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酒気帯びチェック強化に役立つアルコールチェックアプリの必要性とおすすめサービスを紹介

2023.01.18
オフィスのミカタ編集部

2022年4月の道路交通法の改正によってアルコールチェックの義務化の範囲が拡大したことを受け、多くの企業がその対象に含まれることとなった。この記事では、法改正の内容や、企業が行うべき対応、効率的な運用に役立つおすすめツールまで網羅的に紹介する。

企業内でアルコールチェックを強化するべき理由

まずは、アルコールチェックの義務化を定めている改正道路交通法の内容について見ていこう。

改正道路交通法施行によりアルコールチェック義務化の対象が拡大
2022年4月1日からアルコールチェック義務化の対象が拡大され、以下のいずれかに該当する企業も対象となった。
・乗車定員11人以上の白ナンバー車1台以上
・白ナンバー車5台以上

これまではバスやタクシーなどのいわゆる緑ナンバーの車を保有する企業にのみ義務付けられていたアルコールチェックだが、改正後は社用車や営業車を保有する多くの企業が対象に含まれることになる。

アルコール検知器による酒気帯び確認も義務付けられる可能性がある
4月1日からの施行内容で義務付けられているのは、
・運転前後の運転者の状態を目視等で確認し、酒気帯びの有無を確認すること
・酒気帯びの有無について記録し1年間保存すること
の2点だ。さらに2022年10月からは、目視ではなくアルコール検査器を用いることが義務付けられる予定だったが、検査器の供給状況を鑑み、施行は見送りとなっている。

アルコールチェック義務化に伴い発生する業務

続いて、法改正に伴って企業が行うべき対応について見ていこう。

安全運転管理者を選任して設置する
今回の法改正の対象となる企業には、安全運転管理者を設置することが義務付けられている。安全運転管理者は、事業所で安全運転に必要な指導や管理業務を担う担当者で、2年以内に違反行為を行っていないなどの要件を満たす必要がある。また、安全運転管理者を選任した日から15日以内に、都道府県の公安委員会に届け出なければならないため注意しよう。

アルコールチェックの記録作成および保管体制を構築する
アルコールチェックの運用にあたっては、日々確実に記録・保管できる体制を構築する必要がある。運転者・管理者双方の負担をできるだけ抑えることがカギとなるだろう。また管理者が記録を確認できる状態を維持しよう。

アルコールチェック義務化に備えてアルコール検知器も準備
施行が見送りとなっているアルコール検査器によるチェックについても準備を進めよう。今回の法改正に伴って、アルコール検査器の在庫は枯渇しており、入手までに時間がかかることが予想される。義務化に備えて早めに対応しておくのが望ましい。

アルコールチェックアプリを導入するメリット

アルコールチェックを行うにあたって、多くの企業が頭を悩ませているのがいかに効率的に運用できるかだ。そこで注目を集めているのが、アルコールチェックアプリである。ここでは、アルコールチェックアプリを導入するメリットを紹介しよう。

紙による運用および管理には業務負担や保管場所の増大が予想される
アルコールチェックの記録には指定の様式はないが、最低でも確認者や運転者の氏名、日時、検査結果の記入が必要になる。紙で運用するとなれば業務負荷がかかるだけでなく、保管場所も確保しなければならない。アプリであれば記入の負荷も軽減でき、クラウド上で保管できるため場所を取ることもない。

アプリを導入することで、どこにいても簡単に運用ができる
場所を問わないという点も、アプリを導入する大きなメリットだ。アプリを使えば、運転者と確認者が離れていても、報告・確認ができる。直行・直帰でも無理なく運用が可能だ。

チェック記録もクラウド上で管理ができるため保管・管理業務が削減
アプリを使えば、チェック後の保管や管理業務も効率的だ。全てのチェック記録はクラウド上に保存されるため、いつでもどこでも記録をさかのぼることができる。また、運転後のチェック漏れも防げるだろう。

目的別に選べるアルコールチェックアプリの種類

アルコールチェックアプリには以下のような種類がある。目的に合わせて適したものを選択しよう。

アルコールチェックに特化した専用アプリ
1つ目はアルコールチェックに特化したアプリだ。シンプルな機能のためドライバーも操作しやすく、ITに不慣れな職場でも導入しやすいだろう。

IT点呼とアルコールチェック機能を併設したアプリ
2つ目は、IT点呼とアルコールチェックが行えるアプリだ。運送事業者に義務付けられている点呼業務の一環でアルコールチェックもでき、管理者・運転者双方の負担を軽減してくれる。

車両管理一体型でドライバーに関する情報を一元管理するアプリ
3つ目は、車両管理と一体化したタイプだ。運行ルートの管理や、走行ログによる日報の入力まで行いたい企業にはこのタイプがおすすめだ。

アルコールチェックアプリを導入する際の選定ポイント

上で自社に必要なタイプが決まったものの、何を基準に絞り込めばいいのかわからないという方も多いだろう。ここでは、アプリを比較・検討する際のポイントを3つ紹介する。

チェック機器の測定方式を比較する
アルコール検知のセンサーには、半導体ガスセンサーと電気化学式(燃料電池)センサーの大きく2種類がある。半導体ガスセンサーは、安価で測定時間も短いのがメリット。一方の電気化学式センサーは、精度や耐久性が高いのがメリットだが価格も高めだ。

