オフィスコンビニサービスを徹底比較|サービスの特徴別におすすめサービスを紹介
オフィスの一角や休憩室などで、軽食やドリンクが入った小さな冷蔵庫や、たくさんの種類の食品を販売している自動販売機を見かけたことはないだろうか?
これは「オフィスコンビニ」と呼ばれ、自動販売機形式や商品棚、冷蔵庫を設置するものや利用者が使用する分費用を通常通りに支払うもの、企業が購入費用の一部を負担し福利厚生サービスとして活用するものなどさまざまな形態がある。本記事では福利厚生サービスとして注目されているオフィスコンビニのサービスの比較と企業や用途に合わせたおすすめサービスを紹介していく。
離職率・定着率の改善にオフィスコンビニサービス
オフィスコンビニサービスを導入することで期待される効果として、離職率・定着率の改善がある。昼食の買い物の利便性が高くなるだけでなく、仕事中にドリンクやおやつで息抜きの時間を設けることで、ストレスの軽減につながる。
また、コンビニの利用をきっかけに従業員同士の交流が生まれ、職場の人間関係改善につながったという成功例もある。
従業員の満足度を高めることで、離職率を抑え、従業員の定着率の改善が期待できるのである。
従業員の食事をサポート支援としての福利厚生になる
福利厚生のために、オフィスコンビニサービス利用する企業も増えている。気軽に買い物できるというだけではなく、食費の一部を会社が負担し栄養価の高い食事を提供することで従業員の食事をサポートできるというわけだ。
初期費用もランニングコストも少ないため、企業の規模に合わせたサービスが選択できるのも魅力だ。従業員に喜んでもらいながら、健康増進にも貢献できる新しいかたちの福利厚生となっている。
万が一の際の非常食などの備蓄ストックで災害対策になる
オフィスコンビニは社員の利便性を高める以外に、非常食の備蓄ストックの役割も果たす。災害はいつ起こるかわからないため、社員の健康と安全を守るには非常食の備蓄も必要となる。しかし、非常食の管理は思いのほか難しいものだ。しかし、オフィスコンビニがあればその商品がそのまま災害時の非常食となる。オフィスコンビニであれば、定期的に商品が入れ替わるため賞味期限の管理をきにすることがないのも利点である。
いざ、というときの備えがある企業として、社員の安心度も高まることだろう。
●内部リンク オフィス置き型サービス(オフィスコンビニ)の導入メリット! 福利厚生だけじゃない⁉︎ 社員定着率アップも
https://officenomikata.jp/coverage/10343/
定期的な商品の入れ替えや補充時にはオフィスが騒がしくなる場合も
オフィスコンビニサービスを導入する際の注意点として、定期的な商品の入れ替えや補充は一時的にオフィスが騒がしくなる場合がある。商品の入れ替えや補充は、オフィスコンビニサービスの担当業者が行うのが一般的だ。管理やメンテナンスを任せられるのは利点だが、社内に外部の人間が出入りすることになる。そのため、常に静寂が求められるオフィスやセキュリティ管理が厳しい場合には、事前に対策をしておく必要がある。可能な限り、作業フロアを通らずに入れる場所や休憩室などに商品棚を置き、担当業者の入る日時を社内で共有しておくのもよいだろう。
主要なオフィスコンビニサービス6選
ここでは、主要なオフィスコンビニサービス6つの取り扱い商品や機能を比較していく。それぞれの特徴についてはこの後にまとめているので、気になるサービスがあれば公式サイトで確認してほしい。
「セブン自販機」の特徴と魅力
「セブン自販機」は、セブン-イレブンの売れ筋商品や立地特性に合わせて最大92アイテム提供できるサービスである。オフィスだけでなく、工場や病院など、さまざまな場所に設置することが可能だ。販売の形式は自動販売機で、機械のメンテナンスや商品の補充などは近隣のセブン-イレブンの店舗スタッフが対応してくれる。現金払いのほか、電子マネーなどのキャッシュレス決済にも対応している。設置時の電気工事と自販機の稼働にかかる電気代のみで導入できるが、「1日の就業者数または施設利用者数が300人以上」という条件があるので、比較的大きな規模の企業や施設に適している。
https://www.sej.co.jp/sej_case/jihanki/
「ミニストップポケット」の特徴と魅力
ミニストップポケットは、ミニストップのオフィスコンビニで、工場、病院、ホテル、休憩所などさまざまな場所に設置できる。ベーシックプランには菓子ゴンドラと飲料ケースが含まれ、プレミアムプランには食品ゴンドラ、飲料ケースのほか、要冷蔵のデリカ商品、デザート類も取り扱いが可能だ。さらにプレミアムプランには、オプションでセルフコーヒーマシンも設置できる。ミニストップポケットは、24時間365日無人で稼働可能で、通常商品のほかミニストップのプライベートブランド商品も豊富だ。支払いには交通系電子マネー、楽天Edy、WAON、QR決済が利用できるが、現金は利用できない点に注意が必要だ。
https://mspocket.ministop-fc.com/
