【自治体防災DXアンケート】初動対応に不安がある人の約6割がデジタル活用が進んでいないと回答
防災テックベンチャーの株式会社Spectee(本社:東京都千代田区、代表取締役CEO:村上建治郎)は、自治体で防災・災害対応に関連する業務従事者を対象に、「自治体の災害対応とデジタル化」に関する調査を実施した。
「地震」への対策を重点的に行なっている自治体が多い結果に
はじめに、日本全国を7つのエリアに分けたうえで、「現在、どのような災害に対して重点的に対策をしていますか?」と質問したところ、7エリア全てにおいて、地震への対策が最も多い結果となった。また、近年増加している台風や豪雨による風水害対策も重視されている様子が伺える。
災害発生時において、初動対応や現場の状況把握が課題に
災害発生時に直面する課題については、『初動対応が迅速にできない』が最も多く、その対策としては、『関係各所との連携を含めた訓練』が最多、次いで『インターネットのウェブサイトを通じた情報収集』『職員間のコミュニケーションツールの導入』と続いた。
初動対応への対策、いまだ3割が対策不十分と回答
次に、「災害発生時の”初動対応への対策”はできていますか?」と質問したところ、3割近くが『できていない』と回答。ある程度できていると回答した人でも、自治体によっては被害状況の把握手段や連絡方法などに不十分な点があり、初動対応への対策に差があることが分かった。
約9割が「防災DX」の必要性を感じている
「大規模災害においてデジタルを活用した対策は必要だと思いますか?」と質問したところ、9割近くが、大規模災害においてデジタル技術を活用した対策が必要だと考えていると回答した。期待する成果・効果は『迅速な情報収集』が最多。
初動対応にはデジタル活用がカギに
「デジタルを活用した防災対策に取り組んでいますか?」と質問したところ、初動対応への対策が不十分と答えた人だけに限って見てみるとおよそ6割となった。具体的なデジタル活用事例としては、初動対応に直結する情報共有や収集においての声も多くあった。
防災のデジタル活用の課題は?
デジタルを活用した防災対策において課題に感じていることを尋ねると、『予算がない』が最も多く、次いで『デジタルを活用できる人材がいない』『個人情報・プライバシー等の取り扱いの懸念』となった。
調査概要
調査期間:2023年5月12日(金)~2023年5月14日(日)
調査方法:リンクアンドパートナーズが提供する調査PR「RRP」によるインターネット調査
調査人数:1012人
調査対象:調査回答時に 自治体で防災・災害対応に関連する業務従事者と回答したモニター
モニター提供元:ゼネラルリサーチ
まとめ
南海トラフや首都直下型地震、その他豪雨などの自然災害のリスクが高まりを見せる中、デジタル技術の活用を通じて防災体制の整備、特に初動対応の迅速化を促進することが、日本のレジリエンスを高めるために一番の近道なのではないだろうか。