「円満退社したいから」本当の理由を伝えない人が約半数 エン・ジャパン調査

エン・ジャパン株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:鈴木孝二)は、運営する総合求人サイト『エン転職』上で、ユーザーを対象に「退職の報告」についてアンケートを実施。退職報告のタイミングや伝え方などを明らかにしている。
調査概要
調査方法:インターネットによるアンケート
調査対象:『エン転職』を利用するユーザー
調査期間:2024年10月29日~11月26日
有効回答数:3780名
出典元:3700人に聞いた「退職の報告」に関する調査 ー『エン転職』ユーザーアンケートー(エン・ジャパン株式会社)
退職の報告は「直属の上司に」 本当の理由は約半数が伝えず

本調査では転職経験がある人を対象に、どのように退職報告を行なったか質問。その結果「直属の上司に伝えた(89%)」との回答が最も多く寄せられたという。さらに、退職を決意してから実際に退職の報告をするまでの期間については、すべての年代で「1ヵ月~3ヵ月未満」が最多であったことが報告された。
続いて本調査では「退職の報告をする際に“本当の理由“を伝えましたか?」と質問しており、44%が「伝えなかった」と回答したことが明らかに。伝えなかった理由として最も多く寄せられた回答は「円満退社したかったから(46%)」だったという。
会社に伝えた退職理由と伝えなかった本当の理由

次に本調査では、退職報告する際に会社に伝えた退職理由について質問。「新しい職種にチャレンジしたいため(31%)」「別の業界にチャレンジしたいため(19%)」「結婚など家庭の事情のため(18%)」との回答が上位に挙げられている。
一方で、会社に伝えなかった「本当の退職理由」については「職場の人間関係が悪いため(38%)」「給与が低いため(34%)」「会社の将来性に不安を感じたため(28%)」がトップ3に。
なお、会社に伝えた退職理由、第1位の「新しい職種にチャレンジしたいため(31%)」は、本当の退職理由では第9位(10%)で、第2位の「別の業界にチャレンジしたいため(19%)」は、本当の退職理由では第10位(7%)となっている。
まとめ
退職者の多くが本当の理由を伝えずに退職していることが明らかになった。本当の退職理由には会社に対するネガティブな評価が多く挙げられており、円満退社を望む人としてはあえて伝える必要もないことだろう。
しかし退職者から本音を引き出すことは、離職率の低下につながる大切な一歩だ。人事担当者は建前の理由を鵜呑みにせず、本質的な退職理由を把握できるよう工夫する必要がある。退職者の不利益とならないよう配慮しながら、面談やアンケートを実施するのも一つの手だ。自社でどのような取り組みができるか、改めて検討する機会としていただきたい。