SmartHR、SaaSアカウント管理を効率化する「ID管理」機能を提供へ
クラウド人事労務ソフト「SmartHR(スマートエイチアール)」を運営する株式会社SmartHR(本社:東京都港区、代表取締役CEO:芹澤雅人)は、情報システム部門の担当者が「SmartHR」上からSaaSアカウントの管理が簡単にできる「ID管理」機能を8月より提供すると発表した。
「ID管理」機能提供で情報システム部門の負担を軽減
同社の発表によると、企業が利用するクラウドサービスの導入数は年々増加しているという。同社は情報システム部門を対象に行った調査(※)の中で、従業員500名以上の企業では平均16.8個のSaaSを管理しており、担当者の多くがSaaSアカウントの管理業務に負担を感じていることを報告している、煩雑なアカウント管理業務は、情報システム部門の残業時間増加の一因にもなっているとして、業務効率化が喫緊の課題だと同社は指摘する。
そうした中で同社が提供開始を発表した「ID管理」機能は、APIなどで連携しているSaaSアカウントの管理を「SmartHR」上で行うことができ、従業員のアカウントの保有状況の可視化、アカウントの作成・削除をワンクリックで行えるもの。労務管理業務を通じて更新される最新の従業員データと紐づけて一元管理することで、退職者のアカウントの削除漏れによるセキュリティリスクの低減や、手入力作業によるミスを防止するという。さらに、煩雑だったアカウントの棚卸し業務も大幅に効率化し、情報システム部門の負担軽減に寄与する。
※出典元:SmartHRが「情報システム部門決裁層の意識・実態調査レポート」を公開(株式会社SmartHR)
新機能「ID管理」の特長
労務管理を通じて、従業員の入退社や異動、氏名・所属部署・役職・雇用形態といった常に最新で正確な人事労務データを保有している「SmartHR」。新たな機能「ID管理」では、これらの従業員データを活用し、APIなどで連携できるSaaSアカウントのID管理を効率化する。
SaaSアカウントの作成・削除は「SmartHR」上に登録されている従業員データを活用することで、外部サービスにログインすることなく実施できるという。「SmartHR」の最新で正確な従業員データに基づいてアカウントが作成・削除されるため、部門間の依頼や各SaaSの管理画面での作業を省くことができ、手入力ミスの防止・スムーズな運用にもつながる。
また、アカウント状況はワンクリックで把握でき、棚卸しの際に生じていた手間を大幅に削減。不要なアカウントの速やかな削除によるコスト削減や、退職後もアカウントへログインができる状態を放置するといったセキュリティリスクの軽減も可能となる。
まとめ
同社は今後の展開として、人事労務領域で培った従業員データの価値を情報システム領域にも活用することで、バックオフィスの業務効率化につながるサービスの開発・提供を目指すとしている。
本機能の提供は8月に予定されている。煩雑なアカウント管理を効率化することで、情報システム部門の生産性向上やコスト削減、セキュリティ対策に大きく寄与することだろう。今後の展開にも注目したい。














