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IT職の女性「現在の仕事に満足」が43% パーソルHD調査

2025.02.20

パーソルホールディングス株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長 CEO:和田孝雄)は「女性IT人材の就業に関する調査」を実施。IT人材不足という社会課題に対し、女性IT人材の活躍推進は極めて重要であるとして、女性IT人材・男性IT人材・女性総合職人材を対象に「業務内容の満足度」「ジェンダーギャップを感じる場面」「キャリア観」など就業に関する調査を実施した。

調査概要

調査名称:パーソルホールディングス 「女性IT人材の就業に関する調査」
調査内容:業務面や職場環境、キャリア観などについての調査を実施することで、女性IT人材の現状を明らかにする
調査対象者:調査委託先モニタ20~49歳の男女のうち「経営者・役員」「会社員(正社員)」「自営業・自由業・フリーランス」の方で、下記対象の方
【女性IT人材/男性IT人材】
  現在の職種が「ITエンジニア・ITコンサル・ソフトウェア・その他IT系」であり、対象のIT職種に従事している方
【女性総合職人材】
  現在の職種が「ITエンジニア・ITコンサル・ソフトウェア・その他IT系」以外の女性
回答数:1236
調査方法:インターネット調査
調査時期:2025年1月9日~1月11日
調査委託先:マクロミル
出典元:パーソル、「女性IT人材の就業に関する調査」を発表 仕事に満足していると回答した人が43.4%と高い一方、ジェンダーギャップを感じる場面も。柔軟な勤務環境と適正な評価が鍵(パーソルホールディングス株式会社)

業務内容への満足度 総合職よりIT職で高い結果に

業務内容への満足度 総合職よりIT職で高い結果に

同社の発表によると、IT職の女性で「総合的に現在の仕事に満足している」と回答した人は43.4%おり、総合職の女性(36.7%)と比較して業務への満足度が高い結果となっている。項目別にみると、IT職の女性は「仕事は自分の適性に合っている」「仕事の中でスキルや能力を高められる環境がある」ことの満足度が特に高い結果であったことが報告された。

また、部門・管理職における女性割合について、IT職では4割未満が8割を超えたことが判明。管理職における女性の割合も、総合職では平均3割に対してIT職では1割強にとどまる結果になったという。

さらに同社は、仕事内容に男女差があると感じるか質問。いずれの項目でも「どちらともいえない(差はない)」が最も多いものの、IT職の女性では「男性の方が昇進・昇格しやすい(40.3%)」「男性の方が活躍しやすい(37.4%)」「男性の方が給与が高い(35.9%)」「男性の方が評価されやすい(29.1%)」と、評価や活躍の項目で一定差を感じている場面もみられたようだ。

管理職意向とキャリア観

管理職意向とキャリア観

同社は続いて、管理職意向について調査。IT職の女性では「既に管理職である」人が6.9%おり、管理職を「目指したい」「やや目指したい」の合計は20.2%となったことが報告された。総合職の女性と比較して大きな違いはみられなかったという。

目指したい理由では「給料が上がる」が最も多く、反対に目指したくない理由は、ストレスや責任・業務量の増加、出世への興味のなさが上位に挙げられたことも判明している。

また、IT職の女性が現在の職種を選んだ理由としては「高いスキル・技術が身につくと思ったから(25.0%)」「興味のある業界・業務内容だったから(24.3%)」「学んできたことや経験が活かせるから(22.1%)」が上位に。

一方で、スキルや技術の習得に関してIT職の女性の68.0%が悩みを抱えており、具体的には「時間がない(33.7%)」が最も多く「お金がない」「何から始めるべきか分からない」「勤め先で習得の機会がない/少ない」などが挙げられたという。

なお、IT職の女性がキャリア継続のために組織に求めることとしては「休暇の取りやすさ」「勤務地/勤務時間の柔軟さ」「業務量や時間に見合った給与」「正しく評価されること」が上位となった。

まとめ

IT職種は女性において満足度が高い仕事であるものの、ジェンダーギャップを感じる場面や、スキルや技術の習得に関して抱える悩みなど、課題も散見されることが明らかになった。そうした課題に対し適切な支援があれば、より良い仕事観につながると言えそうだ。

IT人材不足は社会全体の課題となっており、女性の活躍推進は今後より一層重視されることだろう。自社での取り組みについても検討する機会としていただきたい。