買掛台帳(買掛金元帳)とは?作成の重要性や記入方法など
買掛台帳(買掛金元帳)とは、得意先との取引が発生したり、買掛金の支払いが生じたりした際に記帳する帳簿の一つだ。経理担当者であれば、日常的に使用するという方も多いだろう。掛取引において、買掛金を適切に管理することは自社にとっても取引先にとっても重要であるため、買掛台帳を適切に活用したい。今回は、買掛金台帳の概要や重要性と、実際の記帳方法を紹介する。買掛帳との違いなどを踏まえて、業務に活用してほしい。
目次
●買掛台帳(買掛金元帳)とは
●買掛台帳(買掛金元帳)は得意先が多いほど重要に
●買掛台帳(買掛金元帳)の記帳方法
●買掛台帳の記帳などの効率化には会計ソフトが有効
●まとめ
買掛台帳(買掛金元帳)とは
買掛台帳(買掛金元帳)とは「仕入先元帳」とも呼ばれ、買掛金残高を取引先ごとに管理する帳簿だ。取引を記録するための帳簿には「主要簿」と「補助簿」があり、買掛台帳は補助簿の一つに該当する。
主要簿の一つである「総勘定元帳」の買掛金勘定からは、買掛金全体の増減は把握できるが、取引先ごとの買掛金残高は把握できない。買掛台帳(買掛金元帳)を使うことで、取引先ごとにどれだけ買掛金残高があるかをすぐに把握できる。買掛台帳を使って、未払いの買掛金残高の把握や取引先ごとの掛取引の発生と支払いの履歴を残していくことで、経理業務に役立てることができる。
買掛台帳(買掛金元帳)は得意先が多いほど重要に
買掛金は、取引先からすれば売掛金となる。万が一買掛金を支払うのを忘れた場合、取引先にとっては売上金の回収漏れとなってしまうことから、買掛金を期限までにきちんと支払うことが求められる。得意先が多いほど、買掛台帳を使って取引先ごとの買掛金の管理を行い、それぞれの支払状態を把握して支払い漏れを防ぐことが重要だ。
買掛台帳(買掛金元帳)の記帳方法
買掛台帳への記帳は、「買掛金勘定」を利用する方法と、「人名勘定」を利用する方法がある。このうち買掛金勘定を使う場合、買掛台帳への記載は「前月繰越」「仕入れ」「仕入返品」などの項目と、その金額を記載する。
買掛台帳(買掛金元帳)を記帳するタイミング
買掛台帳に記帳するタイミングは、商品を買って買掛金が発生したときと、買掛金を支払ったときの2回だ。買掛金が発生した場合、買掛金の金額を「仕入れ金額」に記帳し「取引残高」の金額を増やす。買掛金を実際に支払ったら、支払った金額を支払金額に記帳し「差引残高」の金額を減らす。
買掛台帳(買掛金元帳)への記帳例
例を挙げて記帳の仕方を見ていこう。
例)11月1日にA商事の前月からの買掛金の繰越が100,000がある。
11月4日にA商事から商品50,000円を仕入れ、代金を掛けとした。
11月25日にA商事へ買掛金30,000円を現金で支払った。
11月4日に50,000円の商品を掛取引で仕入れているので、貸方に「50,000」と記載し、残高を「150,000」とする。11月25日に買掛金のうち30,000円を支払ったので、貸方に「30,000」を計上し、残高を「120,000」に減らす。取引内容は日ごとに記載しておき、月末に繰越として残額を記帳しよう。
買掛台帳の記帳などの効率化には会計ソフトが有効
買掛台帳の記帳は、取引先ごとに取引のたびに記帳作業が発生する。会計ソフトを活用すると、取引画面で買掛金を登録すれば自動的に買掛台帳に反映され、業務の効率アップが見込める。Excelなどのソフトや紙の帳簿に手作業で記帳している場合と比べ、会計ソフトを活用することで、会社全体の人件費の削減なども期待できる。また、記載や計算ミスといった、手作業では完全に防ぐことができないミスも、会計ソフトにより減らすことができるだろう。業務効率化や正確な会計業務のために、会計事務の活用を検討してみてはいかがだろう。
まとめ
買掛台帳とは、月末に取引先ごとの買掛金残高を管理するための補助簿だ。買掛金台帳を活用することで、金額が一致しているのかの確認ができるため、支払い漏れを防ぐことにもつながる。買掛台帳を正確に記帳し支払い状況を把握することは、経営にとっても重要なこととなるため、正確な作業が求められる。買掛金管理に会計ソフトを活用すると仕事の効率アップも期待できるため、会計ソフトの利用も検討してみてはいかがだろうか。
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