「大辞泉が選ぶ新語大賞2024」発表! 「フキハラ」「静かな退職」が次点
株式会社小学館の国語辞典「大辞泉」編集部は、2024年5月18日~11月15日に開催した「大辞泉が選ぶ新語大賞2024」キャンペーンに寄せられた2731本の投稿の中から大賞を決定したことを発表した。
大賞は「ホワイト案件」
同社の発表によれば、今年の新語大賞に選ばれたのは「ホワイト案件」であった。2023年の新語大賞で次点に選ばれた「闇バイト」と対をなす言葉だが、実際には同義語のように使われている。「闇バイト」にあたる犯罪行為が「ホワイト案件」と偽ってSNSなどで募集され、社会問題となっている。小学館の発表によると「匿名・流動型犯罪」や、その略称である「トクリュウ」も多くの投稿が寄せられたという。
次点は「フキハラ」と「静かな退職」
次点に選ばれたのは「フキハラ」「静かな退職」の2語。「フキハラ」は“不機嫌ハラスメント”の略称。直接怒りを伝えず、不機嫌さをこれみよがしな態度で示すハラスメントを指す言葉である。新しいハラスメントが次々と登場した2024年らしい一語と言えそうだ。
「静かな退職」は、実際には退職していない従業員があたかも退職したかのように、静かに、最低限の仕事のみをこなすという働き方を指す。私生活を重視する考えによるものと、出世が見込めないことを察したが故のケースがあるようだ。同社の解説によると、2022年に米国のあるキャリア・カウンセラーが「quiet quitting」という生き方を提唱し、世界中で支持されたことが始まりだという。
投稿数TOPは「50-50(フィフティ-フィフティ)」
同社は大賞の発表と併せて、投稿数が多かった上位10語とそれぞれの代表的な投稿語釈を公開している。ここでは上位3語を挙げておきたい。
第1位「50-50(フィフティ-フィフティ)」
第2位「インプレゾンビ」
第3位【風呂キャンセル界隈】
まとめ
2023年次点の「闇バイト」と対のようで同義語として使われている「ホワイト案件」が大賞に選ばれており、いかに社会に大きな影響を与えているかがうかがえる。そのほかハラスメントに関連する言葉(投稿数の第9位は「マルハラ」)や、選挙関連の言葉も投稿数上位にランクインしており、明るいとは言いがたいものも多かった。2025年はどのような言葉が生まれてくるのか、ポジティブな話題があふれる1年となることを願いたい。
出典元:大辞泉が選ぶ新語大賞2024 大賞発表(株式会社小学館)