小規模企業の6割以上が「ストレスチェック未実施」 心幸ウェルネス調査
心幸ウェルネス株式会社(本社:兵庫県尼崎市、代表取締役:山﨑忠)は、小規模事業所(従業員50人未満)の経営者・人事担当者106名を対象に、小規模事業所のストレスチェック対応に関する実態調査を実施した。
調査概要
調査名称:小規模事業所のストレスチェック対応に関する実態調査
調査方法:IDEATECHが提供するリサーチデータマーケティング「リサピー®︎」の企画によるインターネット調査
調査期間:2024年11月20日〜同年11月21日
有効回答:小規模事業所(従業員50人未満)の経営者・人事担当者106名
出典元:心幸ホールディングス株式会社
※ 合計を100%とするため、一部の数値について端数の切り上げ処理を行っている。そのため、実際の計算値とは若干の差異が生じる場合がある。
63.2%の小規模事業所が「ストレスチェック未実施」
本調査ではまずはじめに「Q1.あなたの会社では、現在ストレスチェックを実施していますか。」と質問。「年に1回など定期的に実施している(22.6%)」との回答は2割程度にとどまっており「まだ実施したことがない(63.2%)」が6割を超えている。そのほか「必要に応じて不定期で実施している(6.6%)」「以前に1~2回実施したことがある(5.7%)」などの回答もみられた。
続いて本調査では「年に1回など定期的に実施している」「必要に応じて不定期で実施している」と回答した人を対象に「Q2.ストレスチェックをどのような方法で実施していますか。当てはまるものを一つお選びください。」と質問。「紙のアンケートで実施している(35.5%)」「社内で用意したシステムを使用している(22.6%)」「外部の専門業者のシステムを利用している(19.4%)」などの回答が多くみられたという。
ストレスチェック実施理由と実施における課題
次に本調査では、同対象者に「Q3.実施理由を教えてください。(複数回答)」と質問しており「従業員の心と体の健康管理を大切にしたいから(51.6%)」「メンタル不調の予防対策として必要だと感じたから(48.4%)」「働き方改革の取り組みの一環として導入したから(45.2%)」といった回答が上位に並んだことが報告された。
また、全体に対する「Q5.あなたの会社では、ストレスチェックの実施において、どのような課題を感じていますか。(複数回答)」との質問には「フォロー体制を十分に整えられない(34.9%)」「結果を具体的にどう活用していけばよいかわからない(28.3%)」「小規模企業には必要性を感じにくい(23.6%)」などの回答が多く寄せられていることも判明。
さらに「Q7.ストレスチェックが義務化される予定ですが、どのような対応を検討していますか。」との質問には「まだ特に何も考えられていない(48.1%)」と回答する人が約半数となったことがわかった。なお「具体的な準備を始めている(6.6%)」との回答は1割未満という結果になった。
まとめ
小規模事業所におけるストレスチェックの実施状況や、実施にあたって抱える課題が明らかになった。本結果を見ると、多くの企業が現在ストレスチェックを実施しておらず、義務化への対応についても何も考えられていない実態があるようだ。課題のトップには「フォロー体制を十分に整えられない」が挙げられており、普段の業務で手いっぱいといった様子もうかがえる。
50人未満の事業所におけるストレスチェックの実施は当分の間は努力義務となっているものの、厚生労働省の検討会では将来的に義務化することを前提とした議論が行われている。十分な準備期間を設けることや、事業所に負担とならないような配慮についても検討が進められているようだ。今後は小規模事業所向けの支援ツールやサービスが、より一層求められていくことだろう。
参考:「ストレスチェック制度等のメンタルヘルス対策に関する検討会」の中間とりまとめを公表します(厚生労働省)














