若者が転職する理由「今よりも多くの収入を得るため」が約6割 レバレジーズ調査

レバレジーズ株式会社が運営するフリーター・既卒・第二新卒向け就職支援サービス ハタラクティブは「若者しごと白書」の第7弾として、全国の18歳〜29歳の正社員・フリーターの男女2000人を対象に「正社員とフリーターのキャリア」に関する調査を実施。調査結果をまとめた「若者しごと白書2025」を作成し、公開した。レポートの中から、転職や副業に関する項目を抜粋して紹介する。人事担当者は参考にしていただきたい。
※本書では「現在アルバイト・パートとして就労している方」を「フリーター」として定義
調査概要
ハタラクティブ 若者しごと白書2025
調査目的:18歳~29歳のフリーター・正社員の働き方・キャリア観の把握
調査期間:2024年11月11日~2024年11月20日
調査方法:インターネット調査
実査委託先:楽天インサイト株式会社
調査対象:18歳~29歳 男女
2024年11月時点で満18歳~29歳のフリーター、正社員男女
集計対象:2000人
発行年:2025年2月
出典元:若者しごと白書2025(ハタラクティブ/レバレジーズ株式会社)
転職したい理由「今よりも多くの収入を得るため」

本調査では、現在転職活動はしていないものの「将来的に転職を考えている」と回答した若手社員にその理由を質問。最も多いのは「今より多くの収入を得たいため(63.4%)」で、他の項目よりも割合は圧倒的に高い。
本調査では転職したい理由を男女・学歴別に分析しているが、いずれも「今より多くの収入を得たいため」が約6割と最も多い結果になったことが報告された。
また、男性正社員の転職したい理由の2位・4位には「新しい経験やスキルを得たいため(25.8%)」「自分の能力やスキルを活かしたいため(15.9%)」がランクイン。
一方、女性正社員では上位に「福利厚生が充実したところで働きたいため(20.1%)」「テレワークや副業など制度の整った企業で働きたいため(15.5%)」がランクインしており、男女で仕事に求めることの違いがみられている。
学歴別では、高卒正社員の転職したい理由の2位は「今よりもやりがいのある仕事がしたいため(21.9%)」となった一方で、大卒正社員の2位は「新しい経験やスキルを得たいため(29.7%)」となっている。
副業の経験率は微減 副業をする理由は「収入」

続いて本調査では正社員の副業状況について明らかにしており「副業をしたことがある(23.7%)」と回答した割合は2割程度に留まったことが判明。過去4年間の推移を比較すると、2021年度から増加傾向にあった一方で、2024年度の副業経験率は23.7%と、前年度より微減したという。
また、現在副業している、もしくは過去に副業したことがある正社員に副業の理由を尋ねる項目では「趣味などに充てる副収入を得たいから(47.7%)」が最も多く挙げられている。次いで「本業の収入だけでは生活するうえで不十分だから(30.8%)」「本業の収入だけでは将来的な不安があるから(27.4%)」が続き、収入に関する理由が上位を占めた。
まとめ
本調査結果から、若手社員が転職する最たる理由は「収入」にあることが明らかになった。副業をする理由でも収入に関する項目が上位を占めており、若手社員がより多くの収入を求めていることが改めて示されたと言えるだろう。
一方で、それ以外の項目を見ると男女や学歴で違いがあることもわかる。若手社員の離職率低下に向けて取り組む上で、それぞれの価値観を知ることも重要となりそうだ。従業員が働く上で何を重要視しているのか、どのような不満を抱えているのか、一人ひとりに寄り添ったサポートを行っていく必要があるのではないだろうか。