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約半数の企業が「AI未導入」と回答、導入の障壁は? フロンティア調査

2025.08.13

フロンティア株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:高橋政裕)は、AI導入に興味がある企業の経営者を対象に「AI導入の課題」に関する調査を実施。AI導入の目的や、導入において障壁となっていることなどを明らかにした。

調査概要

「AI導入の課題」に関する調査
調査期間:2025年7月17日~2025年7月20日
調査方法:PRIZMAによるインターネット調査
調査人数:1,021人
調査対象:調査回答時にAI導入に興味がある企業の経営者と回答したモニター
調査元:フロンティア株式会社
モニター提供元:PRIZMAリサーチ
出典元:【AI未導入の企業が約半数!?】AI導入するうえで必要なスキル・人材が十分ではない企業が約9割!(フロンティア株式会社)

半数近くがAI未導入 導入の目的となっているのは?

半数近くがAI未導入 導入の目的となっているのは?

本調査ではまずはじめに「AI導入の現状」について質問。その結果「未導入(43.5%)」が最も多く、次いで「一部導入済み(27.4%)」「PoCのみ実施(11.9%)」と続いた。AIを実際に導入している企業は約4割にとどまっており、そのうち全社導入済みの企業は全体の1割以下。AIの本格的な普及には、多くの課題や意思決定のハードルがあることがうかがえる。ちなみに「AI導入・運用のための予算を計上しているか」という問いには、48.0%の企業が「はい」と回答している。

同社は続いて「AI導入の目的」について質問。回答の上位には「業務効率化(67.6%)」「コスト削減(44.3%)」「品質向上(31.3%)」が挙げられた。また、AIを「一部導入済み」「部門横断で導入済み」「全社で導入済み」と回答した人を対象とした「AI導入時に業務適用シナリオを明確にしていたか」との設問には「全て明確にしていた(13.8%)」と回答したのはわずか1割強。「明確にしていなかった(31.5%)」「一部のみ明確にしていた(54.7%)」との回答が高い割合を示していることがわかった。

AI導入のハードルはどこに?

AI導入のハードルはどこに?

続いて本調査では「AI導入時に予算化が難しいと感じる理由」について質問。「費用対効果が見えにくい(44.2%)」「必要なコストが不透明(39.9%)」「導入効果が出るまでの時間が不明確(27.3%)」が上位に挙がった。

さらに「AI導入の費用対効果(ROI)を評価・検討しているか」との設問には「効果をどう測ればよいか分からない(27.1%)」が最も多い回答割合を示し、次いで「定性的な成果・実感ベースで判断している(25.1%)」「導入後、具体的な数字で効果を算出した(20.3%)」が続く結果となっている。

次に同社は「AI導入に向けた社内のデータの整備状況」について質問。約半数が「非常に整っている(10.0%)」「ある程度整っている(40.7%)」と回答した。また「AI導入プロジェクト推進に必要なスキル・人材の充足状況」については「十分足りている(11.2%)」「ある程度足りている(34.8%)」と「あまり足りていない(32.9%)」「全く足りていない(21.1%)」とで二分化していることがわかった。

最後に「AI導入・運用のセキュリティやプライバシーに対する不安の程度」についてたずねたところ、7割以上が「非常に不安がある(19.2%)」「やや不安がある(54.6%)」と回答している。

まとめ

AI導入において、費用対効果の見えにくさやスキル・人材不足、セキュリティやプライバシーへの不安など、さまざまな障壁がある実態が明らかになった。AI導入の目的には「業務効率化」が最も多く挙げられており、現場レベルの課題解決に目的をおく企業が多いことがわかる。中長期的な視点での投資や人材戦略との連動が進めば、導入状況はまた変わってくるのではないだろうか。

また本調査では特に、セキュリティ面で不安を抱く人が7割超と高い割合を示している。セキュリティ対策の高度化やガイドラインの整備、運用体制の明文化は、今後の導入支援において不可欠となりそうだ。