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情報通信業の新入社員は成長意欲が高い傾向 ALL DIFFERENT調査

2025.07.10

ALL DIFFERENT株式会社(所在地:東京都千代田区 代表取締役社長:眞﨑大輔)および「人と組織の未来創り®︎」に関する調査・研究を行うラーニングイノベーション総合研究所®︎は3月25日~4月24日の期間で、2025年度入社の新入社員3933人を対象に「新入社員意識調査」を実施。情報通信業の新入社員の調査結果を発表した。今後、新たな技術に対応して高付加価値を生み出すIT人材が求められると予想される中、情報通信業に入社した新入社員の想いを明らかにした。

調査概要

調査対象者:同社が提供する新入社員研修に参加した 2025年入社の新入社員
調査時期:2025年3月25日~2025年4月24日
サンプル数:3933人
出典元:【新入社員意識調査(業界別編・情報通信業)】成長意欲高い傾向 「専門職志向」が3割超、「管理職志向」を上回る| ニュースリリース |組織開発・人材育成(ALL DIFFERENT株式会社)
※本調査では、情報通信業の新入社員の特徴を探るべく、情報通信業の新入社員と、情報通信業を除く全業種(以下:他業種)の新入社員の回答結果を比較して紹介している

入社を決めた理由と将来担いたい役割

入社を決めた理由と将来担いたい役割

本調査ではまずはじめに、2025年度に入社した情報通信業の新入社員に対し、就職先へ入社を決めた理由を質問。その結果「志望業界だったから(42.3%)」との回答が最も多く、他業種よりも6.5ポイント高い割合となったことがわかった。次いで「仕事内容が合っていたから(16.9%)」「社員が魅力的だったから(14.4%)」が続いている。

次に、将来会社で担いたい役割について尋ねる項目では「専門性を極め、プロフェッショナルとしての道を進みたい(専門家)(34.4%)」との回答が最多になったという。これは、他業種より9.3ポイント高い割合であることも判明している。次いで「組織を率いるリーダーとなり、マネジメントを行いたい(管理職)(23.8%)」「まだはっきりしておらず、今後決めていきたい(22.3%)」「特にキャリアについての志向はなく、楽しく仕事をしていたい(18.6%)」が続いた。

会社に期待するキャリア形成支援と今後取り組みたい仕事

会社に期待するキャリア形成支援と今後取り組みたい仕事

続いて本調査では、キャリア形成について会社にどのような支援を期待するか質問。その結果「上司に相談できる機会をつくってほしい(52.9%)」「キャリア形成についてのセミナーや勉強会などを開催してほしい(43.6%)」「上司以外の社員に相談できる機会をつくってほしい(31.2%)」との回答が上位に並んだという。

他業種と大きな違いがあった項目としては「キャリア形成についてのセミナーや勉強会などを開催してほしい」が、他業種より8.6ポイント高い割合を示している。

また、今後どのような仕事をしていきたいか尋ねる項目では「楽しくてやりがいのある仕事(64.9%)」との回答が、他業種より5.3ポイント低いもののトップに挙げられたという。次いで挙げられた「自身の成長につながる仕事(47.8%)」「自分のペースでやり切れる仕事(40.2%)」では、他業種よりそれぞれ8.2ポイント、10.3ポイント高い結果となったことが報告されている。

20代の時間の使い方と働き続けたい会社の文化

20代の時間の使い方と働き続けたい会社の文化

本調査ではさらに、20代の時間の使い方として自身の考えに近いものはどれか質問。その結果「仕事とプライベートと自己投資をバランス良く(21.3%)」がトップに挙げられたという。また、他業種との違いとして「自己投資とプライベート優先(14.9%)」「自己投資優先(12.1%)」で、それぞれ他業種よりも6.1ポイント、3.7ポイント高いことが判明している。一方で「仕事とプライベート優先(19.9%)」は、他業種より8.5ポイント低い割合になったという。

最後に、どんな雰囲気・文化の会社だと、長く働きたいと思うか尋ねる項目では「互いに協力し合い、チームワークを重視する文化がある(70.5%)」との回答が突出して1位となったことが判明。なお、次いで挙げられた「多様な考え方や働き方を尊重する文化がある(36.6%)」「学ぶことや自己成長、スキルアップを支援する文化がある(31.9%)」については、他業種よりもそれぞれ6.9ポイント、9.9ポイント、高い結果となっている。

まとめ

情報通信業に入社した新入社員が、他業種と比べて高い成長意欲を持っていることがうかがえる調査結果であった。入社の決め手について「志望業界だったから」との回答割合も高く、入社前から業界に関心を寄せている人材が多いことも推察される。

一方で同社は、技術進展に人材の供給が追いついていない状況から、情報通信企業は理系出身者に限らず、文系出身者の採用にも積極的に取り組む姿勢が強まっている点に課題があると指摘。入社後の環境に適応する過程において、学生時代に専門スキルの学習をしているか、していないかで、それぞれ異なるつまづきに注意が必要だと促している。

高い成長意欲を持って入社した新入社員に対して、その意欲を後押ししていくためにも、それぞれの学習ペースや成長ペースに合わせた支援策を提供できるよう、体制の整備に取り組む必要がありそうだ。