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管理部門・士業のシニア世代、平均年収のピークは60代前半 MS-Japan調査

2024.09.11

株式会社MS-Japan(本社:東京都千代田区、代表取締役会長兼社長CEO:有本隆浩)は、全国の管理部門・士業人材に調査を実施、その結果を公表した。本調査では【50代以降】をシニアと定義し、MS-Japanが提供する人材紹介サービス「MS Agent」の登録者データから、シニア層の雇用実態や転職の希望条件がまとめられている。経理や人事といった管理部門や士業においてシニア人材の活用を検討している人事担当者は、チェックしていただきたい。

調査概要

調査対象:2024年8月~2024年7月に人材紹介サービス「MS Agent」に登録のあった50代以上の転職希望者
調査主体:株式会社MS-Japan
出典:MS-Japan調べ【シニアの雇用実態レポート2024】(MS Agent/株式会社MS-Japan)
※本調査のグラフ内の構成比は、小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計しても必ずしも100とはならない場合がある

シニアの平均年収は800万円で60代前半がピーク

シニアの平均年収は800万円で60代前半がピーク

本調査では、50代以上の経理・人事等の管理部門と士業を対象にシニア層の現年収等の雇用実態と転職の希望条件を調査。現年収としては、平均800万円であることが明らかになった。年収分布を見ると、「4~500万円台」と「6~700万円台」が23%ずつ。一方、1000万円以上も合わせて25%と、4分の1を占めている。

次に年代別の現年収について報告。50代前半以降平均年収は徐々に上がり、60代前半に平均914万円でピークを迎え、60代後半以降では下がっている実態があるという。職種別では、最も平均年収が高いのは管理部門では「経営企画」が999万円、士業では「会計士」の1323万円と報告された。

転職時の最低希望年収は平均645万円。希望職種は?

転職時の最低希望年収は平均645万円。希望職種は?

続いてシニアの転職条件については、最低希望年収は平均で645万円となり、現年収の平均値と比較して155万円下がるという結果が出ている。また、最低希望年収の分布では「4~500万円台」を希望する人が31.6%を占めて最多。年代別に最低希望年収をみると50代後半が710万円でピークに。60代以降は下がっていき、ピークの山が現年収よりも若いことが判明した。なお、シニア世代の転職希望者が目指す職種は「経理・財務(26.4%)」が最多と報告されている。同社によれば、転職によって現職と異なる職種を目指すシニア世代も一定数いるようだ。

まとめ

本調査結果から、シニア雇用の実態と転職の希望条件が明らかになった。長期間勤務してきたシニア世代の雇用を、定年制度の変更だけで維持していくには、人件費の面でも課題があるだろう。双方が納得できる賃金制度の設計が重要なポイントとなりそうだ。厚生労働省ではシニア世代の雇用確保に取り組む事業主に対して助成も行われており、こうした支援制度を活用するのもひとつの手だろう(※)。

新たな労働力として期待が寄せられるシニア人材の活用。人手不足に直面している企業はもちろん、将来を見据えて今後の方針を検討している会社にとっても、今回の調査結果は参考になりそうだ。

高年齢者雇用・就業対策(厚生労働省)