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2025年8月の国内景気「猛暑特需」「建設需要」で3カ月連続改善 TDB調査

2025.09.04

株式会社帝国データバンク(以下:TDB)は、全国2万6162社を対象とした2025年8月の国内景気動向を調査・集計した。景気DIは前月比0.5pt増となり、3カ月連続での改善がみられたという。ここでは企業規模別の集計結果について紹介する。

2025年8月の景気DIは3カ月連続の改善で43.3に

2025年8月の景気DIは3カ月連続の改善で43.3に

TDBの発表によると、2025年8月の景気DIは43.3となり、前月から0.5pt増と3カ月連続で改善が続いていることがわかった。米国の関税政策に不確定要因は残るが、幅広い業種での猛暑特需や全国の建設需要がけん引したことで、上向き傾向が続いたようだ。

日経平均株価は過去最高値を更新し、金融市場が活況だった8月。旅行関連も好材料となったという。一方で、下押し要因として屋外レジャーの低迷や価格転嫁の遅れなどがあったこともわかっている。

今後については、当面は横ばい圏での推移が続くとTDBは分析している。実質賃金と手取り収入の改善やインフレ対策が、個人消費にどこまで好影響を与えられるかが焦点となりそうだ。

全規模でそろって改善 11カ月ぶり

全規模でそろって改善 11カ月ぶり

「大企業」(47.8):前月比0.5ポイント増
4カ月連続での改善となった大企業。DI50台を2カ月連続で維持した「電気機械製造」「製造」などがリードしたという。「小売」についても物価高騰からの売上増があり、改善がみられたことがわかった。

「中小企業」(42.6):前月比0.6ポイント増
中小企業は2カ月連続の改善。猛暑によって飲料や製氷が好調だった「飲食料品卸売」など「卸売」は9業種中8業種が上向いたことが明らかになった。「製造」では「精密機械、医療機械・器具製造」でDI50に迫ったという。

「小規模企業」(41.7):前月比0.8ポイント増
小規模企業は2カ月ぶりに改善。「農・林・水産」において「養鶏」「米作農」で商品相場の上昇による大幅な上向きがみられたという。また「建設」も好調で、全体を押し上げたことがわかった。

調査概要

調査期間:2025年8月18日~8月31日
調査方法:インターネット調査
調査対象:調査対象2万6162社、有効回答1万701社、回答率40.9%
調査機関:株式会社帝国データバンク
出典元: 2025年8月の景気動向調査(株式会社帝国データバンク)

まとめ

11カ月ぶりに全規模でそろって改善がみられた国内景気。拡大が続いていた規模間格差についても、若干ながら減少がみられている。猛暑特需の影響も大きかったようだが、製造や建設の好調もプラス材料となったようだ。

当面は横ばいの推移が見込まれている国内景気。個人消費に関連する賃上げやインフレ対策のほか、米国関税措置の動向や追加利上げの時期に注視が必要だ。