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名刺管理アプリ「Eight」、タッチ名刺交換で管理から相手の最新状況把握まで対応。中小企業向け「Eight Team」は契約件数4000件突破

2023.10.12
オフィスのミカタ編集部

法人、および個人向けのDXサービスを提供しているSansan株式会社は、名刺管理アプリ「Eight」をリニューアルしブランドロゴを一新。そして新しいサービスとして「タッチ名刺交換」の提供を2023年9月26日に開始した。また同月27日には中小企業向け名刺管理サービス「Eight Team」が契約件数4000件を突破したことを発表した。

ビジネスの出会いの場はオフライン回帰へ

Sansan株式会社(以下Sansan)は、営業DXサービス「sansan」やインボイス管理サービス「BillOne」、契約DXサービス「ContractOne」などの法人向けサービスの提供とともに、個人のユーザーを対象にした名刺管理アプリ「Eight」を提供。スマートフォンで撮影するだけで名刺を管理でき、情報共有も可能なサービスとして、2012年にサービスを開始して以来、2023年現在の利用者数は330万人を超え、中小企業向け名刺管理サービス「Eight Team」の契約件数が4000件を突破している。

2023年9月26日に発表されたのは、そのEightの新たなサービス「タッチ名刺交換」だ。スマートフォン同士をかざすだけで名刺交換が完了する。

開発背景について、取締役/執行役員、Eight事業部事業部長の塩見賢治氏は「新型コロナウイルスによって人々の生活様式が変化した。一つの例として挙げられるのがデジタル技術の活用だ。経済産業省の調査(※1)によると、2019年に26%だったキャッシュレス経済比率が、2022年には36%を超えた」と話す。

「ビジネスの世界でも、チャットツールやビデオツールなどの発達により、ビジネスタイムからプライベートまでスマートフォンひとつで物事を完結するビジネスパーソンが増加しているように感じる。当社が行った名刺交換の実態調査(※2)では、38.8%のビジネスパーソンがデジタル名刺の利用を検討していることがわかった(パワポ資料18p)。また、2023年5月に新型コロナウイルス感染症が5類感染症に移行したことで、ビジネスパーソンの出会いの場がオフラインに戻りつつある。Eightは、オフライン回帰の流れを受け、ビジネスパーソンの出会いを加速させるために、本質的な価値を研ぎ澄ましていくことに決めた」(塩見氏)。

紙の名刺の課題がうきぼりに

Eightのサービスは、コロナ禍ではオンラインでの商談や会議での利用を促すため、さまざまなアップデートを行ってきた。それでも名刺取り込み枚数は、コロナ前の2019年に比べて2021年には約60%まで減少。回復したのは2023年5月1日から8月31日になってからで、やはりコロナの5類移行は大きく、実際に名刺取り込み数は103%まで増加。だからこそ、デジタル名刺のニーズの高まりを実感したという。

また、紙の名刺に多くの課題があることも開発を促進するきっかけになった。

「商談時に名刺を切らしてしまった、名刺ケースを忘れた、交換した名刺を紛失したなどの経験をされたことがある方は多いだろう。当社がビジネスパーソン1000名を対象に行った調査(※2)で、約半数が紙の名刺に関するトラブルの経験があることがわかった。名刺交換から名刺管理までスマートフォンひとつでできる、Eightの新たな機能を通して、紙の名刺は不要になり、名刺はデジタルで交換することを当たり前にしていきたい」と塩見氏は話す。

名刺交換相手の最新状況まで把握が可能に

リニューアルしたEightの新機能「タッチ名刺交換」は、ユーザー同士がスマートフォンをかざすだけで名刺交換ができるというもの。さらに、名刺管理、名刺交換相手の異動や昇進、転職等の最新状況の把握までスマートフォンで完結することが可能だ。

トップ画面は「名刺交換」になり、アプリを立ち上げれば簡単に名刺交換ができる。タブはほかに4つあり、フィード、カメラ、連絡先、自分と分かれている。

名刺交換
スマートフォンをかざしてタッチ名刺交換ができるほか、QRコード、URリンクを活用した名刺交換が可能。名刺交換が完了すると、相手の詳細なプロフィール(署所属組織、住所、氏名、電話番号、メールアドレス、これまでのキャリア等)を確認することができる。

フィード
知り合いの近況や同業他社の最新ニュースを確認できる。

カメラ
紙の名刺を撮影して取り込める。

連絡先
これまで名刺交換を行った知り合いの連絡先を確認できる。

自分
ユーザー自身の職歴や学歴などのプロフィールの確認と編集、自身の投稿内容を確認することができる。

名刺交換相手がEightアプリのユーザーではない場合には、従来から実装されているQRコードとURLで対応することが可能だ。今回のリニューアルでこの2つの機能を名刺交換のために集約し、より簡単に使えるようになった。

Sansan株式会社Eight事業部 ビジネス推進部副部長の橋本剛氏は「今回のリニューアルで、名刺交換タブをアプリのファーストビューに設定した。スマートフォンをかざすだけで、紙の名刺以上のさまざまな情報を把握することができるのが特徴。また、名刺を交換した相手の転職や昇進のために情報が更新され続けるので、相手の近況をスマートに把握することができる。価値ある出会いをタッチでつなぎ、その後の管理から活用までスマートフォン一つで完結、ビジネスのための名刺アプリとして進化した。名刺交換というビジネスパーソンの出会いの始まりの体験そのものを進化させていきたい」と話す。

ビジネスチャンスの増加に貢献

タッチ名刺交換は、取引先との対面での商談時をはじめ、ランチ名刺交換、オフラインイベントや大規模なカンファレンス、懇親会、コミュニティ交流会など、ビジネスパーソンのあらゆる出会いの場でスムーズに進めることができるので、活用できる機会が広がり、ビジネスチャンスも多くなりそうだ。

橋本氏は「タッチ名刺交換は名刺交換が数多く発生するオフラインイベントやカンファレンスとも親和性が高いと考えている。自社主催のイベントをはじめ、外部企業が開催するイベントとの連携も複数予定されているなど、オフラインイベントでのタッチ名刺交換の活用を推進していく。オフラインイベントでは欠かせないポジションを築いていきたい」とした。

Sansanは2023年11月14~15日に東京ビッグサイトでスタートアップ産業に特化したイベント「スタートアップジャパン」を開催する。また、2024年にはイベントの受付で、Eightを個人IDとして活用できる新たな機能をリリースする予定だ。これによって、受付のオペレーションが整い、少人数での対応も可能になるという。

すでに330万人ものユーザーが利用しているEightは、今回のリニューアルをきっかけに、紙の名刺に替わるビジネスパーソンの新たなビジネスインフラになることを目指す考えだ。

※1:経済産業省「2022年のキャッシュレス決済比率を算出しました」(2023年4月6日)
※2:Sansan株式会社「名刺交換の実態調査」(2023年9月22日発表)
関連リンク:名刺交換アプリ「Eight」タッチ名刺交換