万一の事態に備えた管理者への即時通知の有無
アルコール反応があった際に、管理者へ自動で通知する機能が付いているかもチェックしよう。アルコールチェックをしても、アルコール反応に気づかずに事故に遭っては意味がない。管理者が確認できる体制を構築することが重要だ。

不正防止のためのなりすまし防止機能
アルコールチェックアプリの中には、チェックと同時に顔写真が送られたり、位置情報を把握できたりとなりすましの防止に役立つ機能を搭載したものもある。車の使用頻度が高い企業や、強固なチェック体制を築きたい企業におすすめの機能だ。

以下のページではアルコールチェックに対応した車両管理システムのサービスを比較できる。ぜひ参考にしてほしい。
車両管理のサービス比較・無料資料ダウンロード

タイプ別のおすすめアルコールチェックアプリ

ここからは、先ほど紹介したタイプ別におすすめのアプリを2つずつ紹介する。ぜひ自社に適したアプリを見つけてほしい。

アルコールチェック管理サービス『スリーゼロ』
株式会社AIoTクラウドが展開するアルコールチェック管理サービス『スリーゼロ』はアルコール検知器による酒気帯びの検査結果を、スマートフォンアプリ経由でクラウド上に送信・保管管理できるサービスです。特定のアルコール検知器にのみ対応したサービスではなく、現在市販されている多くのアルコール検知器に対応して利用できるクラウドサービスな点が最大の特徴です。料金プランは、シンプルプラン・スタンダードプラン・プレミアムプランの3つが用意されている。
https://alc.aiotcloud.co.jp/

アルコールチェック特化型の「docoですcar」
NTTコミュニケーションズが提供する車両管理ツール「docoですcar」から、白ナンバー事業者向けのアルコールチェックサービスが登場。携帯型の検査器には精度の高い電気化学式のセンサーが搭載されており、Bluetoothでモバイルアプリと連動して、自動でクラウド上に検査結果を保存する。なりすまし防止機能や、管理者へのアラート通知機能も搭載している。料金はスマホアプリ利用料が月額1ID660円、管理画面の追加IDが月額550円となっている。(検査器費用別途)
https://www.ntt.com/business/services/docodesucar/alcoholcheck_white.html

アルコールチェック特化型の「mamoru」
大日本印刷が提供する安全運転管理アプリの「mamoru」は、運転免許証・アルコール・体温計測を記録可能。アルコールチェック時は顔写真が記録されるため不正の防止ができ、異常があった際には管理者にメールで通知される。アプリケーションライセンスは年額で12,000円〜となっている。(検査器費用別途)
https://www.dnp.co.jp/biz/solution/products/detail/10161716_1567.html

IT点呼一体型の「アルキラーPlus」
緑ナンバー・白ナンバーを問わず利用されている「アルキラーPlus」はJ-BAC認定品で、電気化学式・半導体式の2種類を用意。また、据え置き型・携帯型の両方が用意されており、さまざまな利用シーンに対応可能だ。不正防止や、管理者への自動アラート通知、IT点呼にも対応している。サービス登録料は半導体式の携帯型で1台13,200円からとなっている。(管理アカウント登録料、月額利用料別途)
https://pai-r.com/product/alkillerplus/

IT点呼一体型の「Cagou IT点呼 for 白ナンバー」
管理者・運転者双方の負担を極力減らした「Cagou(カグー) IT点呼 for 白ナンバー」は、シンプルで使いやすい操作性が特徴。なりすまし防止機能が付いているほか、ビデオ通話で目視確認も可能。また、検査回数に合わせたグループライセンス体系なので費用も抑えやすいこともメリットの1つ。料金は要問い合わせとなっている。
https://www.core.co.jp/service/iot/cagou-alc-white

車両管理一体型の「AI-Contact フリート」
運行管理や動態管理、車両管理、日報作成、アルコールチェックの記録管理まで完全無料で利用できる「AI-Contact フリート」。社用車に関する情報はこれ1つで網羅できるため、管理にかかる手間や費用を大幅に削減できる。
https://ai-contact.jp/

車両管理一体型の「SmartDrive Fleet Basic」
「SmartDrive Fleet Basic」は、アルコールチェックや運転日誌作成、日常点検など、法令上必要な情報をスマホで簡単に登録・一元管理できるツール。操作性も簡単で、紙やExcelでの管理から移行したい企業におすすめだ。1人あたり月額500円からで導入もしやすいだろう。
https://smartdrive.co.jp/fleet/lp/basic/

まとめ

飲酒運転撲滅を目的とするアルコールチェックの義務化。アルコールチェックの不備による罰則規定は設けられてはいないが、チェックを怠れば人命に関わる事態につながりかねないという意識を忘れず、当たり前にチェックが行われる体制を構築しよう。そのためにも、日々の管理はアルコールチェックアプリで効率化したいところだ。ぜひこの記事を参考に、自社に適したツールを見つけて導入を検討してほしい。