年収を上げたい正社員は8割以上にも及ぶ実態 Indeed Japan調査
「Indeed」の日本法人であるIndeed Japan株式会社(本社:東京都港区、代表取締役:大八木紘之)は、20代~50代の正社員1862名を対象に「自分の年収(個人年収)に対する意識調査」を実施。正社員の自身の年収への意識と、年収を上げるための行動を明らかにした。
調査概要
調査主体:Indeed Japan株式会社
調査対象: 現在就業中の20歳~59歳の正社員男女1862名を対象に、事前調査を実施 。そのうち「直近1年間で年収を上げたいと思ったことが1度でもある」かつ「本業以外に、副業などの収入はない」と回答した20歳~59歳の正社員男女1000名を対象に追加調査(本調査)を実施。
割付方法:性別×年代(10歳刻み)
補正:
・事前調査:正社員の性年代別の人口構成比(令和4年就業構造基本調査より)に合わせる形でウェイトバック補正を実施
・追加調査(本調査):上記補正後の事前調査データより、追加調査条件に合致する正社員の性年代別の構成比を算出し、それに合わせる形でウェイトバック補正を実施
調査方法:インターネット調査
調査期間:2024年11月8日~11月12日
出典元: 「自分の年収に対する意識調査」を実施 (Indeed Japan株式会社)
※構成比(%)差分(pt)は小数第2位以下を四捨五入しているため、合計が100%にならない場合や、少数第1位までの計算とは数値が異なる場合がある
「年収を上げたい」と思ったタイミングは?
同社の調査によれば、正社員の80.6%が直近1年以内に「年収を上げたい」と思った瞬間があると回答している。そのタイミングとしては「給与額を見たとき(46.0%)」「お金を使ったとき(41.7%)」が多く、世代別に見ても全世代共通で上位にランクインしたという。
同社は「年収を上げたい」と思ったタイミングについて、世代毎の特徴があると解説。それぞれ年収を上げたいと思った傾向が強いタイミングとして、下記を挙げている。
20代:「友人・知人・家族の収入や生活レベルを知ったとき(29.5%、全体+9.5pt)」
30代:「給与額を見たとき(55.4%、全体+9.4pt)」
50代:「老後資金や年金に関して、話題を目にしたとき/考えたとき(39.0%、全体+8.3pt)」
年収を上げるための手段は「副業」「投資や資産運用」がトップ
次に本調査では、年収を上げるために有効だと思うことについて質問。全体の上位には「副業(39.5%)」「投資や資産運用(39.3%)」「転職(35.1%)」が並んだという。
さらに同社は、年収を上げるために有効だと思う内容について、世代毎の特徴を分析。各世代のトップは下記の通り報告されている。
20代:「転職(44.2%)」
30代:「転職(42.2%)」
40代:「投資や資産運用(41.5%)」
50代:「副業(36.7%)」
なお本調査では、年収を上げるために実際に「転職」を検討したかどうかについても尋ねており、20代:24.8%、30代:25.6%、40代:17.8%、50代:14.4%との結果が報告された。
まとめ
同社は2024年8月に、賃上げに関する意識調査を実施しており、2024年上半期の正社員の賃上げ率平均は+1.7%に対し、今後の希望賃上げ率は+7.6%と4.4倍の差があったことを報告している(※1)。
そうした実態がある中で実施された本調査では、多くの人が年収を上げたいと考えていることが明らかに。その手段として若い世代では特に転職を挙げる人が目立った。実際に転職の検討まで至った人は、20代・30代では約4人に1人にものぼる。
年収への不満を解消できないままにしておけば、優秀な若手人材を失いかねない。賃上げへの取り組みにより一層注力する必要がありそうだ。また、福利厚生など賃上げ以外の部分で従業員の満足度を高めることも重要となるだろう。
※1 出典元:正社員を対象に「賃上げに関する意識調査」を実施(Indeed Japan株式会社)