休日の過ごし方に物価高の影響感じる人が8割超 Job総研調査

パーソルキャリア株式会社が運営する調査機関『Job総研』は、378人の社会人男女を対象に「2025年 休み方実態調査〜物価高編〜」を実施した。本調査では、物価高の影響によって休日の支出が増加傾向にある一方で、実質賃金が依然としてマイナス傾向である点に着目。物価高による休日の過ごし方と仕事への影響、収入と休みの優先度、収入を増やすための手段など、物価高と休みの関係について明らかにしている。
調査概要
調査対象者:現在就業中のJobQ Town(ジョブキュータウン)登録者
調査条件:全国/男女/20~50代
調査期間:2025年5月2日〜5月7日
有効回答数:378人
調査方法:インターネット調査
出典元:Job総研『2025年 休み方実態調査〜物価高編〜』を実施しました(Job総研/パーソルキャリア株式会社)
8割超が実感する物価高の影響 休日の支出を負担に感じる人は7割超

本調査ではまずはじめに、回答者全体の378人に物価高が及ぼす休日の過ごし方への影響について質問。その結果「影響している派(「とても影響している:30.7%」「影響している:30.4%」「どちらかといえば影響している:23.0%」)」が合わせて84.1%と大多数を占めることが明らかになった。
具体的な思考や行動の変化としては「外食や外出の頻度を下げた(48.4%)」「家で過ごす時間が増えた(47.2%)」「旅行回数や遠出を控えた(43.1%)」が多いようだ。
また、回答者全体の現在の年収については、平均が559.0万円、中央値が500.0万円、最頻値が500.0万円であることが判明。そうした中で、休日の支出を負担に感じるかを尋ねる項目では「負担に感じる派(「とても負担に感じる:18.3%」「負担に感じる:25.4%」「どちらかといえば負担に感じる:29.9%)」が合わせて73.6%となっている。
さらに、物価高による休日の過ごし方の変化として「お金をかけなくなっている派(「とてもお金をかけなくなっている:19.1%」「お金をかけなくなっている:25.9%」「どちらかといえばお金をかけなくなっている:33.3%」)」が78.3%で多数を占めることも明らかになった。
半数超が「収入か休み」なら「収入」を選択

続いて「収入」と「休み」のどちらを選ぶか尋ねる項目では「収入派(「断然収入:11.6%」「収入:11.1%」「どちらかといえば収入:34.9%」)」が57.6%で半数を超えたという。また、収入が増えるなら休みを減らすかとの問いには「そう思う派(「とてもそう思う:9.5%」「そう思う:10.1%」「どちらかといえばそう思う:27.0%」)」が46.6%との回答が寄せられている。
休みを減らす理由としては「将来の貯蓄を増やしたい(49.4%)」「稼げるうちに稼ぎたい(48.3%)」「賃金が上がらないから(38.1%)」が多いという。一方で休みを減らさない理由の上位には「心身の健康を優先したい(70.3%)」「体調を崩す恐れがあるから(50.0%)」「メンタルの安定に必要不可欠(45.5%)」などが挙げられた。
また、収入を増やすための休日出勤や副業の意向については「したいと思う派(「とてもしたいと思う:13.2%」「したいと思う:17.7%」「どちらかといえばしたいと思う:29.9%」)」が60.8%になったという。さらに、収入が増えるならどれを希望するか尋ねる項目では「副業(66.9%)」が最多となり、次いで「残業(51.9%)」「休日出勤(25.4%)」が続いた。
まとめ
多くの人は物価高が休日の過ごし方に影響を及ぼしていると感じているようだ。外出頻度を下げ、自宅で過ごす時間を増やしているとの声が多く寄せられており、節約志向の高まりがうかがえる。国内景気の回復には実質賃金の上昇に向けた取り組みが不可欠とも言えそうだ。
また、2人に1人は「収入が増えるなら休みを減らす」と回答していることから、今後は副業志向が高まる可能性も高いと考えられる。人手不足を解消するひとつの手段として、副業人材の活用を進めてみてもいいのではないだろうか。