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改正下請法(取適法)「理解していない・知らない」8割超 フリーウェイジャパン調査

2026.03.23

株式会社フリーウェイジャパン(本社:東京都新宿区、代表取締役:井上達也)は、中小企業の代表取締役・個人事業主(代表)296人、従業員137人の計433人を対象とした「改正下請法(取適法)に関する意識調査」を実施した。

調査概要

調査タイトル :「改正下請法(取適法)に関する意識調査」
調査方法:インターネットリサーチ
調査期間:2026年2月6日~2月12日
調査対象:中小企業の従業員・代表取締役、個人事業主433人
出典元:株式会社フリーウェイジャパン

「取適法(取引適正化法)」への改正に理解進まず

「取適法(取引適正化法)」への改正に理解進まず

本調査ではまずはじめに、2026年1月より「下請法」が「取適法(取引適正化法)」に改正されたことを、どのくらい知っているかを調査。その結果「聞いたことはあるが、内容は理解していない(50.3%)」「元々の下請法について全く知らない(18.0%)」「改正されたことについて全く知らない(17.6%)」と8割超が理解していない・知らないと回答している。「内容を深く理解している」は14.1%にとどまった。

そうした影響もあってか、この法改正による取引環境の改善に期待できるかをたずねた項目では「どちらとも言えない(74.0%)」と回答した人が最多に。「期待できる(12.7%)」「とても期待できる(0.9%)」の合計と「あまり期待できない(8.5%)」「まったく期待できない(3.9%)」の合計では、大きな差はみられていない。一方で「内容を深く理解している」回答者に絞ると「期待している」との回答は32.7%まで伸びることが明らかになった。

なお「内容を深く理解している」回答者が知っている改正内容としては「一方的な代金決定の禁止(コスト増に伴う協議の義務化):82.0%」と「手形払いの事実上の禁止(現金払いの原則化):75.4%」が特に高い割合を示した。

人件費上昇分の交渉「していない」が半数超

人件費上昇分の交渉「していない」が半数超

次に本調査では、直近1年間で、最低賃金の引上げや採用難に伴う「労務費(人件費)」の上昇分について、取引先と価格交渉を行ったかどうか質問。その結果「コストは上がっているが、交渉はしていない(52.0%)」「コストが上がっていないので、交渉の必要がない(28.3%)」「積極的に交渉を行った(12.5%)」「相手から提案があったので交渉した(7.2%)」との回答が寄せられている。

交渉していない理由としては「業界全体の慣習として、労務費の値上げは言い出しにくいから(34.2%)」が最も多かった。自由回答には制度・契約形態・商習慣により価格交渉の余地がない、交渉のハードルや力関係への懸念を示す回答も見られている。

また本調査では、主要な取引先上位1社への売上依存度は「90%以上」が23.3%となっており、取引先の代替性の少なさが交渉を困難にしている可能性が示唆された。

まとめ

2026年1月に「下請法」が改正され「中小受託取引適正化法(通称: 取適法 とりてきほう )」として新たに施行された。しかし現場での理解には遅れがみられており、内容を深く理解できている人は2割に満たない実態が明らかになった。

本改正は、中小企業をはじめとする事業者が、賃上げの原資を確保し、サプライチェーン全体で適正な価格転嫁を定着させるために、取引の適正化と価格転嫁の促進を図るべく行われたものだ。今後取引先と適正な価格交渉を進めていく上でも、委託する側として無自覚な違反を引き起こさないためにも、法改正の内容については正しく理解しておきたい。

参考:2026年1月から下請法が「取適法」に!委託取引のルールが大きく変わります(政府広報オンライン)