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7割以上の中小企業が抱える若手人材の採用・育成・定着の課題とは? tri調査

2024.11.15

合同会社tri(本社:千葉県印西市 、代表:大久保圭祐)は、従業員数100名以下の企業の経営者または経営層である20代~60代男女を対象に、「若手人材」に関する実態調査を実施。企業成長の大きな課題でもある若手人材の確保について、中小企業ではリソース不足も影響し、より難しい状況にあるとして、中小企業が抱える「若手人材の採用・育成・定着における課題」を明らかにした。

調査概要

調査期間:2024年10月15日~10月16日
調査方法:インターネット調査
調査対象:従業員数100名以下の会社経営者もしくは経営層20代~60代の男女
調査人数:332名
モニター提供元:RCリサーチデータ
出典元:合同会社tri
※本調査では、20代の人材を若手人材と定義

7割以上が若手人材の採用・育成・定着に課題。その理由は?

7割以上が若手人材の採用・育成・定着に課題。その理由は?

本調査ではまず「新卒採用を行っているか」を尋ね、その回答として「いいえ」が70.5%と過半数を上回ったことを報告。回答した中小企業の多くが新卒採用を実施していないことが判明した。

次に「20代の人材の採用・育成・定着は難しいと感じるか」を問うと、「はい」が76.8%にのぼった。中小企業にとって若手人材の採用〜定着が大きな課題となっていることがうかがえる。

20代の人材採用・育成・定着が難しいと感じる理由としては、「既存の価値観や働き方が20代に合わないため(49.8%)」「20代に合った育成プログラムが整っていないため(32.2%)」「そもそも離職率が高い傾向にあるため(32.2%)」「期待されるキャリアパスが提示できないため(31.4%)」などが上位に挙げられている。

中小企業が考える「若手人材の採用・育成・定着に必要なこと」

中小企業が考える「若手人材の採用・育成・定着に必要なこと」

続いて同社では「若手人材の採用・育成・定着に必要なことはどのようなことだと思うか」を質問。「柔軟な働き方ができる制度の導入(43.1%)」「ワークライフバランスの推進(40.4%)」「明確な昇進・昇給基準の設定(32.6%)」といった回答が寄せられている。

しかし「20代の人材の採用・育成・定着に必要なことを実施することは難しいと感じるか」との質問には92.6%が「はい」と回答。その理由には「人材・資金などのリソースが不足しているため(49.1%)」「専門的な知識やスキルが不足しているため(38.6%)」「改革に対する社内の抵抗や反発が強いため(10.2%)」が挙げられたという。

まとめ

若手が求める柔軟な働き方や価値観に対応するためには、企業文化の見直しが必要となるだろう。本調査では多くの中小企業において若手人材の採用〜定着に課題があり、解決しようにもリソースやノウハウが不足している状況にあることが明らかになった。

既存の制度や体制を変えていくためには、まず社内でその必要性を十分に周知し、従業員の理解を得ることが重要だ。なぜ今のままではいけないのか、経営層が持つ危機感やリスクに従業員が共感しなければ、企業文化を変えていくことは難しいだろう。「若手人材の確保」を社内全体で課題と認識したうえで、新たなアクションや価値の形成を現場からスタートさせていくことが、変革の第一歩となると思われる。