「オフィスグリコ」の特徴と魅力
オフィスグリコは、お菓子やドリンクを中心に、アイスクリームなど、グリコの人気商品をオフィス向けに提供するサービスである。商品はコンピューターで管理され、品切れが多くならないタイミングで定期的に届けられる。オフィスの設置場所に合わせてコーナータイプとスタンドタイプから選べるため、スペースの制約があるオフィスでも適したサービスとなっている。
https://www.glico.com/jp/shopservice/officeglico/
「おふぃすこんびに」の特徴と魅力
「おふぃすこんびに」で取り扱う商品は国内・海外のグルメ商品から人気と質を兼ね備えたものを厳選して届け、商品の種類や価格帯も多彩でカスタマイズも可能。利用料金は、個人利用では現金とQR決済に対応しており、利用金額によってキャッシュバックもある。さらに、社内の福利厚生として利用料金を請求書で支払うことも可能だ。請求書払いの場合も、利用額に応じて10%割引がある。
https://www.office-conveni.com/
「オフィスでやさい」の特徴と魅力
「オフィスでやさい」は、手軽に食べられるオフィスの置き野菜サービスだ。現代人に不足しがちな、野菜とフルーツを従業員は1つ100円で食べられる。週に2回配達される、商品の種類は多彩で、国産の旬の野菜や果物を中心に、季節によって変わる旬の野菜も取り扱っている。商品は週2回納品され、現金または専用アプリでの電子決済が可能だ。商品代金は福利厚生として、企業が一部負担することが前提となっている。
https://www.officedeyasai.jp/
「オフィスおかん」の特徴と魅力
「オフィスおかん」は、管理栄養士監修の健康的な食事を提供しており、置き型社食である。社員は1品100円で、カロリーや栄養素のバランスを考慮された食事を食べられる。肉・魚のメイン料理の他、旬の野菜を使った副菜まで毎月20種類をそろえる豊富なメニューが特徴だ。アレルギー対応やベジタリアン向けのメニューも用意されているので、多様なニーズに対応可能だ。社員の健康を食の面から支えたいと考える企業に選ばれている。
https://office.okan.jp/
オフィスコンビニサービスの選び方のポイント
オフィスコンビニサービスを選ぶ際のポイントがいくつかある。取り扱い商品の充実度に気を取られがちだが、導入後の利用しやすさや集金の手間を考えれば、決済方法にもこだわりたい。 さらに、サービスの導入には最低利用人数など利用条件や設置場所の確保が必要になることもある。社内の従業員のニーズと、導入条件から自社に適したサービスを選びたい。
取り扱い商品の提供タイプの充実度
オフィスコンビニには、備蓄型と注文型の2種類がある。備蓄型は、従業員が商品棚から取り出して購入するタイプで、注文型は社員が商品を注文し、指定場所まで配達されるタイプだ。
備蓄型は、商品補充のタイミングや商品選定のカスタマイズができるかを事前に確認しておきたい。また、注文型は社内に発注管理者を置き、最低ロット数と配達時間帯、配達にかかる時間も確認が必要だ。
商品の決済方法のタイプの充実度
商品の決済方法の充実度も意識したい。近年では、現金決済よりもスマートフォンを利用した電子決済が増えている。サービスによって使用できる電子決済にも違いがある。電子決済は、現金に比べ売上やおつりの管理がしやすい。しかし、従業員の年齢層によっては電子決済の使用が浸透していない場合もある。導入前に従業員にとって利用しやすい決済方法のサービスをヒアリングしてから、サービスを選ぶとよい。
最低利用人数など利用条件と会社規模のマッチ度
オフィスコンビニのサービスでは導入条件に、1日の最低利用者数や購入金額または最小の注文ロット数を設定している場合がある。条件に満たない場合は導入できないサービスがあるのを理解しておこう。
反対に、利用希望者数に対し商品の提供が少ない場合は、従業員の不満が予想される。自社が想定する利用人数や会社の規模とマッチ度が高いサービスを選ぶのがよいだろう。 中には、利用者数や企業のニーズに合わせて商品棚の数や種類を増やせるサービスもある。さまざまなサービスを比較検討し、必要であれば導入前相談を行ってみよう。
社内の設置場所とのマッチ度
導入前に必ず確認したいのが、サービスの導入条件と社内の設置場所のマッチ度である。大きなビルだとしても、設置する場所を確保できるとは限らない。導入したい機材や什器のサイズの条件を満たした設置場所であるかは最も重要だといえる。また、広さだけでなく従業員の利便性も重視したい。また使用する従業員の利便性や、商品の補充・入れ替え作業を行えるスペースがあることも考慮して設置場所を選ぼう。
大規模企業に適したオフィスコンビニサービス
企業規模によって必要とされるオフィスコンビニサービスは異なってくる。大規模企業では、商品の種類や数量が求められるため、ある程度の数量を在庫でき、頻繁に補充できるサービスが適している。また、大多数の従業員のニーズにこたえるために、人気のある商品を取り入れることも重要である。大規模企業に適したサービスを2つ紹介しよう。
