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若手社員の8割が通知の多さによる「情報の混乱」を経験 ヌーラボ調査

2025.03.18

株式会社ヌーラボ(本社:福岡県福岡市)は、20歳〜25歳の若手ビジネスパーソン600人を対象とした「若手社員の戸惑いとチームワークマネジメントの実態」に関する調査を実施した。新年度がスタートする4月、組織には情報共有の不備やタスク管理の不透明さから業務の混乱が生じやすいとして、情報共有の課題やそれを解決する鍵となるチームワークマネジメントの実態を明らかにした。

調査概要

調査対象:20歳〜25歳のビジネスパーソン
調査手法:インターネットリサーチ
調査期間:2025年1月27日
有効回答数:600サンプル
出典元:【新年度の職場は“情報迷子”だらけ?】若手社員の8割が、メールやチャットの通知の多さに「情報の混乱」経験あり(株式会社ヌーラボ)

約8割の若手社員が「情報の混乱」を経験 確認漏れの経験も3割超

約8割の若手社員が「情報の混乱」を経験 確認漏れの経験も3割超

昨今ではメールやビジネスチャット、メッセンジャーアプリなど、さまざまなツールを活用して社内外と連絡を取るのが当たり前となっているが、本調査では約8割(79.1%)の若手ビジネスパーソンが、これらのツールを使う際に「困った経験がある」と回答したという。

具体的な困り事としては「通知が多すぎて確認漏れが発生する(30.4%)」「重要な情報が埋もれて見逃してしまう(25.9%)」「やり取りの履歴や必要な資料を探すのに時間がかかる(24.4%)」などが特に多く挙げられている。

同社によると、こうした課題は単なる不便さにとどまらず、業務の進行そのものに影響を及ぼしているという。「社内外の関係者と、メールやビジネスチャット、メッセンジャーアプリ等で連絡を取る際に困った経験がある」と回答した人のうち、約半数(46.4%)が「ツールの使い方が原因でタスクやプロジェクトが遅延した」 と回答したことが報告された。

「資料探し」に年間26時間?Excel管理に不便さを感じる人が6割超

「資料探し」に年間26時間?Excel管理に不便さを感じる人が6割超

続いて本調査では、資料や履歴を探すために1週間でどれほどの時間を費やしているか質問。その結果「やり取りの履歴や必要な資料を探すのに時間がかかる」と回答した人の約半数(49.9%)が、1週間に30分以上を資料探しに費やしていることが判明した。同社は年間にすると26時間以上が「資料を探す時間」として失われている計算になることから、企業全体で見ると大きなコストにつながっている可能性があると指摘している。

また、Excelを使用したデータ管理について不便を感じたことがあるか尋ねる項目では、6割以上(60.5%)が「Excelに不便を感じたことがある」と回答したことが判明。特に「ファイルの容量が大きくなると動作が遅くなる(22.3%)」「複数人による同時編集ができない(20.3%)」「データの最新バージョンが分からなくなる(16.8%)」といった不便さを感じている人が多いようだ。

チームワークマネジメントの実態 情報混乱を防ぐためには?

チームワークマネジメントの実態 情報混乱を防ぐためには?

同社は本調査によって判明した情報管理や業務ツールの課題について、根本に「チームワークマネジメントの欠如」 があると提言する。本調査では「チームワークマネジメントが十分に実践されている」と回答した職場はわずか1割(10.5%) にとどまっており、多くの職場で情報共有やタスク管理の仕組みが整っていない実態が浮き彫りになったという。

チームワークマネジメントは個々のタスク管理にとどまらず、異なる所属や組織を超えたメンバーが共通の目標に向かい、効率的に業務を進めるための手法。実践することでタスクの責任者や期限が明確になり、情報の混乱を防ぎ、過去の資料探しの手間も削減できると同社は解説する。チームワークマネジメントが機能する職場からは「情報共有が円滑になり、業務の属人化が解消された」「進捗が可視化され、タスクの優先順位が明確になった」 という声が寄せられたという。情報の分散や属人化を防ぎ、チーム全体で効率的に業務を進めるためにも、チームワークマネジメントの導入・強化が必要となりそうだ。

まとめ

本調査結果からは、チャットの利便性が高まる一方で、情報の流れやすい状況が生まれており、重要な連絡やタスクを見逃すケースが発生していることがわかる。同社はこの結果を受けて、多様化したコミュニケーションツールを活用する上では、情報の管理や業務の優先順位を明確にする仕組み作りが求められていると指摘する。

そうした仕組みを作る際に重要となるのがチームワークマネジメントだ。チーム内での情報共有やタスク管理のルールを明確にし、スムーズな業務環境を整備することで、チームの生産性を高めることが可能となる。今後、新入社員を迎えるにあたって、十分なチームワークマネジメントが実践できているか、改めて見直す機会としてみてはいかがだろうか。