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「女性管理職の本音とマネジメント行動に関する調査」女性上司がいる管理職のほうが「今の仕事が好きである」の割合が高い

2024.01.16

株式会社JTBコミュニケーションデザイン(以下:JCD)は、ワーク・モチベーション研究所にて「女性管理職の本音とマネジメント行動に関する調査」をまとめ、2023年11月に発表した「部下から見た女性管理職のマネジメントに関する調査」との比較検討も行った。

調査実施の背景

昨今、組織運営の大きな課題のひとつとしてダイバーシティが挙げられている。同研究所は、中でも女性が働きやすく活躍できる組織づくりは、多様化する顧客のニーズや加速する労働力不足など山積する問題への重要な解決の糸口となるものであるとしている。

一方で、厚生労働省の雇用均等基本調査によれば、企業の課長相当職以上の管理職に占める女性の割合は、2022年度で12.7%である。女性が活躍できる組織づくりを推進していく上では、女性管理職の実態や意識を把握することが必要だろう。

参照:厚生労働省 令和4年度雇用均等基本調査

主な調査結果

主な調査結果

■管理職のモチベーション
∟ 女性上司がいる管理職のほうが「今の仕事が好きである」と回答する割合が高い

■組織の女性管理職比率とモチベーション
∟女性管理職比率が3割以上の会社では、男性の管理職、男性の非管理職もモチベーションが高い

■管理職がつくる組織風土
∟女性管理職・女性上司がいる管理職のほうが「人間関係が良い」「アイデアを提案しやすい」風土を作る意識が高く、非管理職の評価とも一致

■管理職が必要としているもの
∟管理職として必要としているもの、1位は職場の良好な人間関係、2位は知識・経験

■管理職の孤独と人脈
∟仕事中の孤立感、管理職の33.2%が持つ
∟社内人脈に助けられる管理職59.7%、社外人脈を持っている管理職48.8%
∟女性管理職のほうが社内人脈を持つ割合が高い
∟「もし経営に携わることになったら、と考える」管理職、全体の34.2%で男性管理職のほうが肯定割合が高く、男女とも若い管理職ほど肯定割合が高い

■管理職のダイバーシティ感覚
∟女性管理職、および女性上司のいる管理職(男女問わず)は、女性管理職の広がりを認識し、ダイバーシティへの意識が高い

調査概要

調査方法:インターネットリサーチ
調査対象者:全国の従業員100人以上の会社に勤務する20歳から69歳までの男女
【今回】管理職調査:部下が2人以上いる管理職の女性および男性それぞれ515人、計1030人
【比較】非管理職調査:女性上司がいる男女、男性上司がいる男女それぞれ258人、計1032人
実施期間:2023年9月15日~9月19日

まとめ

本調査結果についてJCDは「管理職の上司の性別が、管理職の意識と行動に影響を与える可能性が示され、女性の上級管理職が増加することの意義が示唆された」としている。内閣府は2023年6月に示した「女性版骨太の方針2023」で、東京証券取引所の最上位である「プライム市場」に上場する企業は、女性役員1名以上の選任に努め、2030年までに女性役員比率を30%以上にすることを目指すとしている。この実現がいかに重要であるか、本調査結果をもって改めて示されたと言えるだろう。

参考:内閣府女性活躍・男女共同参画の重点方針2023(女性版骨太の方針2023)