「週休3日制に関する意識調査(2023年)」週休3日制「収入が減るなら利用したくない」が約7割
株式会社マイナビ(本社:東京都千代田区、代表取締役 社長執行役員:土屋芳明)が運営する総合転職情報サイト『マイナビ転職』は、正社員900名を対象に行った「週休3日制に関する意識調査(2023年)」の結果を発表。週休3日制のイメージや利用意向、人手不足解消や離職防止への実効性などが明らかになった。
調査概要
マイナビ転職『週休3日制に関する意識調査(2023年)』
調査期間:2023年9月22日(金)~9月24日(日)
調査方法:20~59歳の会社員(正社員)を対象にWEB調査を実施
有効回答数:900名
※グラフの内訳は端数四捨五入の関係で合計数値と合わない場合がある
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週休3日制の利用意向
勤務日数の減少に併せて収入も減少する場合、「利用したくない」は66.8%だった。一方、勤務日数が減少しても収入は変わらない場合は「利用したい」が76.8%に達し、収入の増減が利用意向に大きく影響することが分かった。
週休3日制に対するイメージ
週休3日制に対して「収入が減りそう(37.5%)」、「正社員では難しそう(25.1%)」、「時間内に業務が終わらず残業が増えそう(23.8%)」とマイナスイメージな回答が上位に並んだ。しかし、実際に現在の勤務先で週休3日制で働く人に、収入の変化を聞くと「上がった(50.4%)」が「下がった(17.9%)」を大きく上回る結果になった。また、そのうち約3割が副業などにより収入がアップしていることから、正社員としての就労先での賃金アップにこだわらず、多様な働き方をする層がいることが分かった。
また、現状週休3日制を利用していない人に対し「週休3日制になったら余暇時間をどう使いたいか」と聞くと「趣味・娯楽時間(44.9%)」、「睡眠時間(33.8%)」、「家族・パートナーと過ごす時間(32.9%)」が上位に並び、「副業する時間」の回答は18.4%に留まった。収入アップにつながるとはいえ、「せっかく増えた余暇に勉強やリスキリング、仕事はしたくない」と考える人も多いようだ。
勤続意向年数への効果
週休3日制の導入によって勤続意向年数に差が出るかを見ると、「3年以内退職意向」が男性で3.5pt減、女性で8.6pt減と、社員の定着の観点では一定の効果が得られるようだ。また、導入している会社への転職意向についても、「転職したい」は63.4%で、業務内容や給料次第では、人材獲得の面でも効果があると推察できる。
まとめ
人手不足解消のために導入が進められている「週休3日制」だが、ネガティブなイメージを抱く人も多いようだ。一方で、「現在育児や介護で正社員を諦めざるを得ない層の離職防止・潜在労働力掘り起こし」という側面もある。また、経営判断によっては、既存社員間の不公平感を緩和し、多様な働き方を認めることで人材確保を安定させることも可能なのではないだろうか。 厚生労働省の「多様な働き方の実現応援サイト」では、週休3日制の導入ポイントや事例が紹介されている。参考にしていただきたい。
参考:厚生労働省「多様な働き方の実現応援サイト」