職場での「強さを競う文化」について7割が「ストレス」　リクルートMS

株式会社リクルートマネジメントソリューションズ（本社：東京都港区、代表取締役社長：山﨑淳）は、規模50名以上の企業で働いている20歳から59歳までの正社員933名を対象に「職場における『強さを競う文化』に関する調査」を実施。本調査は「弱みを見せない」「力強さ・スタミナがある」「仕事最優先」「競争に勝つことが望ましいとされる」といった『強さを競う文化』について、個人や職場での受け止められ方の違いや影響などを明らかにし、実態の把握や適切なマネジメントのあり方を探ることを目的としたもの。ここでは調査結果の一部を紹介する。

『強さを競う文化』へのさまざまな価値観が判明

本調査では職場における「強さを競う文化」の程度について、全体の約7割が「1.プライベートで困難なことがあっても、職場では平然としていなくてはいけない」という項目で肯定的な回答（「とてもあてはまる」「あてはまる」「ややあてはまる」）をしたという。また「弱みを見せないこと」「力強さやスタミナがあること」の項目では、いずれも過半数が肯定的な回答であったことが明らかになった。

さらに本調査では「強さを競う文化」についてどの程度、望ましい（あるいは望ましくない）と感じているか質問。その結果「5.『強さを競う文化』は社員のストレスや精神的負担を増大させる」と回答（「とてもあてはまる」「あてはまる」「ややあてはまる」）する人が71.3%に及んだという。

また「強さを競う文化」の4つの特徴（弱みを見せない／力強さ・スタミナがある／仕事最優先／競争に勝つことが望ましいとされる）のうち、どれを過剰だと感じているか質問。その結果「仕事を最優先すること（22.1%）」の回答が最も多かったことが判明している。

「強さを競う文化」が職場に与える良い影響と悪い影響を尋ねる項目では「成長」「モチベーションの向上」「パフォーマンスの向上」などが良い影響として挙げられたものの、過半数は「良い影響はない」と回答。悪い影響については「疲弊感」「公平性の低下」「パフォーマンスの低下」「多様性の低下」といった声が挙げられたという。

出典元：“マッチョイズム”は害悪か（株式会社リクルートマネジメントソリューションズ）

まとめ

『強さを競う文化』がストレスや精神的負担を増大させると感じる人が7割を超えた一方で『強さを競う文化』について良い影響があると考える人もいることが判明。状況によってはポジティブに作用する可能性が示唆された。

「弱みを見せない」「力強さ・スタミナがある」「仕事最優先」「競争に勝つことが望ましいとされる」といった文化について排除するのではなく、望ましい在り方を考えることが重要ではないだろうか。