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フリーランスマネジメントシステム(FMS)とは?|導入メリットと外注管理のポイントを解説

2023.06.27
オフィスのミカタ編集部

BPOによって外部パートナーを活用する企業が増える中、外部パートナーの管理業務を効率化したいとお悩みの方も多いのではないだろうか。その課題の解決に役立つのがフリーランスマネジメントシステム(FMS)だ。この記事では、フリーランスマネジメントシステムの概要や選び方のポイント、主要なシステムまで、まとめて紹介していく。

フリーランスマネジメントシステムとは

まずはフリーランスマネジメントシステムの概要と導入メリットから解説していこう。

外部パートナーとの取引フローの一元化
フリーランスマネジメントシステムは、外部パートナーへの業務依頼や発注、請求、支払いといった取引フローを一元管理するためのシステムだ。システムを導入することで、管理業務の効率化が図れるほか、契約更新や連絡などの漏れ、業務の属人化を防ぐことが期待できる。

契約書や請求書などの電子契約による契約の効率化
システムを導入すれば、契約書などの書類のペーパーレス化も図れる。それによりコストダウンややり取りがスムーズになるメリットもある。

契約ステータスや発注内容の可視化
多数の外部パートナーを抱えるほど、ステータスの把握といった進行管理も煩雑になるが、システムを活用すれば可視化ができるようになる。そうすることで属人化を防げるほか、急に案件が発生した際もスムーズに依頼できるだろう。

インボイスや下請法・電子帳簿保存法など法令への対応
外部パートナーへ業務を依頼する担当者がインボイス制度や下請法といった関連法規に精通しておらず、コンプライアンスを遵守した運用ができているのか不安を感じている企業も多いだろう。そういった場合でも、システムを導入すれば法令に沿った対応が可能だ。

2023年10月導入のインボイス制度に注意

外部パートナーを活用している企業は、2023年10月からスタートするインボイス制度にも注意を払う必要がある。インボイス制度は、正式には「適格請求書等保存方式」といい、要件を満たした適格請求書を発行または保存することで、消費税の仕入額控除を受けられる制度である。インボイス制度が始まると、課税事業者と免税事業者とで請求書の書式が分かれるようになり、経理処理も分けて行う必要が出てくるなどフローが煩雑化することが予想される。フリーランスマネジメントシステムを導入することで、こうした業務負荷も軽減できるだろう。

フリーランス人材への発注は増加傾向

フリーランスマネジメントシステムが注目されるようになった背景には、フリーランス人材の活用拡大がある。ここで、なぜフリーランス人材が多く活用されるようになったのかを見ていこう。

日本型雇用の崩壊やコロナによるテレワークの普及により働き方も多様化
1つ目の要因は、働き方の多様化が進み、フリーランス人口が増えていることが挙げられる。コロナ禍を背景にフリーランスや副業など、働き方の多様化が進み、それによって企業のフリーランス活用が進んできたと言える。

外部の専門的なスキルや知見を持つ人材に業務アウトソースの動きも増加
もう1つの要因は、自社で人材確保することが難しい専門業務を、プロフェッショナル人材にアウトソースする動きが活発になっていることだ。労働人口が減少する中で、今後もこうした流れはより一層加速することが予測される。

以下の記事では、2022年3月に行われた、企業のフリーランス人材活用に関するアンケート結果を紹介しているのでぜひ合わせて読んでみてほしい。

●内部リンク
企業のフリーランス人材活用に関する実態調査レポート

フリーランスマネジメントシステムの選び方

フリーランスマネジメントシステムの導入を検討したいという方向けに、システム選定のポイントを紹介しよう。

ERPなど既存システムとの連携性
外部パートナーとの一連の取引フローを効率化する際に押さえておきたいポイントが、利用中の既存システムとの連携性だ。会計システムとの連携や、コミュニケーションツールとの連携ができると進行がよりスムーズになるだろう。

常に法令に遵守した運用ができるシステムの更新性
コンプライアンスを遵守した適切な運用を叶えるためにチェックしておきたいのが、法改正に沿ってシステムのアップデートがされているかどうかだ。電子帳簿保存法やインボイス制度に対応しているかは確認しておこう。

対応している機能範囲の網羅性
システムによってカバーできる業務範囲は異なるため、自社の課題を踏まえて求める要件を整理し、検討しているシステムで網羅できるかチェックすることが重要だ。例えば、新規パートナーの開拓を効率化したいのであれば公募機能が搭載されているものを、契約管理に課題を感じているなら契約の自動更新機能が搭載されているものを選ぶと良いだろう。

標準搭載の契約のフォーマットなど運用の利便性
外部パートナーとの契約内容は、成果型や納品型、月額固定など多様なため、都度対応していると書類作成1つにも時間を取られてしまう。こうした多様なパターンに対応できるフォーマットが用意されていると、書類のやり取りも大幅に工数削減ができるだろう。

主なフリーランスマネジメントシステム

ここからは、主要なフリーランスマネジメントシステムを2つご紹介する。
タレントマネジメントにも活用できるpasture
「pasture(パスチャー)」はエン・ジャパンが提供するフリーランスマネジメントシステムだ。契約・発注・請求管理をワンストップで行うことができるほか、タレントマネジメントの機能も搭載しており、社内共有がしやすくなっている。CRMや会計システム、コミュニケーションツールなど外部サービス連携が充実している点も魅力だ。

契約・請求業務の効率化に特化したLansmart
「Lansmart」は外部パートナーとの書類のやり取りの効率化に重点を置いたシステム。契約書や発注書・請書、業務報告書、請求書の作成やステータス管理のほか、書類管理がミスなく行えるよう、更新漏れ・請求漏れを防ぐアラート機能や自動作成機能、税金の自動計算機能などが搭載されている。また、下請法や電子帳簿保存法、インボイス制度に対応しているため、違反リスクの軽減にも見込める。

まとめ

変化の激しいVUCA時代に生産性高く事業を推進していくには、フリーランスの活用は有効な手段と言える。パートナー管理に課題を感じているのであれば、今回紹介したフリーランスマネジメントシステムを導入するのも一つの手だ。効果的・効率的な外部人材の活用を推進して、事業の発展につなげてほしい。