掲載希望の方 オフィスのミカタとは
従業員の働きがい向上に務める皆様のための完全無料で使える
総務・人事・経理・管理部/バックオフィス業界専門メディア「オフィスのミカタ」

個人のビジョンを持つことが会社でのパフォーマンスに好影響 プロジェクトデザイン調査

2024.09.17

株式会社プロジェクトデザイン(本社所在地:富山県滑川市 代表取締役:福井信英)は、1030名の会社員を対象に「個人のビジョンに関するアンケート」調査を実施した。

同社は、人的資本経営、DE&I、ウェルビーイング、従業員エンゲージメントといった人事領域のテーマ・トレンドにおいて、「その人らしさ」を発揮する個人を企業がいかに支援するかが重要であるという考えから、本調査を実施。【「その人らしさ」には、個性や価値観だけでなく、個人として目指すべき指針となる「ビジョン(未来のイメージ、成し遂げたいこと、ありたい姿など)」が必要であり、「ビジョン」が「働きがい」を産み、人と組織のパフォーマンスを向上させるのではないか】との仮説を検証した。

調査概要

調査期間:2024年8月20日~8月22日
調査機関/調査委託先:株式会社マクロミル
調査対象:会社員
調査方法:インターネット調査
有効回答数:1030名
出典元:【調査報告】個人のビジョンがある人は、パフォーマンスが高い傾向にあることが明らかに(株式会社プロジェクトデザイン)

個人のビジョンがあり会社のビジョンとのつながりを感じているのは約6人に1人

個人のビジョンがあり会社のビジョンとのつながりを感じているのは約6人に1人

本調査では、自身が所属する会社に「言語化された会社のビジョンがあるか」を質問。「ある」と回答した人は69.8%(ビジョンの内容まで理解している人に限定すると41.1%)となった。

対して、自身が「個人的なビジョンを明確にイメージし言語化できているか」を問うと「できている」「ややできている」の回答した人の割合は34.6%となり、約3人に1人が「個人のビジョン」を持っていることがわかった。

さらに、会社にも個人にもビジョンが「ある」と回答した人に対して、会社のビジョンとのつながりを感じているかを質問した結果、つながりを感じている人は55.8%と半数を超えたという。

この結果から同社は、アンケート回答者全体(N=1030)で見ると「個人のビジョンがあり会社のビジョンとのつながりを感じている人」の割合は16.1%と、約6人に1人だったとの分析結果を報告した。

個人でビジョンを持つことがパフォーマンスに与える影響

個人でビジョンを持つことがパフォーマンスに与える影響

本調査では、個人のビジョンの効用についても質問。「自己成長が促進される(45.8%)」「仕事に対するモチベーションが向上する(43.8%)」「達成感や幸福感が得られる(37.4%)」「時間を有効に使う意識が向上する(32.0%)」「効率的に働くことができ生産性が向上する(30.9%)」が回答の上位に並んだという。

さらに、個人のビジョンがもたらす個人のパフォーマンス(成果創出)状況を調査した結果、パフォーマンスが「高い」「やや高い」と回答した人の合計は下記の結果となったことが報告された。

個人のビジョンがない人:19.0%
個人のビジョンがあるが会社のビジョンとのつながりを感じていない人:44.7%
個人のビジョンがあり会社のビジョンとの繋がりを感じている人:82.6%

この結果からは、個人のビジョンがあること、及び、個人のビジョンと会社のビジョンとのつながりを感じていることによって、個人のパフォーマンスが向上することがうかがえる。

ビジョンの言語化や実現に向けた支援が会社の業績UPに

今回の調査では、「個人のビジョンがある人が、どのようにビジョンを言語化し、どうやって実現に向けて動いているのか」も明らかにされている。

調査結果では、個人のビジョンがある人でビジョンの言語化にあたって自分の会社からの支援(研修や上司の助言など)を受けた人は46.1%、個人的なビジョンの実現について会社の支援を受けている人は37.9%と、約4割が会社からの支援を受ける形で個人のビジョンの言語化・実現に向けて動いている状況であったことが報告された。

また、個人のビジョンの言語化や実現を支援する会社の過去3年間の業績推移を見てみると、支援をしていない企業に比べて業績が上昇傾向にあることもわかったという。

なお、個人のビジョンの言語化や実現に向けた支援策に位置づけられる「1on1ミーティング」について、個人のビジョンがない人よりある人、さらに会社のビジョンとのつながりを感じている人ほど、さまざまな要素において価値を感じているとの調査結果も出ている。

まとめ

本調査結果からは、個人がビジョンを持つこと、さらに会社のビジョンとのつながりを感じられることの重要性が示唆された。一方で、個人的なビジョンを明確にイメージして言語化できている人は4割未満である実態も明らかになっている。

従業員一人ひとりが未来のイメージをもち、成し遂げたいことやありたい姿に向けて進んでいけるよう、企業はその支援により注力する必要がありそうだ。まずは自社の従業員がどの程度ビジョンを持てているか、会社のビジョンを理解できているか、その把握から進めてみてはいかがだろうか。