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IT人材不足時代の解決策は「世代間の学び合い」にあり? マイスター60調査

2025.07.18

高齢者の就労支援を行う株式会社マイスター60(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:山脇雅彦)は、7月25日の「システム管理者感謝の日」に向けて、運用・保守などのシステム管理者500名(若手エンジニア250名:25~34歳、シニアエンジニア250名:55~69歳)を対象に、仕事と世代間協働に関する実態調査を実施した。

調査概要

有効回答数:運用・保守などのシステム管理者として働いている男女500名(若手250名、シニア250名)
※25~34歳を若手エンジニア、55~69歳をシニアエンジニアとして分類
調査期間:2025年7月4日~2025年7月6日
調査方法:インターネットリサーチ
出典元:株式会社マイスター60
※構成比の数値は小数点以下第2位を四捨五入しているため、個々の集計値の合計は必ずしも100%とはならない場合がある

8割が世代間協働を経験 世代間の「学び合い」が相乗効果に?

8割が世代間協働を経験 世代間の「学び合い」が相乗効果に?

本調査では、79.6%のエンジニアが世代混合の運用チームで働いた経験があると回答している。さらに、その経験から「コミュニケーションの大切さ(38.4%)」を学んだとする声が多く寄せられた。

若手エンジニアの24.4%が「トラブル時の冷静な判断方法」をシニアから学びたいと回答。一方で、シニアエンジニアの28.4%が「効率的な監視・ 運用ツールの使い方」を若手から学びたいと回答している。同社は「両世代が互いに不足を補い合える関係にある」と提言している。

なお、世代間協働の課題としては、「コミュニケーションスタイルの違い(20.6%)」がトップに挙げられている。

生成AI活用に前向きなシニアは7割以上

生成AI活用に前向きなシニアは7割以上

続いて本調査では、生成AIの業務活用について質問。その結果、若手エンジニアの66.4%、シニアエンジニアの44.0%が「既に活用している」と回答したという。「まだ活用していないが興味がある」を含めると、若手81.6%、シニア74.4%が前向きな姿勢を示している。 

活用シーンとしては「エラーメッセージやログの解析・調査(23.2%)」「システム仕様の理解や技術的な相談(21.4%)」が多い。

生成AIに期待することとしては「定型作業の自動化による工数削減(40.8%)」がトップに。同社は全体で3番目に多い回答割合となった「ベテランの知識・ノウハウの形式知化(29.8%)」において、シニア自身は36.4%と高い値を示した。この結果は、シニア自身も長年の経験や暗黙知を明文化・体系化することの必要性を認識していることを示しているとして、知識の属人化解消や業務標準化への期待があるとみている。

まとめ

本調査では、7割以上が60歳以降も現役を希望しているという結果も明らかになった。人材不足が多くの企業で課題となる中、シニア世代の活躍を支えていくことも重要な取り組みといえる。

世代間協業が学びにつながっていることや、若手とシニアが互いに不足を補える関係にあることも本調査の結果は示している。新たな人材の雇用や育成と並行して、世代間協業を進める取り組みにも注力することで、人材不足を解決する一手となりそうだ。

世代間協業の課題として「コミュニケーションスタイルの違い」が多く挙げられた。若手とシニアが互いに歩み寄ったコミュニケーションスタイルを確立していくことが、世代間協業の推進へとつながるのではないだろうか。