管理職と非管理職の間に大きな「認識ギャップ」 MENTAGRAPH調査
MENTAGRAPH 株式会社(本社:東京都中央区、JT 100%連結子会社)は、22~65歳の全国のビジネスパーソン1,800人(管理職900名・非管理職900名)を対象に「働き方と組織意識に関する調査」を実施。管理職と非管理職の間に多くの認識ギャップが存在することを明らかにした。
調査概要
調査手法:インターネットによるアンケート調査
調査期間:2024年12月3日〜12月17日
分析期間:2025年7月1日~7月31日
調査対象者:22〜65歳のビジネスパーソン1,800人(管理職900人・非管理職900人)
出典元:MENTAGRAPH株式会社
会社の方針への理解度に17ポイントの差 業務への意識は?
本調査の「会社の現在の方針を詳しく理解しているか」という設問では「当てはまる(管理職:15.8%/非管理職:9.0%)」「やや当てはまる(管理職:42.8%/非管理職:32.4%)」という、回答が示された。同社は2項目を合算した「会社方針に対して理解している層」について、管理職58.6%、非管理職41.4%と、17.2ポイントの差が生まれていることを報告している。
さらに「日々の業務で会社の方針を意識して行動しているか」という設問でも、管理職の43.8%が「当てはまる」「やや当てはまる」と回答。一方で、非管理職は32.8%にとどまり、11ポイントの差がみられている。
また「会社の方針の実現に向けて前向きな気持ちであるか」という設問についても、前向きな層は管理職39.3%、非管理職28.0%と11.3ポイントの差がある結果が報告されている。
「もっと教えてほしい」非管理職と「見守りたい」管理職
続いて本調査では「上司がやるべきこと(管理職)」「上司に求めること(非管理職)」についての認識を調査。
まず「上司はわからないことを事前に教えるべきだ」と考える人の割合については、管理職で34.9%、非管理職では46.9%と、12ポイントの差が生じている。また「上司は手取り足取り教えるべきだ」という項目でも、管理職は31.5%に対し、非管理職では40.3%と、非管理職の共感層は管理職より8.8ポイント高いことが明らかになった。さらに「上司は自分に合った仕事を振るべきだ」と考える割合は、管理職で48.1%、非管理職で55.7%であった。
続いて、部下のマネジメントにおいて管理職は「目標設定(47.3%)」や「進捗管理(48.1%)」を重視。一方、非管理職が上司に重視してほしいマネジメントとして「目標設定」が31.7%、「進捗管理」は33.3%と、こちらも双方の認識にギャップがあることが浮き彫りに。さらに、非管理職に「上司に憧れているか」を質問したところ、「憧れている」と回答した非管理職はわずか13%程度にとどまる結果となったことが報告された。
まとめ
管理職と非管理職の間で「会社の方針への理解・共感」や「マネジメントに求めること」に意識のギャップが発生している実態が明らかになった。こうした認識のズレは、現場でのすれ違いやストレスを生みかねない。
まずは双方の価値観や期待値にギャップが生じていることを、双方の立場で理解する必要があるだろう。その上で歩み寄ったり、すり合わせたりしていくことが、解決策になると考えられる。マネジメントの課題の根底にはどの企業でも多かれ少なかれ、このギャップが影響している可能性が高いといえよう。











