シニア人材採用、企業の約6割が意欲的 マイナビ調査
株式会社マイナビ(本社:東京都千代田区、代表取締役 社長執行役員:土屋芳明)は、全国の企業を対象に「非正規雇用のシニア採用に関する企業調査(2025年)」を実施した。
調査概要
調査期間:2025年5月16日~2025年5月30日
調査方法:WEBアンケート調査
調査主体:株式会社マイナビ/アンケートモニター提供元:外部調査会社
調査対象:直近半年(2024年12月~2025年5月を想定)以内に非正規雇用の採用業務に携わった20〜69歳の男女
回答数:1501サンプル
出典元:「非正規雇用のシニア採用に関する企業調査(2025年)」を発表(株式会社マイナビ)
※本調査では65歳以上をシニアと定義
※調査結果は、端数四捨五入の都合により合計が100%にならない場合がある
直近半年間で44.8%がシニア人材を採用 最高年齢71歳以上も3社に1社
同社によると、直近半年間に非正規雇用でシニア(65歳以上)を新たに採用した企業は44.8%と報告されている。また、雇用形態別では「アルバイト(37.4%)」が最も多く「契約社員(29.0%)」「派遣社員(28.1%)」が続いたという。
同社は続いて、アルバイト雇用での新規採用率が高い業種について調査。その結果「警備・交通誘導(セキュリティ等)(56.1%)」「清掃(ビル管理・メンテナンス)(50.0%)」「配送・引越し・ドライバー(陸運)(45.4%)」が上位であることがわかった。
また平均採用人数は全体で11.1人、業種別では「配送・引越し・ドライバー(陸運)」が最も多く平均24.8人となったことも報告されている。
次に同社は、シニアバイトを雇用している企業に対し、半年以上継続して雇用されているシニアバイトの最高年齢について質問。その結果「66-70歳(36.7%)」が最も高い割合を示し「71歳以上(34.3%)」も3社に1社以上の割合を示したという。
業種別の最高年齢の平均では「清掃(ビル管理・メンテナンス)(73.2歳)」「警備・交通誘導(セキュリティ等)(72.7歳)」が上位であった。
今後の採用意向 約6割が前向きな回答 その理由は?
続いて同社は、非正規雇用のシニアに対する今後の採用意向について調査。その結果「採用したい(「積極的に採用したい(18.9%)」「どちらかといえば採用したい(38.2%)」)」が57.1%で半数を超えたことがわかった。
採用したい理由としては「人手不足の解消・改善に繋がるから(48.9%)」「専門性が高い・経験が豊富(34.4%)」「採用基準に年齢は関係ないから(24.5%)」といった声が多いようだ。
また、勤務先でシニアが担っている役割や発揮している能力としては「職場に特有の専門知識・専門スキル(35.1%)」「シニアの応募者の安心材料(33.7%)」「職場の雰囲気を和ませること(30.6%)」などの声が多く寄せられいる。
まとめ
本調査結果を見ると、特に、時間外労働の上限が厳格化された影響で人手不足が深刻化する運送業界では、シニア人材の採用により積極的な様子がみられている。採用に意欲的な企業の多くが「人手不足の解消・改善」を理由に挙げていることもあり、今後もシニア人材の活用は進んでいくのではないだろうか。
シニア人材は豊富な経験があり、専門知識やスキルにも期待が寄せられているようだ。本調査では、体力的な配慮や、本人の働き方への希望を尊重した雇用形態など、働きやすい環境を整備することで、シニア人材が活躍できるよう工夫しているといった声も寄せられたという。自社での対応の参考にしてみてはいかがだろうか。














