売掛金の回収に約6割が不安 与信調査業務には8割超が課題感
株式会社インフォマート(本社:東京都港区、代表取締役社長:中島健)は、卸売業、製造業で働く519名を対象に「企業間の与信・信用取引における課題感の実態調査」を実施した。調査結果の概要について紹介する。
調査概要
調査対象:卸売業、製造業で働く23~65歳
調査方法:インターネットリサーチ
調査内容:企業間の与信・信用取引における課題感の実態調査
調査期間:2024年2月1日~2月5日
回答者:519名
調査委託先:マクロミル
出典元:【卸売業、製造業で働く519名へ調査】約6割が売掛金の回収について「不安を感じる」と回答(株式会社インフォマート)
※構成比は小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計しても必ずしも100とはならない
新規取引先の与信調査は約9割が実施 8割超が課題感
同社によると、新規取引先の与信調査の実施有無については、卸売業(n=364)で「必ず実施している(52.5%)」「基準を設けて場合により実施している(35.2%)」との回答に。製造業(n=155)では「必ず実施している(57.4%)」「基準を設けて場合により実施している(36.8%)」となり、約9割が与信調査を実施していることが明らかになった。
続いて同社は「与信調査を実施している」と回答した人を対象に「与信調査の課題」について質問。卸売業(n=319)では「判断できる結果が得られない場合があること(48%)」「社内手続き等、結果が出るまでに時間がかかること(32%)」「コスト負担が大きいこと(29.2%)」が上位に挙げられた。
製造業(n=146)も同様に上位は「判断できる結果が得られない場合があること(48.6%)」「社内手続き等、結果が出るまでに時間がかかること(41.8%)」「コスト負担が大きいこと(32.2%)」となっている。
未回収リスクへの対応は約半数が「現金取引」を条件に設定も回収に約6割が不安
次に同社は同対象に、与信時に自社の取引基準に満たない場合や、判定ができなかった場合の「未回収リスクの対応方法」について質問している。その結果、卸売業(n=319)の48.3%、製造業(n=146)の50%が「現金支払いや代引き、前払い等の現金取引を条件にしている」と回答したことが明らかになった。
一方で「売掛金の回収について不安を感じるか」との質問には、卸売業(n=364)では「不安を感じる(22.5%)」「やや不安を感じる(38.2%)」と回答。製造業(n=155)では「不安を感じる(18.7%)」「やや不安を感じる(36.8%)」と回答しており、約6割が売掛金の回収について不安を抱えていることが判明した。
「未回収リスク対策ができるサービスへの興味度」については、卸売業(n=364)の48%、製造業(n=155)の47.7%が「興味あり」と回答している。
まとめ
「掛取引」は企業間の商取引において主要な方法であるが、売掛金の回収には半数以上が不安を感じていることが明らかになった。また、与信調査業務においてもさまざまな課題が挙げられている。
同社は近年多く提供されている「債権保証サービス」や「決済代行サービス」が現金取引等のアナログ業務からの脱却を図る一歩になると提言した。与信調査や未回収リスク対策の業務に対する担当者の負担を軽減し、未回収による自社の経営への悪影響を防ぐためにも、活用を検討してみてはいかがだろうか。