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会社員の約7割が立替経費に課題感 精算が通常業務の妨げに? Sansan調査

2024.08.16

Sansan株式会社(本社:東京都渋谷区、代表:寺田親弘)は、提供するインボイス管理サービス「Bill One」において、全国の20〜50代の会社員1000名を対象に「経費精算業務に関する実態調査」を実施した。

同社では、精算業務は1件あたりの処理時間はそう大きくないものの、申請や払い戻しの承認にあたって複雑な手続きを経る必要があるなど、業務面での課題が存在することに着目。立て替えによる業務負担の実態と課題を明らかにしようと行われた本調査の概要をお伝えする。

調査概要

◆調査名:経費精算業務に関する実態調査
◆調査方法:オンライン上でのアンケート調査
◆調査地域:全国
◆調査対象:20〜50代の会社員(正社員・契約社員)1000名
◆調査期間:2024年7月12日~7月17日
◆調査企画:Sansan株式会社
◆出典元:Sansan、「経費精算業務に関する実態調査」を実施〜会社員の7割以上が精算や領収書管理に「課題あり」。約半数が「立替経費精算が通常業務の妨げになっている」と回答〜(Sansan株式会社)

経費の立て替えに「課題を感じている」が72.8% 「精算処理が面倒」の声

本調査によれば、立替経費について「課題を感じている」と回答したのは72.8%。複数回答でその理由を問うと、最も多かったのが「精算処理が面倒(33.9%)」だった。次いで「領収書の管理が面倒(31.4%)」「金銭的な負担が発生する(27.4%)」となった。

さらに「精算処理が面倒」と回答した人に対して、具体的に面倒だと感じる処理を質問。上位にあげられたのは「システム上で手入力する(46.6%)」「システム上で領収書やレシートをアップロードする(41.3%)」「領収書やレシートに上長の承認印をもらう(33.3%)」がトップ3に。

また、立替経費の精算業務について、通常業務の妨げになっていると感じたことがあるかを尋ねると、46.2%が「通常業務の妨げになっている」回答。年代別では20代(62.0%)が最も割合が高く、年代が上がるごとに減少傾向。同社では立替業務の件数が20代で最も多い(28.4件/月)だったことから、20代の負荷割合が高いと推察している。

半数以上が「自腹」で支払った経験あり

本調査では「経費を立て替えたものの、精算申請をせずに自腹で経費を支払った経験」についても質問。その結果「経験がある」と回答した人は52.2%と半数を超えた。その理由としては「精算処理が面倒だから申請しなかった(40.8%)」「精算処理を忘れていた(33.9%)」「領収書を紛失した(31.2%)」が上位にあがった。

さらに「自社において、社員が経費を不正利用した噂を見聞きしたことがあるか」聞いたところ、37.1%が「見聞きしたことがある」と回答。具体的には「私的利用の接待費を、会社費用として申請(50代/製造業)」「金券ショップで新幹線チケットを買って、定価分を請求(40代/金融業)」「オフィスチェア買い替え2脚と申請して、実は家のソファを買っていた(40代/製造業)」といった経験談が寄せられたという。

まとめ

本調査結果からは、経費の立て替えが従業員の負担となっており、そこに業務面での課題が多く存在していることが明らかになった。特に若い世代ほど立替件数も多く、その分だけ業務における負荷も大きくなっているようだ。

本調査に先立って同社が8月8日に発表した調査結果(※1)では、43.5%の人が「立替経費の金銭負担によって、会社に不満を感じたことがある」と回答。経費の立て替えは業務面のみでなく、従業員に金銭的な負担も与えてしまう可能性も示唆されている。

一件一件は小さくても、積み重なればその負担は大きくなり、会社に対するネガティブな感情を抱くきっかけともなりかねない。利便性の高いツールの活用など、従業員負担を少しでも軽減する取り組みについて検討してみてはいかがだろうか。

※1 出典:Sansan、「立替経費負担に関する実態調査」を実施 〜会社員の平均立替金額は月3万円で、月収の1割に相当。4割が金銭負担を懸念して接待や出張を躊躇した経験あり〜(Sansan株式会社)
関連記事:経費立替の金銭負担で約4割が会社に不満 Sansan調査