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人の感情を可視化する「エモコ分析サービス」を発表 三菱電機

2025.09.26

三菱電機株式会社は、集中度や眠気度などの人の感情を可視化した「感情推定データ」や体動数、睡眠レベルなどのバイタルデータ、温度や湿度、CO2濃度などの環境データを法人向けに配信する新サービス「エモコ分析サービス」を2025年10月に開始すると発表した。

人の感情を客観的な推定データに 最適なオフィス環境構築にも貢献

人の感情を客観的な推定データに 最適なオフィス環境構築にも貢献

同社は2023年2月に発売したルームエアコン「霧ヶ峰」に、風のあたり方に対して人が感じる快・不快を読み取る「エモコアイ」を搭載。家庭における快適性の向上に貢献してきた。今回この「霧ヶ峰」で培った感情推定技術を幅広い分野で活用すべく、小型で設置自由度の高い「エモコセンサーユニット」を開発。オフィスや教育といったさまざまな分野で、これまで主観で説明されることが多かった集中度や眠気度などの人の感情を客観的な「感情推定データ」として提供する。

「感情推定データ」は、バイタルセンサー「エモコアイ」を搭載したマルチモニタリングデバイス「エモコセンサーユニット」を使用し、非接触で取得したデータを独自のアルゴリズムを用いて「エモコ分析クラウド」上で分析したもの。従業員の集中度合いを出社時と在宅時で比較し、よりよい働き方となる出社頻度を提案したり、生産性の高い時間帯や座席による違いなどを特定したり、最適なオフィス環境の構築に役立てることが可能だ。

2024年11月に実施した実証実験では「エモコセンサーユニット」を小学校の教室に設置。クラス全体の児童の平均集中度を客観的なデータとして可視化することで、教師が授業の盛り上がりのポイントや、調べもの学習時の児童の集中持続性や低下状況を把握できるようになり、声掛けタイミングの見直しや授業運営の改善、授業後の客観的な振り返りにつながったことが報告された。

同社は今後の展開について、将来的には同社独自のデジタル基盤Serendie®︎(セレンディ)を活用し「感情推定技術(感情センシング)」によるさまざまな事業領域や場所で得られる人の「感情推定データ」を社内外の製品・サービスと連携させることで、新たな価値の創出に取り組み、社会課題の解決に貢献するとしている。

出典元:人の感情を推定して分析・データ化する「エモコ分析サービス」を提供開始(三菱電機株式会社)

まとめ

働き方や価値観の多様化が進み、誰もが働きやすい環境を整備することやウェルビーイングの重要性が高まっている。そうした中で同社の新サービスでは、集中度、眠気度、活性・緊張度といった感情を推定データとして測定できるという。生産性向上や離職率低下に向けても効果が期待できそうだ。今後の展開にも注目したい。