、どのような項目が評価されるのか、人事評価の明確性は重要ポイントの1つである。何を目的として何が基準となっているのかが明確に理解できることにより、従業員の目標設定への姿勢も変わってくる。

3-2.具体性
従業員が納得する人事評価には、理由付けが必要である。その理由は、客観的かつ具体的であることも重要だ。具体的な評価がされていることにより、従業員は今後の行動や目標を意識しやすくなる。客観的という意味では、複数の従業員による多面評価も役立つ。逆に、根拠がわかりにくい評価では従業員の信頼を得るのが難しい。信頼できない人事評価をする企業に貢献する意欲も低下し、モチベーションを維持するのが困難になる可能性が出てくる。

3-3.絶対評価
人事評価には絶対評価と相対評価があるが、絶対評価を採用する企業が増えている。絶対評価のメリットは、従業員への説得性が高く納得してもらいやすい点だ。個人が設定した目標を達成できたかどうかを評価する方法のため、周囲の成績に影響を受けて低評価となるリスクもない。目標を自由に設定しやすいのも、ポイントだ。企業が求める一定の基準はあるとしても、従業員が個別の能力を発揮できる環境だと感じられるメリットがある。

3-4.プロセスも評価する
人事評価では、数値化された結果以外に目標達成へのプロセスにも注目したい。目標達成がどのように成されたかを明らかにすることで、今後の人事評価に活用するモデルにもなる。従業員にとってもより具体性のある人事評価となり、新たな目標設定に役立てることが可能だ。一方、目標達成できなかった従業員にも、目標へのプロセスを評価することで意欲や姿勢が見えてくる。今後の課題も明らかになり、具体的な評価を下すことができるのだ。全ての従業員の目標に向かうプロセスに注目することで、企業全体の課題解決につなげられるメリットもある。

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自社に合った評価制度を取り入れましょう

人事評価制度の種類からポイントまで、理解が深まっただろうか。人事評価の方法は、従業員のモチベーションに多大な影響を与える。円滑な企業経営を目指すためにも、人事評価制度の適正な手法を検討することをおすすめしたい。従業員1人1人の能力を活かし、企業の成長につなげることができる人事評価制度は、自社に合ったものを導入しよう。

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