26年卒学生の内々定獲得率は12月時点で昨年同時期+11.6pt 学情調査
株式会社学情(本社:東京都中央区)は、2026年3月卒業(修了)予定の大学生・大学院生を対象に「内々定の獲得状況」をテーマに調査を実施した。2024年12月末時点の内々定獲得率や、内々定を得た企業の従業員規模などを明らかにしている。
調査概要
調査期間:2024年12月24日~ 2025年1月5日
調査機関:株式会社学情
調査対象:2026年3月卒業(修了)予定の大学生・大学院生
有効回答数:250件
調査方法:インターネットでのアンケート調査
出典元:2026年卒 内々定率調査 2025年1月度(株式会社学情)
※各項目の数値は小数点第二位を四捨五入し小数点第一位までを表記しているため、択一式回答の合計が100.0%にならない場合がある
12月末時点の内々定率は「36.6%」企業規模は5000人以上が約4割
同社によれば、2024年12月末時点の内々定獲得率は「36.6%」で、ほぼ同時期の調査で過去最高値を記録したという。11月末調査時の「16.9%」から19.7ポイント増と大きく伸長しており、昨年同時期調査からも11.6ポイント上回った。
文理別では、文系が前月比17.6ポイント増の「33.0%」で、理系は前月比24.0ポイント増の「43.8%」となっている。いずれも11月末調査を上回っており、特に理系は伸びが際立った。
なお、内々定を得た企業の従業員規模は「5000人以上(42.9%)」が最多。次いで「1000~2999人(25.3%)」「3000~4999人(11.7%)」が続いている。
まとめ
本調査結果からは、比較的規模の大きい企業が積極的に内々定を出している様子がうかがえる。インターンシップの在り方が変わったことや、売り手市場の影響により採用難度が高まっていることなどが要因と考えられる。
内々定獲得率は今後も高い水準で推移していくとみられるが、内定通知を出したからといって企業は安心できず、内定承諾を得て入社するまでフォローを実施していかなければならない。入社に向けて応募者の志望度がより高まるよう、社風を感じる機会やキャリアビジョンを明確にするサポートなどを行っていくといいだろう。
また昨今は、内定辞退者に対して転職活動時に優遇する「ファストパス制度」を導入する企業も増えているという。慢性的な人材不足が多くの企業で課題となる中、中長期的な視点での採用活動に取り組んでいく必要がありそうだ。