健康経営の実態「取り組みたいが取り組めていない」が約半数 freee調査

フリー株式会社(本社:東京都品川区、CEO:佐々木大輔)は、提供するfreee人事労務 健康管理において、健康経営の実態調査を実施。取り組み状況や取り組めていない要因などを明らかにした。
調査概要
調査期間:2024年9月16日〜2024年9月18日
調査方法:WEBアンケート方式
調査対象:従業員規模51名-500名の経営者・人事責任者
有効回答:1000件
出典元:freee人事労務 健康管理、健康経営の実態調査を実施 健康経営に取り組みたいが取り組めていない企業が約半数(フリー株式会社)
働きやすいと感じている企業が約8割も予定採用人数の採用ができたのは3割弱

本調査では「あなたの会社は、従業員が働きやすいと思いますか」という質問に対して「自信を持って働きやすいと言える(16.8%)」「働きやすいほうだと思う(60.8%)」との回答が寄せられている。
一方で、直近1年間における会社の採用実施状況について尋ねる項目では「募集を行い、予定した人数を採用できた」と回答した企業は27.2%にとどまっている。「自分たちの会社は働きやすい」と約8割の企業が自認していながらも、半数以上の企業が予定していた人数を採用できていない状況にあるようだ。
健康経営「取り組みたいが取り組めていない」が約半数 その要因は?

同社は続いて「健康経営に取り組んでいますか」という質問に対しては「既に取り組んでいる(32.6%)」「取り組みたいと思っているが、できていない(47.3%)」「取り組む予定がない(20.1%)」との回答が寄せられたことを報告。
健康経営に取り組めていない理由としては「既存業務で手一杯」「人員・体制不足」「予算不足」「知識・情報・ノウハウ不足」との回答が上位に挙げられたという。
また、各項目について推進担当者の有無を質問したところ、人材定着・人材育成・業務効率化に関しては、専任または兼任の担当者がいないと回答した企業が約3割に上る結果となったことが報告されている。特に、人材定着の専任または兼任の担当者がいない割合は28.4%であり、人材採用の12.0%と比べて2倍以上の差があることが判明した。
まとめ
本調査では「働きやすさ」だけでは採用面のメリットにつながっていないとの結果も出ており、プラスアルファの取り組みの重要性が示唆された。健康経営の取り組みは従業員のエンゲージメントを向上させ、人材の定着や育成にもいい効果をもたらすと考えられる。採用力強化に向けても取り組みたい企業は多いのではないだろうか。
一方で、人材定着などを推進する担当者が約3割の企業で不在となっており、同社はこうしたことも「取り組みたくても、健康経営に取り組めない」という状況を作り出している要因の1つだとの見解を示している。健康経営に取り組むためには、人員体制の見直しや、社外ツール活用の検討などが必要となりそうだ。