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オフィスの備品管理の目的や重要性とは? おすすめのシステムを紹介

2020.11.12

 パソコンなどの電子機器からコピー用紙やペンなどの消耗品に至るまで、多岐に渡る「備品管理」。残数の管理や発注、紛失時の対応などに頭を悩ませる経理担当者もいるのではないだろうか。

 今回は、備品管理の目的や重要性、備品管理をスムーズに行うための手順、作業の簡易化を図るためのシステムツールを紹介する。作業を効率化し適正な備品管理が行えるよう、参考にしてほしい。

目的

●備品管理の目的、重要性
●備品管理の手順
●おすすめのシステムツール
●まとめ

備品管理の目的、重要性

 オフィス内の備品管理をスムーズに行うことで、企業にはどのようなメリットがあるのだろうか。まずは、企業における備品管理の目的や重要性を見ていこう。

業務の効率化を図る
 備品管理の目的の1つは、備品の所在や残数を正確に管理することで探す手間や発注に要する時間を減らし、業務の効率化を図ることだ。オフィス内の備品は従業員がシェアすることが一般的であることから、適正な管理は紛失や私物化を防ぐだけでなく、作業時間の節約に繋がると言えるだろう。

 また、備品の状態を把握しておけば、故障や破損があった場合にもスムーズに修理へ移行でき、万全な状態にしておくことで、業務が停滞するのを防ぐこともできる。

不要な出費を防ぐ
 もう1つの目的は、備品の所在や残数、状態を明確にし、不要な出費を防ぐことだ。特に使用頻度の高い消耗品に関しては、使用頻度と補充のタイミングを恒常化することで無駄な備品の購入や予備の重複を減らすことができる。

 備品の購入や運用は法人税にも影響するため、誤って計上すると税金の申告にずれが生じることがあり、申告した内容に間違いがあり延滞した場合は、延滞税を払わなければならない。また、破棄した備品を把握せずに申告した場合は不必要な税金を納める可能性もある。そのような事態にならないよう、注意が必要だ。

備品管理の手順

 スムーズな備品管理を行うためには、どのような手順を踏めば良いのだろうか。ここでは、備品管理の手順を説明する。

ステップ①備品管理台帳の作成
 まずは、備品管理を適切に行うために「備品管理台帳」を作成しよう。紙やExcelを使って作成するのが一般的だが、近年はクラウドツールを用いる企業も増えているようだ。管理台帳には、以下のような項目を設けると良いだろう。また、備品の写真や図面、保証書なども添付しておくと、視覚的に把握しやすいだけでなく、棚卸しの際のミスを防ぐことができる。

・管理番号(識別番号)
・物品名
・型番
・区分(購入・リース)
・登録数
・登録日
・購入価格
・購入先
・保管場所
・管理責任者
・利用状況

ステップ②備品の分類、保管場所の決定
 備品管理台帳が作成できたら、オフィス内の備品を分類し、保管場所を決定する。保管場所は、カテゴリーや使用頻度によって分類すると管理がしやすいだろう。頻繁に使う備品は取りやすい場所に、あまり使わない備品は奥に配置することで、物品の出し入れがスムーズに行える。

 備品の数や種類が多い、サイズが大きいなど、オフィス内での保管が難しい場合は、トランクルームを活用するのも良いだろう。

ステップ③ラベルの添付
 備品を分類したら、それぞれの物品にラベリングをしよう。管理番号(識別番号)を記載したICタグやバーコード付きのラベルを備品に貼りつけ、位置情報を記した備品管理台帳に備品情報を紐づけておくことで、発注時や問題発生時に素早く対応することができる。

ステップ④定期的な棚卸し
 備品のメンテナンスや適正な数の補充、紛失や私物化を防ぐためには、定期的な棚卸が必要だ。定期的にチェックを行うことで、無駄な備品を増やさずに必要数を確保できるだけでなく、破損や紛失、情報漏洩などの大きな被害を防ぐことにつながる。備品管理台帳と実際の備品とで差異がないかを確認し、差異が発生する場合は、所在の確認の他、管理ルールの見直しや周知の徹底を行おう。

ステップ⑤ルールや配置場所の周知
 複数の従業員が利用するオフィスの備品を適切に管理するためには、共通のルールや備品の配置場所を従業員全体に周知することが重要だ。使用ルールや配置場所、貸出や返却の方法をまとめたマニュアルを作成し、配布すると良いだろう。全ての従業員にルールが浸透することで利用行程の簡素化や返却忘れの防止に繋がり、さまざまな業務での効率化も期待できるだろう。

おすすめのシステムツール

 オフィスの備品管理は、システム化することで備品管理台帳の作成や更新がスムーズになり、効率的に備品情報を把握できる。ここでは、備品管理におすすめのシステムツールを紹介する。

SmartMat Cloud
 SmartMat Cloudは、在庫の重さを検知することで備品の残数・残量を把握する備品管理ツールだ。スマートマット上に備品を乗せ、一定の頻度で残量を計測することでクラウド上にデータが保存される。基準値未満になるとアラートで通知されるだけでなく、メール・FAX・Web発注での自動発注機能が搭載されており、タイミングや文面も簡単に設定することが可能だ。

Circurental
 Circurentalは、さまざまなバックオフィス業務の効率化にアプローチするクラウドサービスだ。端末や書籍、鍵などの貸出・返却履歴の閲覧や、貸出予約などの機能の他、消耗備品登録、数量管理機能が搭載されている。シンプルで簡単な操作性を追求し、登録作業もテンプレートを利用して行うことが可能だ。AIによる予測・検知を利用したリマインド機能が搭載されており、「在庫が切れる残り日数」「PCの買い替え時期の報告」「利用者の返却遅延予測」などが通知される。

Assetment Neo
 Assetment Neoは、バーコードやQRコード、RFIDを活用した現物管理で管理業務の効率化を図る総合管理ソフトだ。「資産管理ツール」では什器・備品、IT機器の運用、サーバー情報などの管理を、「持出・貸出管理ツール」では社内資産の持出・返却、顧客への製品の入出庫、案件別の機材貸出などの管理を行うことができる。ソフトの提供だけでなく、ソフトを活用するための業務支援も行っている。

Convi.BASE
 Convi.BASEは、社内のあらゆる物品を管理できる物品管理クラウドサービスだ。インポート機能で既存のExcel台帳からすぐに移行が可能で、バーコード付きラベルを用いて現物と台帳をしっかりと紐づけることができる。固定資産、IT資産、重要文書・契約書原本管理、在庫・消耗品管理などの機能があり、棚卸しも管理ラベルの読み取りで工数を大幅に削減することが可能だ。

まとめ

 オフィスの備品管理は、さまざまな工夫をすることで環境美化や業務の効率化、コスト削減に繋がる。便利なシステムツールを導入する際は、物品の管理はしやすいか、導入しやすいか、既存のシステムと連携できるかなどを踏まえて検討すると良いだろう。スムーズな備品管理を行うために、一度社内の備品管理のルールを見直してはいかがだろうか。

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