5類移行後はじめての花見シーズン 実施予定は約1割『2024年 職場の花見実態調査』
キャリアや就職・転職に特化した匿名相談サービス「JobQ」を開発・運営する株式会社ライボ(本社:東京都渋谷区、代表取締役:森宏記)の調査機関『Job総研』は、606人の社会人男女を対象に「2024年 職場の花見実態調査」を実施。コロナ禍前の2019年を含めた過去5年の職場の花見の実施推移と今年の実施有無、また今後の参加意欲とその理由や、職場の花見に対するイメージ及び酔っ払う上司を見た場合の心情、さらに職場の花見で気にすることや今後の盛衰予想、そして花見時期の外飲みの賛否などを調査した。ここでは調査結果の概要をお伝えする。
5類移行後の花見の実態
コロナ禍では路上飲みが迷惑行為として報じられるなど、飲酒行為について注目が集まった。また、5類移行前は花見シーズンにおける公園での宴会自粛要請に加え、都内では宴会を禁止した公園もあったが、今年は5類移行後初の花見シーズンとなる。
さらに、かつては花見の場所取りは新人の仕事というイメージもあった中、コロナ禍で社会人になった若者は職場の花見文化を経験したことのない世代だと考えられる。このような状況で、実際に働く社会人は職場の花見に対してどのような意識を持っているのか。
そこでJob総研では606人の社会人男女を対象に、コロナ禍前の2019年を含めた過去5年の職場の花見の実施推移と今年の実施有無、また今後の参加意欲とその理由や、職場の花見に対するイメージ及び職場の花見で酔っ払う上司を見た場合の心情、さらに職場の花見で気にすることや今後の盛衰予想、そして花見時期の外飲みの賛否などを調査した「2024年 職場の花見実態調査」を実施した。
調査概要
調査対象者:現在職を持つすべての社会人、JobQ Town(ジョブキュータウン)登録者
調査条件:全国/男女/20~50代
調査期間:2024年2月21日~2月26日
有効回答数:606人
調査方法:インターネット調査
出典元:Job総研「2024年 職場の花見実態調査」を実施(株式会社ライボ)
実施推移と今年の実施有無
同社はまず、過去花見が開催されたと回答した221人を対象に、コロナ禍前後の職場の花見の実施有無を調査。コロナ禍前の2019年では49.3%だったものが、コロナ禍に入った2020年に13.6%まで減少し、2021年には13.1%、2022年では10.9%と微減が続き、2023年に入ると13.1%と回復するものの、2024年の職場の花見の実施有無(未定を除く)では、「開催なし」が88.7%「あり」が11.3%で、4年間のコロナ禍をまたいでも実施率が下がる結果となった。
また、回答者全体の606人を対象にした、今後職場の花見が開催される場合の参加意欲を尋ねた結果「参加したいと思わない派」が60.7%で過半数を占めたことがわかった。内訳は「全く参加したいと思わない(23.4%)」「参加したいと思わない(18.0%)」「どちらかといえば参加したいと思わない(19.3%)」となっている。参加したくない理由については「プライベートを優先したい」が51.4%で最多。次いで「休日を使いたくない(47.6%)」「気を使うのが疲れる(40.5%)」が続いた。
花見のイメージと上司への印象
続いて同社は、回答者全体の606人に職場の花見に対するイメージを聞いている。その結果「立ち回りを気にする(37.3%)」「新人が頑張る催し(32.0%)」「場所取りに全力を注ぐ(31.2%)」が上位となった。さらに、同回答者に職場の花見で「酔っ払う上司」を見た場合の心情を聞くと「特に気にしない(34.0%)」が最多となり、次いで「酔っ払う姿は見たくない(30.2%)」「尊敬が失われる(17.7%)」が続く結果となった。
また、職場の花見で気にすることとしては「場所取り(41.7%)」「立ち回り(35.6%)」「周囲の人からの目(32.5%)」に回答が集まっている。同社が、同回答者に職場の花見は仕事に入るかを尋ねたところ「仕事派」が60.5%で過半数を占めたことも明らかになった。
今後の盛衰予想と路上飲みについて
同社は、回答者全体の606人に職場の花見への時代的なイメージを尋ねた結果「昭和のイメージ派」が77.1%と8割近くに及んだことを報告。同回答者を対象とした今後の職場の花見の盛衰予想については「無くなっていくと思う派」が85.8%で、内訳は「とても無くなっていくと思う(20.6%)」「無くなっていくと思う(27.7%)」「どちらかといえば無くなっていくと思う(37.5%)」となっている。
さらに同社は、回答者全体の606人を対象に路上飲みへの賛否を調査。その結果「反対派」が69.2%になったことを明らかにした。一方で、同回答者は花見時期の路上飲みの賛否については、52.0%が「許されると思う派」であるという。
まとめ
コロナ5類移行後初の花見時期にあたる今年の実施率が1割と、4年間のコロナ禍をまたいでも回復が見えない結果となった。今後の参加意欲でも、全体の7割が「参加したいと思わない」と回答しており、花見文化の衰退がうかがえる。その背景として、職場の花見について「仕事に入る」との認識を持つ人の多さが影響していそうだ。
こうした結果を踏まえると、花見を社内の交流を促す場として実施した場合でも、ネガティブなイメージのまま参加する社員が多いのではないだろうか。社員が気兼ねなく参加できるよう、花見以外の交流の場を設けることを検討してみてもいいのかもしれない。