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生成AIが「ブランド認識」に与える影響と対策状況 PLAN-B調査

2025.09.30

株式会社PLAN-Bマーケティングパートナーズ(本社:東京都品川区、代表取締役:鳥居本真徳)は、企業のマーケティング、広報、ブランドマネジメント、デジタル戦略に関わる担当者180名を対象に 「生成AIがブランド認識に与える影響と対策状況に関する調査」を実施した。

近年、生成AIの急速な普及により、ユーザーが企業を認知・理解するきっかけは従来の検索や公式サイトにとどまらず、AIが引用・提示する情報へと広がっている。Google検索の「AIモード」実装によってその機会はさらに増加すると見込まれており「AI経由の情報がブランドの認知やイメージ形成に直接的な影響を与える可能性が高まっている」と同社はみている。そこで本調査では、このような新しい潮流に対し企業がどのように認識し、どのような対策を講じているのかを明らかにすることを目的として実施された。

調査概要

生成AIがブランド認識に与える影響と対策状況に関する調査 2025
調査期間:2025年9月11日~19日
調査対象: 企業のマーケティング、広報、ブランドマネジメント、デジタル戦略いずれかに関わる担当者 180名
調査方法:インターネットアンケート調査
調査委託先:アイブリッジ株式会社
出典元:【調査】7割が「AIが誤情報を伝えるリスク」を不安視―企業担当者180名に聞く、生成AIがブランド認知に与える影響と課題(株式会社PLAN-Bマーケティングパートナーズ)
※グラフの数字は小数点第1位を四捨五入しているため、合計が100%にならない場合がある

7割が生成AIの誤情報リスクを不安視 誤情報は6割超が経験

7割が生成AIの誤情報リスクを不安視 誤情報は6割超が経験

本調査ではまずはじめに「生成AIが誤った情報や古い情報を元に自社情報を語っている可能性について、不安を感じますか?」と質問。その結果「非常に不安(28.3%)」「やや不安(42.2%)」と、合計70.5%が不安を抱いていることが明らかになった。

次に「生成AIが自社または他社について、誤った情報や競合と混同した情報を提示した事例を見たことはありますか?」と質問。その結果「よく目にする(21.1%)」「ときどき目にする(45.6%)」「1,2度だけある(20.6%)」と、合計87.3%が「経験あり」と回答した。

一方で「生成AIがユーザーに提示する自社ブランド情報について、どの程度コントロールできていると感じますか?」という質問については「十分にできている(22.8%)」「ある程度できている(51.1%)」と、73.9%が一定の管理ができていると回答している。

情報発信の課題は? モニタリングは7割超が実施

情報発信の課題は? モニタリングは7割超が実施

続いて「自社ブランドの情報発信に関して、課題だと感じる点を教えてください。(複数回答可)」と質問。回答の上位には「情報更新が部門ごとにバラバラで古い情報が放置されやすい(43.3%)」「各部門の発信を統制する仕組みがない(42.8%)」「一貫性が欠けている(36.7%)」が上位を占めた。

そうした状況に対して「生成AIにおける自社ブランドの扱われ方を把握するための調査やモニタリングを、現状どの程度行えていますか?」との質問には「定期的に行っている(30.0%)」「必要に応じて行っている(46.7%)」という結果になった。合計すると、76.7%が実施していることが判明した。

また「生成AIが普及する中で、ブランドマネジメント(例:企業の強みや価値を一貫して伝える、発信内容を統制する、外部に誤情報が広がらないように管理するなど)の重要性は今後どのように変化すると考えていますか?」と質問。「大幅に高まる(37.8%)」「やや高まる(46.1%)」という結果となり、合計83.9%が重要性が高まっていく、と予測していることが明らかになった。

まとめ

7割超の企業が生成AIによる誤情報リスクに不安を抱き、8割以上がブランドマネジメントの重要性が高まると認識していることが判明した、本調査。また、ブランド情報コントロールは7割超が「できている」と回答した。しかしその一方で、課題点には「古い情報の放置」「全社的な統制不足」が挙げられており、対策の不十分さがうかがえる。

同社は生成AIが急速に普及する中で 「AIが参照・提示する情報を前提にしたブランドマネジメントの重要性が高まっている」と解説。今後のマーケティングについて、AIが参照・提示することを前提とした正確な情報の整備が必要だと提言した。いかに正確かつ一貫したブランド認識を築くか、今後の対応を検討が不可欠な時代といえるだろう。