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SNS運用に潜む情報漏洩リスクに対する企業の認識は? PRIZMA調査

2025.03.26

SNSの利用が日常的になった今、企業にとって社員の情報漏洩リスクは無視できない問題であるとして、株式会社PRIZMAは、企業のITセキュリティ担当者を対象に「SNS情報漏洩の現状とリスク認識に関する調査」を実施。SNS運用における情報漏洩リスクへの企業の認識や情報漏洩事例の発生状況を明らかにした。

調査概要

調査テーマ:SNS情報漏洩の現状とリスク認識に関する調査
調査期間:2025年2025年3月6(水)日~3月7日(木)
調査方法:PRIZMAによるインターネット調査
調査人数:504人
調査対象:企業のITセキュリティ担当者
モニター提供元:PRIZMAリサーチ
出典元:SNS情報漏洩の現状とリスク認識に関する調査(株式会社PRIZMA)

SNS運用に潜む情報漏洩リスク 半数の企業で事例発生

SNS運用に潜む情報漏洩リスク 半数の企業で事例発生

本調査では、SNS運用におけるリスク認識に関する興味深い実態を明らかにしている。まずはじめに「企業のSNS運用において、情報漏洩リスクを最も高く感じる状況は何ですか?」と質問。「従業員のアカウントの管理不十分(31.8%)」「外部の攻撃者によるフィッシングやハッキング(29.6%)」「SNSプラットフォームのセキュリティ脆弱性(28.0%)」といった回答が多く寄せられたという。

次に「社員がSNSを通じて情報漏洩を引き起こした事例が発生したことはありますか?」と質問。その結果、約半数が「はい(52.2%)」と回答したことが報告されている。具体的には「投稿した画像に機密情報が載っていた(35.0%)」「機密情報が入ったデバイスを紛失してしまった(31.2%)」「機密情報を誤って投稿してしまった(29.7%)」などが多いようだ。

続いて「SNSからの情報漏洩について、企業が確認できているなかでこれまで約何件発生していますか?」と質問。その結果「1~3件(56.3%)」「4~5件(34.2%)」「6件以上(9.5%)」との回答が寄せられたという。多くの企業が複数回にわたって情報漏洩を経験したことが明らかになった。

情報漏洩リスクの把握状況と軽減策

情報漏洩リスクの把握状況と軽減策

本調査ではさらに「過去1年間でSNSを通じて起きた情報漏洩のリスクをどの程度把握していますか?」と質問。「一部把握している(46.0%)」「ほとんど把握していない(22.0%)」との回答が多く「完全に把握している(19.4%)」は2割に満たない結果となったことが報告された。

また「SNS利用における情報漏洩リスクの軽減策として、企業が最も重要視している対策は何ですか?」との質問には「社員教育(定期的なセキュリティ研修など)(36.9%)」「SNSに関するポリシー策定(31.4%)」「SNS管理ツールの導入(30.2%)」などの回答が多く寄せられている。

セキュリティ対策強化の意向とアクション

セキュリティ対策強化の意向とアクション

本調査では企業のセキュリティ対策について、今後の取り組みの予定についても明らかにしており「今後1年間でSNSに関するセキュリティ対策の強化を予定していますか?」との質問に「はい(66.7%)」と回答した人が約7割に及んだことを報告。

具体的な取り組みとしては「SNS利用ポリシーの見直し・更新(39.6%)」「社員向けのSNSセキュリティ教育の強化(39.3%)」「社員の個人アカウント利用に関する規制強化(39.3%)」などが多いという。

まとめ

本調査により、多くの企業で情報漏洩リスクを認識しており、セキュリティ対策の強化に取り組んでいく予定があることが明らかになった。企業が特に懸念しているのが従業員によるアカウントの管理不十分であることも判明。具体的な取り組みとしても利用ポリシーの見直しや従業員の教育などが多く挙げられている。

SNS運用がブランディングや採用力強化において重要な取り組みとなる一方で、SNSを通じた情報漏洩は、企業の信頼性やブランド価値にも大きく影響を及ぼす可能性がある。十分な対策を講じたうえで運用しなければ、本来求めていた効果を得ることも難しいだろう。

本調査結果も参考にしながら、改めて自社のSNS運用体制やリスク管理について見直す機会としていただきたい。