ミドル・シニア人材の採用「強化したい」が8割超 プロフェッショナルバンク調査
株式会社プロフェッショナルバンク(所在地:東京都千代田区、代表取締役:呑田好和)が運営するHR研究所は、45歳~50代の人材の採用経験がある企業に属する経営者および人事責任者/人事担当者を対象に「ミドル・シニア人材の採用」に関する意識調査を実施した。
調査概要
「45歳~50代のミドル・シニア人材の採用」に関する意識調査
調査期間:2025年7月8日~2025年7月11日
調査方法:PRIZMAによるインターネット調査
調査人数:1013人
調査対象:45歳~50代の人材の採用経験がある企業に属する経営者/人事責任者/人事担当者
出典元:経営者/人事の8割超がミドル・シニア人材の採用を「強化したい」と回答/ミドル・シニア人材の“採用”に関する調査(株式会社プロフェッショナルバンク)
ミドル・シニア人材の採用目的「攻めの採用」に比重
本調査ではまずはじめに、ミドル・シニア人材の採用について「積極的に変化や成長を推進するための“攻めの採用”」なのか「欠員補充やリプレイスのための“守りの採用”」なのかを質問。その結果「攻めの採用(45.3%)」が「守りの採用(35.7%)」をやや上回る結果になった。また「両方(19.0%)」との回答も一定数、挙がっている。
次に本調査では、ミドル・シニア人材からの「求人応募者数の変化」について質問しており「変わらない(49.2%)」「増えた(45.4%)」「減った(5.4%)」という回答となった。
ミドル・シニア人材の採用「強化したい」が8割超
続いて、ミドル・シニア人材の「強化方針」について質問。「強化したいと思う(54.5%)」「非常に強化したいと思う(28.3%)」と、合わせて8割超の企業がミドル・シニア人材の採用を“強化したい”と考えていることが明らかになった。
採用強化の背景をたずねた項目では「即戦力・専門性を持つ人材の獲得(48.6%)」「採用競争の激化に伴う、採用ターゲットの拡大(37.7%)」「少子高齢化による若年層の減少(35.6%)」という回答が目立つ結果となった。
ミドル・シニア人材を採用して良かったこと「知識やノウハウの蓄積」
ミドル・シニア人材の採用後に「最も期待すること」についてたずねた項目では「即戦力として、高度なスキル/経験の発揮(54.5%)」「管理職として、組織マネジメント能力の発揮(34.5%)」という回答が、上位に挙げられている。
また、ミドル・シニア人材を採用して「良かった」と感じる点についても質問。「知識やノウハウの蓄積(45.1%)」「業績/業界競争力の向上(29.4%)」「若手社員の育成による次世代リーダーの輩出(28.8%)」「組織基盤の強化(24.5%)」「業務プロセスの改革や業務効率化(22.0%)」などが多かった。
一方で、ミドル・シニア人材の採用において「不安」な点としては「給与や待遇面における他社員とのバランスの考慮(35.3%)」「柔軟性や新しい技術への適応力(30.7%)」「組織風土/組織文化への適応(30.2%)」「健康面や体力面(29.1%)」「若手社員とのコミュニケーション(24.0%)」が挙げられている。
採用選考時の見極めポイントは?
ミドル・シニア人材の「採用選考時に重視する要素」についても質問。「スキルや経験の詳細な確認(41.2%)」「職務経歴や実績の詳細な確認(36.1%)」「賃金や役職などの組織バランスの調整(31.8%)」「社内文化への適応可能性(31.4%)」という回答が高い割合を示している。
最後に、ミドル・シニア人材に対するネガティブな「社会的イメージ」や「先入観」をたずねる項目では「新しいことに適応できなそうという先入観(46.7%)」「年齢で能力を推し量られる(32.8%)」「高年収でしか採用できないと思われている(31.1%)」「指示に従ってくれなそう・扱いづらそうという先入観(21.9%)」といった回答が上位に並んでいる。
まとめ
8割超の企業が、ミドル・シニア人材の採用強化を考えていることが明らかになった本調査。その背景には、即戦力や専門性への高い期待がうかがえる。その一方で、給与バランスや組織適応、柔軟性への不安も明らかになった。
同社はこうした結果を受けて「即戦力としての価値と組織との調和を両立し、ミドル・シニア人材が最大限活躍できる環境づくりが重要となるでしょう」とコメント。また、面接での見極め力の重要性も増すとして、対応の必要があると提言している。
ミドル・シニア人材の採用強化は人手不足が深刻になっている今、検討事項として挙がっている企業も少なくないだろう。検討や面接の体制、入社後の環境整備などの調整に本調査結果を活用したい。














