若手リーダーを育てるなら越境学習体験が有効?株式会社ウィル・シードが比較調査を実施
株式会社ウィル・シード(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:瀬田 信吾、以下 ウィル・シード)は、越境学習経験のある若手リーダー層100名、越境学習経験のない若手リーダー層110名の合計210名を対象に、若手リーダーの越境経験に関する比較調査を実施。調査結果から若手リーダーを育てるなら越境学習体験が有効であることが分かった。同社は、比較調査を実施することによって企業の離職や越境学習効果への不安の声を和らげることへつなげたいとしている。
調査実施の背景は?企業の越境学習機会提供を後押し
「自社内だけでは井の中の蛙(かわず)になってしまう」「新たな価値が生まれない(イノベーションが生まれない)」といった企業の問題意識を踏まえて、自社の枠や自分のコンフォートゾーン(ホーム)を出て学習する越境学習に注目が集まっている。その中で、越境学習経験のある若手リーダー層100名、越境学習経験のない若手リーダー層110名の合計210名を対象に実施された本調査。そこには、越境学習の提供に踏み出せない企業を後押ししたいという狙いがあった。
ウィル・シードの岸本渉氏は、本調査の実施背景について「越境をすると離職・転職の遠心力が働くのではないか、あるいはそもそも、越境そのものの効果が分からないなどの声も多く聞いており、越境学習機会の提供に踏み出せない企業様も多い印象です。当社は『越境学習を次の時代を創る次世代リーダーに肝要な投資』だと捉えております。越境経験の有無で比較調査することで、企業様の離職や越境学習効果へ不安の声を少しでも和らげられないか、と考えたことが、本調査の企画背景です」とした。
調査結果をきっかけに越境体験を後押し 必要なのは「自社内での共通理解」
本調査では、越境学習経験のある若手リーダー層の方が、「様々なことにチャレンジしていきたい」や「熱意や自信を持って現在の仕事に取り組めている」、「心理的安全性が担保されたチーム作りができている」という意識が高いことが明らかになっている。
同社は本調査結果を発表する中で、「越境学習経験は、自身のキャリアや仕事を見つめ直すきっかけとなるだけではなく、自社に対しても客観視できるなどメリットが多くあるといえます。自社に対するエンゲージメント向上や心理的安全性の担保など、自社組織に関する課題解決のひとつになるのではないでしょうか」としている。(【越境学習体験の効果とは?経験者・未経験者を比較調査】比較の結果、「越境学習経験者」の若手リーダーの方が「チャレンジ意識」「ワークエンゲージメント」「心理的安全性確保への意識」が高い結果により)
企業の担当者(人事・総務など)は、こうした結果をどのように社員へ伝えていけば良いのだろうか。
「そもそも、『自社の経営戦略/人材戦略の流れの中で越境学習経験が位置付けられるのか』が1つ目の論点です」(岸本氏、以下同)。
「越境学習は手段です。例えば、経営戦略として新しい価値創造、それを達成する人材戦略の1つとしてのキャリア自律があるとします。となると価値創造のために、どんどん自分でキャリアをアップデートしながら自律的に動ける社員を増やすことが命題となるはずです。越境経験は、今の自分の枠を超えてのチャレンジや、自社や業務に留まらない視座獲得の効果があり、越境学習は経営戦略・人材戦略とも整合が取れる施策となります」。しかし、そもそもの整合性の点検が成されていない、あるいはそういったストーリーの中で施策がつながっていない場合も多いと指摘。よって「自社内での共通理解が必要」だという。
その上で、2つ目の論点は、「企業として越境学習経験を社員への投資として用意するというスタンスを明確にし、こういった調査結果を『越境学習経験してない社員はダメ』とネガティブに打ち出すのではなく、越境学習は踏み出してみたら意外な効果に気づくこともあるので、気軽に参加してみてほしい、という越境体験を後押しする姿勢を伝えること」だという。
ウィル・シードが提案する越境学習経験
越境学習を次の時代を創る次世代リーダーに肝要な投資であると捉えている同社。今後は、企業内の内向きな若手リーダーの視座を外(社会)に向けて拓いていく異業種越境のワークショップ“QUEST”や、異業種でキャリア自律、エンゲージメントを高める短期PJT型の研修“SHIFT”、社会課題に異業種・官民連携の共創で価値創りする中期PJT型の研修“GIFT”、
を計画している。