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新入社員育成の実態が明らかに! リクルートマネジメントソリューションズ調査

2025.02.06

株式会社リクルートマネジメントソリューションズ(本社:東京都港区、代表取締役社長:山﨑淳)は、営業系、企画・事務系、研究開発系などに従事する1226名に対して「職場における新入社員育成の実態調査」を実施。「育成機会前とその後の意識の変化」や「職場全体が連携して育成することのメリット」などを明らかにした。

調査概要

調査目的:育成担当者の実態や日々の関わり、職場ぐるみの育成実態と育成成果との関係などを調査分析し、新人・若手に対してどのような育成が効果的かを明らかにする
調査方法:インターネット調査
調査時期:2024年12月
有効回答数:1226名
回答者の属性:
 年齢:平均47.3歳
 部門:営業系30%、企画・事務系32%、研究開発系26%、その他12%
 業種:製造業47%、非製造業53%
 企業規模:従業員1000名未満50%、1000名以上50%
出典元:「職場における新入社員育成の実態調査」の結果を発表(株式会社リクルートマネジメントソリューションズ)
※図表・グラフの数値は、小数点第2位を四捨五入しているため、合計が100.0%にならない場合がある

新入社員の育成経験後にポジティブな意識変化

新入社員の育成経験後にポジティブな意識変化

同社の報告によると、新入社員育成を任された当初、育成の機会への捉え方は「前向き」「やや前向き」の合計(46.4%)が「後ろ向き」「やや後ろ向き」の合計(20.4%)を大きく上回っているという。しかし、新入社員育成経験後には「前向き・やや前向き」が新入社員育成を任された当初より5.3ポイントアップする結果となったことが報告された。

育成経験後にポジティブな意識変化を感じた理由としては「自分の学びや成長」「育てる醍醐味」「前向きな感情」「意外にやりやすい」などが挙げられたという。

育成に関わるコミュニケーション頻度や成長実感

育成に関わるコミュニケーション頻度や成長実感

続いて同社は、育成に関わるコミュニケーション頻度について「ほぼ毎日(38.7 %)」との回答が最も高いと報告。「ほぼ毎日」と「3日に1回(18.8%)」を合わせると半数を超えており、大半の担当者が高い頻度で新入社員とコミュニケーションをとっている現状があるようだ。

また、担当した新入社員が期待どおりに成長したかの自己評価は「とてもあてはまる」「ややあてはまる」の合計が44.2%で「全くあてはまらない」「ややあてはまらない」は合わせても18.3%にとどまったという。

なお、育成を開始してから、新入社員の変化を感じるようになった期間としては「3カ月程度(33.9%)」「半年以上(33.9 %)」との回答が7割近くを占める結果となっている。

育成において苦労したことと育成体制

育成において苦労したことと育成体制

同社によると、育成で苦労したこととしては「新入社員のメンタルやモチベーションの管理(26.1 %)」「新入社員との間のギャップ(考え・価値観・経験など)(23.7 %)」「新入社員への効果的な関わり方や育て方(育成スキル)(16.2 %)」が上位に並んだという。

また、職場での新入社員育成体制については「育成担当者中心(31.2%)」「上司と育成担当者の連携(38.3%)」「上司と育成担当者に加え周囲の同僚とも連携(30.4%)」との回答割合であった。

周囲を巻き込む連携育成で得られるメリット

周囲を巻き込む連携育成で得られるメリット

同社は続いて、職場での新入社員育成体制ごとに新入社員の成長度合いが変化するのか、その関係をクロス集計している。

その結果「上司と育成担当者に加え周囲の同僚とも連携していた人」では47.6%が、新入社員が期待通りに成長したかの問いに対して「とてもあてはまる」「ややあてはまる」を選択し「上司と育成担当者で連携していた人」では44.1%「育成担当者中心の人」では41.0%と、関係者が広がるほど新入社員が期待通り育っている傾向が見られたという。また、育成担当者中心の育成体制だった場合、新入社員が期待通りに成長したかという問いに対し「全くあてはまらない(7.2%)」と回答している割合が最も高い結果となったことも報告されている。

職場全体が連携して育成することのメリットについては、組織・育成担当者・新入社員にまたがる幅広い回答が多数寄せられたという。同社はこれらの回答から大きく分けて3つのメリットがあるとして「組織のチームワークや成長」「育成担当者の負担軽減や育成方法のアップデート」「新入社員への更なるメリット」を挙げた。

なお、周囲も巻き込む育成ができた要因としては「職場の風土やメンバーの理解」や「会社や上司の方針」といった回答が目立ったという。

まとめ

多くの担当者が新入社員の育成において高い頻度でコミュニケーションをとっている一方で、成長の変化を感じられるまでには長い期間を要している実態が明らかになった。また、本調査結果からは、新入社員育成において職場全体での関わりが重要となっていることも示唆されている。

新入社員を育成するのはそう簡単なことではなく、時間も労力もかかるものだ。より高い効果を得られる仕掛けは、積極的に取り入れたいところだろう。改めて、多くの人が関わる形での育成が行えているか、今後どのような改善が必要かを考える機会としていただきたい。