セブン-イレブン商品を手軽に利用できる「セブン自販機」
日本最大のコンビニチェーンといえば、セブン-イレブンである。そのセブン-イレブンのオフィスコンビニサービスが「セブン自販機」である。セブン-イレブンの人気オリジナル商品を、自動販売機で手軽に購入できる。近隣のセブン-イレブンから、1日に1度商品の補充がある。対応地域が日本全国なので、各地の支店や拠点導入できる。福利厚生の質を均一に保てるという意味でも、大企業に適したサービスといえる。
https://www.sej.co.jp/sej_case/jihanki/
電子マネーや多くのQRコード決済に対応する「ミニストップポケット」
ミニストップポケットでは、お菓子のゴンドラや飲料ケースを設置して、従業員が好きな商品を購入できる仕組みだ。設置するユニットによって、おにぎりやセルフコーヒーも利用できる。電子マネーや多彩なQRコード決済にも対応しているので、小銭不要で買い物できるのが便利だ。100人程度の少人数の企業も、500人以上の大規模な企業でも人数に応じ対応できる。初期費用も0円から導入できるが、対応地域は限られている。
https://mspocket.ministop-fc.com/
小規模企業で活用できるオフィスコンビニサービス
小規模企業では、省スペースで設置できるサービスや、柔軟な品ぞろえに対応できるオフィスコンビニサービスを選ぶといいだろう。ここでは、少人数の企業や設置スペースが限られている企業に適した2つのサービスを紹介する。
設置費用・月額費用がかからないお菓子やアイスを提供する「オフィスグリコ」
一般的なオフィスコンビニがおにぎりやパンなどの軽食を提供するのに対し、オフィスグリコはお菓子やアイスに特化サービスである。設置に必要なスペースも小さいので、狭いオフィスでも利用しやすい。QR決済で購入できるが、福利厚生として従業員に無償で提供している企業も多い。業務が煮詰まったときのブレイクタイムに活用してもらうことで、従業員のストレス解消や社内のコミュニケーションを円滑に進めるきっかけになるだろう。
https://www.glico.com/jp/shopservice/officeglico/
補充・清掃まで全ておまかせ。10名以上で利用ができる「おふぃすこんびに」
「おふぃすこんびに」では小さな冷蔵庫と棚をオフィスに設置。自動販売機よりも省スペースでありながら、取り扱う商品は飲み物から軽食までバリエーション豊かな品ぞろえが魅力だ。補充や清掃はスタッフが行ってくれるので、管理の手間もない。設置は在籍人数が10名以上で、1日500円程度の利用が条件となっている。他のサービスに比べて、設置条件のハードルが低いので、スタートアップ企業でも導入しやすい。
https://www.office-conveni.com/
特定の用途に強みを持つオフィスコンビニサービス
オフィスコンビニは、企業の規模やニーズに応じてさまざまなサービスが提供されている。その中でも厳選した季節の野菜やフルーツを届けるものや、栄養士が管理した食事を提供するサービスを紹介したい。「コンビニでは買えない」ものを提供することで、より大きな満足感を従業員に提供することができる。
健康に良いとされる新鮮野菜とフルーツを楽しめる「オフィスでやさい」
おふぃすでやさいはその名の通り、新鮮野菜とフルーツに特化している。旬の野菜やフルーツが届くので、飽きがこないで利用できる。サラダなどの副菜から、メインになるおかずまでほとんどの商品が100円から購入できる。ふだんからコンビニ弁当や外食が多くなりがちな一人暮らしの若い社員を多く抱える企業が取り入れるケースが増えている。野菜やフルーツが食べやすくカットされているので、作業をしながら食べられてお菓子よりも健康的だと評価が高い。
https://www.officedeyasai.jp/
管理栄養士が監修している食事を購入できる「オフィスおかん」
オフィスおかんは設置した冷蔵庫に総菜が届き、好きな時に電子レンジで温めて食べられるサービスである。社員は1品たったの100円で管理栄養士が監修している栄養バランスのとれた食事をとれると人気だ。惣菜の管理はオフィスおかんのスタッフが行うため、設置する企業では電子レンジを用意するだけである。競合他社との採用に関する福利厚生面での差別化にも効果的だ。社食を設置するよりも低コストなので、小規模企業が社食替わりに導入するケースが多い。社員の胃袋をつかみ、社員の定着を目指したい企業におすすめだ。
https://office.okan.jp/
まとめ
オフィスコンビニサービスの導入は、従業員にさまざまなメリットを提供できる。従業員の満足度を高めることで、離職防止だけでなく、組織改善も期待できる。
組織の規模や従業員のニーズに合わせて、今回紹介したそれぞれのサービスの特徴を参考に、自社に適したサービスを選んでほしい。