「無期雇用派遣」微増も経験者の7割が「良かった」　エン・ジャパン調査

エン・ジャパン株式会社（本社：東京都新宿区、代表取締役会長兼社長：越智通勝）は、運営する派遣情報サイト『エン派遣』上で「無期雇用派遣」についてアンケート調査を実施した。

調査概要

調査方法：インターネットによるアンケート
調査対象：『エン派遣』を利用するユーザー
調査期間：2025年8月1日～8月31日
有効回答数：1381名
出典元：「無期雇用派遣」意識調査（2025）無期雇用派遣の経験者は10％にとどまるも2年間で4ポイント上昇。経験者の7割以上が「無期雇用派遣で働いて良かった」と回答。（エン・ジャパン株式会社）

「無期雇用派遣」のメリット「長期間働けること」がトップ

本調査では「無期雇用派遣を知っていますか？」との質問に対して、39％が「名称も意味も知っている」と回答。同社が2024年に実施した同調査から変化はなかったという。

続いて、無期雇用派遣のメリットを挙げて魅力に感じる点をたずねた項目では「3年を超えても同じ職場で同じ業務ができる」「雇用期間に終わりがなく安定して働ける」（同率60％）がトップとなった。デメリットとしては「職場・仕事内容を選びにくい」「時短勤務など働き方の自由度が低い」（同率38％）がトップとなっている。

無期雇用派遣の経験者は2年間で4ポイント上昇

次に、無期雇用派遣での勤務経験について質問。経験者は10％にとどまったものの、2023年の同調査から4ポイント増加した。経験者を対象に「無期雇用派遣で働いた経緯」について質問した結果、55％が「無期転換ルールで無期雇用派遣になった」と回答。さらに「無期雇用派遣で働いて良かったと思いますか？」との質問には77％が「思う（思う：24％、どちらかと言えば思う：53％）」と回答している。

未経験者のうち7割以上が関心を示す

続いて、無期雇用派遣で働いたことが無い人を対象に、関心の有無を調査。「働いてみたいと思う（23％）」「今は思わないが興味がある（53％）」と、計76％が関心を示した。

また、3つの派遣形態（一般派遣、紹介予定派遣、無期雇用派遣）のうち、最も魅力を感じるものをたずねた項目では「紹介予定派遣：43％」「一般派遣：31%」「無期雇用派遣：26％」という、回答割合となった。

まとめ

無期雇用派遣に関心を示す人が多くいる一方で、経験者は微増ながらも決して多くない割合となっている。また、最も魅力を感じる派遣形態をたずねた項目では「無期雇用派遣」は最下位となっているが、経験者の8割近くが「無期雇用派遣で働いてよかった」と回答しており、満足度の高さがうかがえる。

即戦力となる人材確保は年々、厳しさを増している。正社員雇用した人材が早期退職し、結果的に派遣社員のほうが社歴が長くなるというケースも珍しくない。派遣社員が「紹介予定派遣」への魅力を感じていることからも、これからの時代の採用活動の手段のひとつとして検討したい。

参考：無期転換ルールについて（厚生労働省）