1位はメルカリ「2025年女性取締役比率ランキング」 日経クロスウーマン調査
株式会社日経BP(本社:東京都港区、社長CEO:井口哲也)は、運営するWebサイト「日経クロスウーマン」にて調査を実施した「2025年 女性取締役比率ランキング」を発表した。本調査では東証プライム上場企業の時価総額上位500社を対象に、有価証券報告書と各社ホームページで公開されている2025年7月8日時点の女性取締役の人数などを調べ、ランキングを作成している。
調査概要
調査対象:東証プライム上場企業の時価総額上位500社
調査日:2025年7月8日時点
調査方法:有価証券報告書と各社ホームページで公開されている女性取締役の人数をもとに算出
出典元:3位大和証券、2位資生堂、1位は? 女性取締役比率、上位を発表(株式会社日経BP)
※2025年7月8日時点の調査に基づく(同率順位の企業名は、2025年6月3日時点の時価総額の高い順)
2025年 女性取締役比率ランキング上位企業
同社の発表によると、取締役における女性比率が最も高い割合となったのは「メルカリ(58.3%)」で、2024年から28ptの増加。取締役総数は12人(2024年10人)で、うち7人が女性取締役(社内取締役2人/社外取締役5人)。2位にランクインしたのは「資生堂(54.5%)」で、2024年から9pt増加となっている。総数11人中女性は6人で、うち2人が社内からの昇格であることもわかった。
3位は2024年に1位だった「大和証券グループ本社(50.0%)」で、比率に増減はなかった。女性取締役の人数としては1人増え7人となっているが、総数が12人から14人に増えた。なお、3位にはほかに「サントリー食品インターナショナル」「トリドールホールディングス」「太陽ホールディングス」がいずれも50.0%で並んでいる。
30%達成企業は増加傾向も19%達成は約6割
同社は調査対象500社の取締役のべ5186人のうち、女性の割合は21.8%(のべ1133人)で、2021年の調査開始から初めて20%を超えたことについても報告。2024年の19.2%から2.6pt増加している。女性取締役のうち社内取締役の割合は12.3%(2024年:11.3%)であった。
政府は東証プライム上場企業に対して「2025年に19%」の達成を求めてきたが、今回その目標を達成した企業は約6割に当たる297社にとどまっている。一方で、2030年に達成を求められている30%以上の目標をすでに達成している企業は、2024年の67社から105社に増えた。
まとめ
政府が2030年に女性役員比率30%の達成を目指す中、1位にランクインした「メルカリ」は6割近くの比率であった。2025年7月8日時点で30%を達成する企業は105社と、2024年から40社近く増加している。しかしながら、2025年の目標とされている19%を達成している企業は約6割にとどまっており、目標達成には程遠い現状であることがわかる。
2025年に世界経済フォーラムが発表したジェンダーギャップ指数をみると、日本は調査対象の145カ国中118位と、G7の中で最も低い順位となっている。特に政治(115位)と経済(112位)で低い順位を示しており、改善に向けた取り組みは国全体の課題と言えるだろう。ランキング上位の企業における取り組みも参考に、自社での対応の検討材料にしたい。
参考:2025年版世界ジェンダーギャップ報告書(世界経済フォーラム)














