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契約違反による金銭的損失は平均511万円 情報契約や確認の不足が主な要因か|Sansan調査

2024.09.05

Sansan株式会社は、営業や経営企画などビジネス部門(※1)で契約業務に携わる600名を対象に「企業の契約実態調査」を実施。契約違反を経験した人の割合や、違反の内容、要因などを明らかにした。

※1:法務・総務・経理・人事など、バックオフィスを除く事業部門

調査概要

調査名:企業の契約に関する実態調査
調査方法:オンライン上でのアンケート調査
調査地域:全国
調査対象:契約業務に携わるビジネス部門の社員600名
調査期間:2024年7月29日~2024年8月1日
調査企画:Sansan株式会社
出典元:Sansan、「企業の契約実態調査」を実施~ 約6割が契約違反を経験・見聞きし、損失額は平均511万円。違反の要因は「社内での情報共有不足」~(Sansan株式会社)
※本調査結果において、比率は小数点以下第2位を四捨五入しているため、必ずしも合計した数字が100%にならない場合がある

契約違反を経験・見聞きした人は約6割 その内容や要因は?

契約違反を経験・見聞きした人は約6割 その内容や要因は?

本調査ではまずはじめに、ビジネス部門に対して、契約違反を自身の担当案件で経験、もしくは契約違反を見聞きしたことがあるか質問。その結果、59.8%が「ある」と回答したことが報告されている。

さらに、契約違反の内容については「契約で定めた納期を守れなかった(60.2%)」「契約で定めた品質基準を満たさなかった(49.3%)」が上位に挙げられたという。また、違反1件当たりの金銭的損失は平均511万円であることもわかった。

契約違反の要因については「社内の情報共有が不足していた(45.1%)」「契約内容を理解していなかった(39.0%)」が上位に並び、契約内容の把握・確認不足が違反の要因だと考えられる。

続いて本調査では実際に契約を確認する場面について質問しており「確認している」と回答した人はすべての項目において半数に満たなかったことが判明。35%を超えたのは「契約更新時」「プロジェクト開始時」「トラブル発生時」の3項目のみであった。契約違反の内容で上位に挙げられた納期違反や品質基準不足について、実際に「納品・受領時」に契約を確認している人は32.2%にとどまっている。さらに、ビジネス部門の業務とも関連の深い「業務範囲の確認時」に確認している人はわずか29.3%であった。

まとめ

本調査結果を見ると、契約について法務部門に任せきりで、実際に履行する現場の担当者は契約内容を十分に確認していないケースも少なくないようだ。契約違反が起きた際に企業にさまざまな影響が及ぶことを考えると、社内での情報共有や日常的な契約内容の確認は怠るべきではない。

契約は企業間での取引に必ず必要なものであり、そこにはさまざまなリスクもつきまとう。会社全体で契約違反防止やリスク管理の意識を高め、適正に履行できるよう日頃から取り組んでいくことが重要だろう。現在の自社の体制に改善すべき点がないか、改めて確認する機会としていただきたい。