掲載希望の方 オフィスのミカタとは
従業員の働きがい向上に務める皆様のための完全無料で使える
総務・人事・経理・管理部/バックオフィス業界専門メディア「オフィスのミカタ」

フリーアドレス活用、導入時の説明有無と多様なエリア設置がポイント? パーソルファシリティマネジメント調査 

2024.07.11

総合人材サービスのパーソルグループで、ファシリティマネジメントのコンサルティング業務を手掛けるパーソルファシリティマネジメント株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:槌井紀之)は、フリーアドレス下ではたらく20代~50代のオフィスワーカーを対象にフリーアドレスの実態調査を実施した。ここでは調査結果の概要をお伝えする。

調査概要

目的:フリーアドレス導入企業における「席の固定化」の原因をワーカー視点で探るため。
対象エリア:東京、埼玉、千葉、神奈川、愛知、大阪
対象年齢 :20~50代のオフィスワーカー  
調査期間 :2024/3/29~2024/4/2
有効回答数:448サンプル     
調査方法 :インターネット調査  
調査機関 :パーソルファシリティマネジメント株式会社
出典元:フリーアドレス実態調査。席の固定化を生む2つの要因とは?(パーソル ファシリティマネジメント株式会社)

フリーアドレス導入企業の約7割が多様なエリアを整備

フリーアドレス導入企業の約7割が多様なエリアを整備

本調査ではフリーアドレス下ではたらくワーカーに、オフィス内に多様な用途のエリアがあるかどうかを質問。その結果、約7割が「備わっている」と回答していることから、フリーアドレス導入とオフィス環境の構築はセットで行われている会社が多いことが示唆された。

続いて、フリーアドレス導入時に、総務部や人事部など管轄部門から導入の目的や背景についての説明があったか質問した結果「十分な説明があった(28.3%)」「簡単な説明があった(45.5%)」と7割以上が何らかの説明があったと回答している。説明方法は「社内イントラ/社内報(55.9%)」「説明会(44.1%)」「メール/社内チャットツール(40.5%)」が上位に並んだ。

席の固定化を生む2つの要因が明らかに

席の固定化を生む2つの要因が明らかに

次に本調査では、フリーアドレスの利用状況を探るため、仕事をする上で意識的に座る場所を変えているか質問している。 その結果「たまに変えている(38.4%)」「変えている(21.2%)」と、約6割は意識的に席を移動していることがわかった。

さらに本調査では、席を変える人とそうでない人の違いを探るため、前項の回答と本回答をさらに深堀して分析。その結果「席を変えている」と回答した人のうち「フリーアドレス導入時に説明があった」と回答した人ほど意識的に席を変えている傾向があることが判明したという。

さらに 「多様なエリアが備わっている」オフィス環境ではたらく人ほど、意識的に「席を変えている」「たまに変えている」と回答する人が多いことも判明。オフィス内に多様なエリアが備わっている人は、備わっていない人と比較して「席を変えている」が5倍以上多くなったことが報告された。

まとめ

フリーアドレスの導入にはコミュニケーションの活性化や、それによる新たなアイディアの創出といった効果が期待されるが、運用がうまくいかず席の固定化が生まれてしまえば、そうした効果は得られないだろう。

本調査結果からは固定化を生む2つの要因として「導入時の十分な説明がないこと」「オフィス環境が充実していないこと」があると示唆された。もしも席の固定化がみられるのであれば、改めてフリーアドレス導入の目的を周知してみるのもいいかもしれない。また、今後の導入を検討しているのであれば、多様なエリアの整備も同時に実施することを推奨する。