忘年会を勤務時間内に開催し給与も支給【山陽不動産】
有限会社山陽不動産(本社:広島県福山市、代表取締役:溝入和子)は、社内行事の「忘年会」「納涼会」「研修旅行」を従業員の勤務時間内に開催。従業員同士のチーム力を高めるだけでなく、協力業者との連携をしやすい関係性の構築を実現している。さらに、経営の面でも業務の効率化を図ることができ、生産性の向上が期待できるとしている。
誰もが参加しやすい環境で
同社は9年前より納涼会や社内行事は日中に開催してきたが、忘年会は夜に開催することもあった。しかし、夜に開催した際に「とても参加したいが、子供を預けて参加するのが大変なので参加は出来ない」「子供を一人、家で留守番をさせているので途中で退席させてほしい」という声が従業員から挙げられた。
そこで同社は、忘年会についても日中の勤務時間内に開催し、誰もが参加しやすい環境を作ることに。日中開催することによって、子育てや介護をしながら仕事をするスタッフも社内行事に参加しやすくなり、スタッフの参加率が向上。また、従業員同士のチーム力を高めるだけでなく、協力業者との連携をしやすい関係性を構築することが可能となった。さらに、経営の面でも業務の効率化を図ることができ、生産性の向上が期待できるとしている。勤務時間内ということで終了の時間も明確で、参加するスタッフの「忘年会はいつ終わるのか」「子供の迎えに間に合うか」などの不安も解消されるだけでなく、給与も発生するので、自分自身もモチベーション高く参加することが出来るという。
忘年会を開催する目的とは
最近は「忘年会に参加したくない」という人も増えていると言われる中、同社は経営者側が「何の為に忘年会を開催するのか」を明確にすることが必要だとしている。
同社代表は「社内のチーム力や連携力が高まり、従業員自身にも仕事をしやすい環境を作ることを目的として参加してもらいたい」とし、全ての人が参加しやすく、楽しめる会にすることを重視。さらに経営者として、チーム力の向上によって業務効率化、生産性向上につなげることを目的に掲げている。
有限会社山陽不動産とは
有限会社山陽不動産は、1969年に藤崎フサ子が創業。その後、長女の溝入和子が2代目社長に就任し、孫の角田千鶴が現在副社長を務めている、親子3代にわたる女性経営者の会社である。創業者が介護をしながら事業を立ち上げた経緯から、山陽不動産は介護や育児をしながらも全ての人が活躍できる社会の実現を目指している。
現在、山陽不動産で働く従業員のうち、子育てや介護をしながら働く人々は全体の45%を占めており、女性従業員の比率は63%に上る。このような背景から、山陽不動産では社内行事を勤務時間内に行うようにしている。
まとめ
同社の取り組みは、従業員のための社内行事を本質的に行った結果、企業の成長を支えることにつながっている事例と言えるだろう。年末年始に向けた社内行事を検討している総務担当者はぜひ参考にしていただきたい。