掲載希望の方 オフィスのミカタとは
従業員の働きがい向上に務める皆様のための完全無料で使える
総務・人事・経理・管理部/バックオフィス業界専門メディア「オフィスのミカタ」

令和型マネジメントに求められるのは「コミュ力」 Hajimari調査

2025.01.20

フリーランスプロ人材マッチングのITプロパートナーズや「上司代行」のメンタープロパートナーズを運営する株式会社Hajimari(所在地:東京都渋谷区、代表取締役:木村直人)は、20〜50代の会社員700名(管理職150名、非管理職550名)を対象に「管理職に関する意識調査」を実施。令和型マネジメントを担う人材育成のためのポイントを探った。

調査概要

調査概要:管理職に関する実態調査
調査方法:インターネット調査(QIQUMOを利用)
調査時期:2024年12月
有効回答:ビジネスパーソン700名
年齢:20代から50代まで、各世代150名ずつ
属性:メンバーマネジメントを伴う管理職150名、それ以外の会社員550名
出典元:【700名調査】良い上司との出会いが管理職志向を左右。「褒めて伸ばす、でもビジネスライクに接して」令和の理想的なマネジメント像が判明(ITプロパートナーズ/株式会社Hajimari)

理想のマネジメントは「褒めて伸ばす、でもプライベートは干渉しない」

理想のマネジメントは「褒めて伸ばす、でもプライベートは干渉しない」

本調査では700名のビジネスパーソンに、どのようなマネジメントを希望するか質問。その結果から令和型マネジメントの方向性が見えたという。

回答を見ると全世代において「チームの雰囲気を良くすること(252人/18.8%)」が最重視されており「長所を褒めて伸ばしてほしい(170人/12.7%)」は「成長につながるなら厳しく指導してほしい(87人/6.5%)」を望む声の倍近い割合を示している。また「ビジネスライクな関係でいたい(165人/12.3%)」との声も多く「プライベートでも交流する関係でいたい(56人/4.2%)」と比べると3倍以上にも及ぶ。

令和型マネジメントは、コミュニケーション力(コミュ力)をもって褒めて伸ばすことに重きをおき、プライベートには干渉しないというスタイルが望まれている様子がうかがえる。

「プライベート重視」と「収入アップ」の志向が顕著

「プライベート重視」と「収入アップ」の志向が顕著

次に本調査では理想の働き方について質問。最も多い回答は「オン・オフをはっきりさせ、プライベートを大切にする(260人/20.9%)」で最多となり、次いで「本業の給与をしっかり上げていく(213人/17.1%)」「成果にこだわらず、ストレスフリーでゆるく働き続ける(172人/13.8%)」が上位にランクイン。一方で「出世して組織を率いる(72人/5.8%)」との回答割合は低く、出世することよりもプライベートを重視したいと考える人が多いことがわかる。

同社は本結果について特筆すべきは、ワークライフバランスを重視しながらも「本業の給与をしっかり上げていく(213人/17.1%)」「投資や副業で会社に依存しない収入を作る(136人/10.9%)」という収入にまつわる回答も多かった点を挙げた。

管理職拒否が半数以上 世代問わず管理職離れが進む理由とは

管理職拒否が半数以上 世代問わず管理職離れが進む理由とは

続いて本調査では、管理職になることについてどう考えているか質問。その結果、半数以上が管理職になることに否定的な意見をもつことがわかった。同社によれば世代による違いはほとんど見られず、若手からベテランまで、管理職を避ける人が多いことが判明している。

次に本項目で「絶対になりたい/であり続けたい」「できればなりたい/であり続けたい」の回答を選んだ人を対象に、その理由を質問。その結果「収入が上がるから(17.9%)」が「自分の裁量が高まる(15.2%)」「社内で出世したい(14.8%)」をおさえてトップに挙げられたという。

逆に「絶対になりたくない/やめたい」「あまりなりたくない/できればやめたい」と回答した人はその理由として「責任が重すぎる(20.9%)」「仕事量が増える(18.3%)」と考える人が多いようだ。「給与面でのメリットを感じない(11.9%)」との回答も一定数みられた。

上司との出会いが管理職志向を大きく左右 イメージと実態のギャップも明らかに

上司との出会いが管理職志向を大きく左右 イメージと実態のギャップも明らかに

本調査ではさらに「非常に良い上司がいた」と感じている層(113人)では、約67%(76人)が管理職を選択肢として考えるか、積極的に目指したいと回答したことも判明。一方で「上司との関わりがほとんどなかった」層の約76%が「管理職は絶対に避けたい」と最も否定的な回答を選択したという。良い上司との出会いが、次世代のマネジメント人材育成の鍵を握っている可能性が示唆された。

また同社は、男女問わず管理職150名を対象に「管理職という立場への満足度」について調査した結果についても報告。「非常に満足している」と「まあ満足している」が69人となり、全体の約半数を占める結果だったという。「どちらともいえない」と答えた50人を合わせると、約8割の管理職が一定の納得感や現状維持の意識を持っていると解説した。

まとめ

本調査では多くが管理職に対して否定的な考えを抱いていることが明らかになった。一方で、管理職経験者は半数以上が立場に満足していることも判明。さらに、良い上司と出会えたかどうかで、管理職志向が大きく左右される様子もみられている。

管理職の育成は企業の長期的な成長に欠かせない取り組みであり、そのためにも質の高いマネジメントを受けられる環境づくりが重要だ。本調査では理想のマネジメント像や働き方についても明らかにされており、参考になる部分が大きいだろう。マネジメントの難易度が高まる中、自社のマネジメント体制等について見直す機会としていただきたい。