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中小企業の次世代に向けた戦略の実態 フォーバル GDXリサーチ研究所

2025.02.17

フォーバル GDXリサーチ研究所(本社:東京都渋谷区、所長:平良学)は、全国の中小企業経営者934人に「中小企業の次世代戦略への対応調査」を実施。超高齢化社会の日本において、中小企業経営者の高齢化もまた課題となっており、事業承継に向けた後継者の選定・育成状況を明らかにした。

調査概要

調査主体:フォーバル GDXリサーチ研究所
調査期間:2024年11月11日~2024年12月13日
調査対象者:全国の中小企業経営者
調査方法:ウェブでのアンケートを実施し、回答を分析
有効回答数:934人
出典元:フォーバル GDXリサーチ研究所
※本リリースでは小数点第2位以下を四捨五入しているため、合計値は必ずしも100%とならない場合がある

次期後継者が決まっている中小企業は2割以下 育成の課題は?

次期後継者が決まっている中小企業は2割以下 育成の課題は?

本調査ではまずはじめに、中小企業の経営者に対して、事業承継に向けた次期後継者が決まっているか質問。「決まっている(19.0%)」は2割未満にとどまり「決まっていないが候補者はいる(25.2%)」「決まっておらず候補者もいない(55.9%)」と、事業承継の準備が進んでいない企業が多くあることが明らかになった。

続いて「決まっている」「決まっていないが候補者はいる」と回答した人に、育成の状況を質問している。結果を見ると「している(62.6%)」が半数を超えたものの「していない(37.4%)」との回答も少なくない。

後継者の育成と課題

後継者の育成と課題

なお、後継者の育成として取り組んでいる具体的な内容は「経営者との共同作業やプロジェクトへの参加(44.8%)」「経営者との定期的な1on1の設定(38.1%)」「パートナー企業や取引先への後継者紹介(21.7%)」との回答が多く挙げられている。

また、育成の課題を尋ねる項目では、上位回答に「経営者の経験やノウハウの伝承(53.4%)」「承継すべき情報の整理(49.8%)」「経営スキルの伝承(42.3%)」が並んだ。

次に本調査では、後継者の育成をしていない中小企業の経営者に理由を質問。「まだ育成には早いから(52.6%)」「育成の必要性を感じていないから(18.2%)」といった理由が多いようだ。

さらに、後継者の育成をしていないと回答した人を対象に、今後事業をどのようにする予定かを尋ねており「後継者を決めて存続する予定(67.0%)」との回答が約7割にも及んでいることが判明した。

まとめ

本調査結果からは、事業承継に向けた後継者決定や育成がスムーズに行えていない中小企業が多くあることがうかがえる。事業を存続させるためには後継者育成は不可欠であり、中長期的な取り組みとして実施していく必要がある。

自社のためだけでなく、ステークホルダーのためにも事業存続に向けた取り組みには注力すべきだろう。本調査にて育成の課題として挙げられた内容等も参考にしながら、今後の後継者育成について改めて検討する機会としていただきたい。