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ウォンテッドリーが企業名を隠した合同説明会開催 マッチングまでに何をどう伝える?

2023.08.03
オフィスのミカタ編集部

ビジネスSNS「Wantedly」を運営するウォンテッドリー株式会社(以下、ウォンテッドリー)は、やりたいことや歩みたいキャリア(キャリアビジョン)が分からない就活生の悩みを解決する「#キャリアビジョン直結型インターン」プロジェクトを開始した。2023年8月2日には同プロジェクトの一貫として、企業名を隠し「やりたいこと」を書いたブースが並んだ就活生との対面マッチングイベントを開催。今回はそのイベントをレポートする。

2023年8月2日、ウォンテッドリーが企業名を隠し「やりたいこと」を書いたブースが並ぶ、就活生との対面マッチングイベントを開催した。イベントは以下の三部構成。


・「企業名を隠した状態で」出展企業のプレゼンテーション
・ 出展企業の企業名公開、会社説明
・「企業名を公開した状態で」個別説明会、相談


出展者は企業名を出せない中で、担当者の就活経験談や自社の強みなどを語り、学生にアピールした。

文部科学省、厚生労働省、経済産業省の3省合意改正により、2025年卒の就活生からインターンシップの情報を採用活動に使えるようになる(※1)。そんな中、今回のイベントでは、採用直結のインターン元年に向けて企業側はいかに優秀な人材を獲得できるか、学生側は有意義な仕事や自己成長できる仕事に就けるかどうかを重視して就職先を選んでいる様子がうかがえた。

※1出典元:現大学2年生より、インターンシップのあり方が変わります!~「インターンシップの推進に当たっての基本的考え方」を改正しました~(経済産業省)

「企業名でなくやりたいことで判断してほしい」企業名で話を聞くか決める学生76%

同社が行った調査によると、就職先選びで重視するポイントは「有意義な仕事(63%)」「自己成長性(58%)」「給与水準(49%)」が上位にあがり企業名を重視する学生は11%にとどまっている。

しかし合同説明会などで話を聞くブースを決める際、「企業名で決める」「企業名で決めたことがある」と回答した割合は76%にも及ぶ。この現状に広報担当の奈良英史氏は「企業名を隠すことでやりたいことかどうかを主軸に、ピンと来るか来ないかの直感を大事にしてほしい。企業側においても、このイベントを機に何のために働くか、働くことでどんな世界を創っていきたいかを考え伝える機会にしてほしい」とコメントした。

「学生の悩みに沿ってプレゼンする」出展したからこそ見えてきた課題

今回、編集部で企業名を隠した上で自社の魅せ方を取材してみると、「自身の就活経験談を話す」「実際にインターンシップってどう?など学生の悩みに沿って話す」「人生の選び方について話す」など自社の強みや会社紹介よりも、出展者側の人柄や学生の悩みに寄り添うプレゼンが人気を集めていた。

学生側からも「業界も業種も決まっていない状態で参加したが、業界の選び方を教えてくれて勉強になった」や「実際に働く人の声を聞いたことで、自分の中でやりたいかやりたくないかが発見できた」との声があげられている。事業内容より前のミッションや想い、就職活動の方法や判断軸など選択肢を広げる話が学生には求められているだろう。

まとめ

参加企業からは、「ベンチャーやスタートアップ企業ほど参加してほしい。企業名を隠すことで有名企業と同じ条件で戦え、ミッションに共感してくれる人とマッチングできる」とコメント。学生の悩みに寄り添うテーマでまずは話をし、お互いに理解を深めた上で自社の事業やミッションを伝える必要があるだろう。

事業内容を聞きたいと思えるところまで、話ができるかどうかがマッチングの上でひとつ、ポイントとなりそうだ。