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部下から見た女性管理職のマネジメントに関する調査「上司の性別は気にならない」61%

2023.11.14

株式会社JTBコミュニケーションデザイン(以下JCD)は、ワーク・モチベーション研究所にて、~女性管理職の実像と本音~vol.1「部下から見た女性管理職のマネジメントに関する調査」をまとめた。本調査では女性管理職に対する部下からの評価を男性管理職と比較し、さらに同研究所において2009年に実施した同様の調査と比較する事で、14年を経た状況の変化を分析した。

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調査実施の背景

調査実施の背景

組織の健全な運営、発展において、多様な人が多様な価値観と能力を活かして働くことは重要課題の一つである。中でも女性が生き生きと働き、管理職や経営職の立場にも登用され活躍することは、組織全体の活性化、そして男女関わりなく働きやすく働きがいのある職場づくりにつながる。しかし、厚生労働省の雇用均等基本調査によれば、企業の課長相当職以上の管理職に占める女性の割合は、2022年度には12.7%と非常に低い水準で推移している。女性の活躍支援のために何が必要かを知るためには、職場での男女別の意識や女性管理職がどのような立場にあるのかを知ることが、その第一歩になると考えられる。

参照:厚生労働省 令和4年度雇用均等基本調査

主な調査結果

主な調査結果

■女性上司がいる部下は「今の仕事に喜びを感じる」と回答する割合が高い
∟女性上司がいる部下は男女とも「今の仕事に喜びを感じる」の割合が高く、女性上司がいる女性は「今の直属の上司の下にいると、やる気になる」の割合が高い。

■女性上司は新人が生き生きと働き、新しいアイデアを提案しやすい組織風土を作る
∟女性上司がいる部下は、「入社・異動してきたばかりの社員や若い社員が生き生きと働いている」「新しいアイデアや企画を提案したり、実行したりしやすい」の割合が高い。

■女性上司は、女性部下からの評価が高い
∟「相談がしやすい」「仕事の知識・経験が豊富」「部下の私生活を考慮してくれる」等の項目で、高い評価。

■女性上司の部下は、管理職になるとやりがいが増し成長できるとする一方で、女性部下はストレス増加を懸念
∟女性上司の部下は、「管理職になると仕事のやりがいが増すと思う」「人間的に成長できると思う」とポジティブな回答の割合が高い。しかし「勤務時間が長くなるだろう」というネガティブな回答も多く、また上司の性別に関わらず女性部下は「仕事のストレスや不安が強くなると思う」の割合が高い。

■「上司の性別は気にならない」61%で2009年より8.7%増加
∟女性上司がいる男性は特に、「上司の性別は気にならない」と回答する割合が高い。「同性の上司のほうが仕事がしやすい」という回答は、全体では26.9%と2009年と同程度。男性上司がいる女性では3人に1人が女性上司に対するネガティブな意識がある傾向を示したが、2009年の55.5%からは大幅に減少。

まとめ

2023年に世界経済フォーラムが発表した「ジェンダー・ギャップ指数」で、日本は146カ国中125位と非常に低い水準であり、管理職に占める女性の割合は12.7%(2022年)となっている。女性管理職の行動とマネジメントの特徴を探った本調査。男女ともに働きやすく、働きがいがある職場にしていくためにどう取り組んでいくべきかを検討する上で、参考にしていただきたい。

参照:内閣府男女共同参画局 ジェンダー・ギャップ指数(GGI)2023年